【富裕層】日本に「純金融資産1億円以上」の資産家はどのくらいいる?富裕層が増え続けている《5つの理由》も考察
【高額所得者層】「年収3000万円以上かつ年間消費額1000万円以上」の購買スタイルも変化

【富裕層】日本に「純金融資産1億円以上」の資産家はどのくらいいる?富裕層が増え続けている《5つの理由》も考察
株価の史上最高値更新や円安の長期化などを背景に、「富裕層」と呼ばれる世帯は年々増加しています。
今や日本の世帯の約3%が富裕層に該当し、超富裕層も含めた富裕層以上の世帯が有する資産額は全体の2割以上に上ります。
本記事では、富裕層の定義や日本における実態、増加の背景にある5つの経済要因を詳しく解説。
さらに、年間1000万円以上を消費する高額所得者層の「購買スタイル」にも触れていきます。
資産形成を考える上で、少しでも参考になれば幸いです。
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そもそも富裕層の定義は?
野村総合研究所は、世帯として保有する金融資産の合計額から不動産購入に伴う借入などの負債を差し引いた「純金融資産保有額」もとに、総世帯を以下の5つの階層に分類しています。
・マス層:3000万円未満
・アッパーマス層:3000万円以上5000万円未満
・準富裕層:5000万円以上1億円未満
・富裕層:1億円以上5億円未満
・超富裕層:5億円以上
野村総合研究所の定義によれば、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の世帯を「富裕層」としています。
日本に富裕層はどのくらいいる?
同じく野村総合研究所の調査によると、日本の富裕層は153万5000世帯(2023年時点)あり、純金融資産総額は334兆円に上るとのことです。

日本に富裕層はどのくらいいる?
5億円以上を有する超富裕層も含めれば165万3000世帯となり、純金融資産総額は推計469兆円に上ります。
全世帯の純金融資産総額1795兆円のうち、富裕層以上の世帯が有する資産額は約26.1%に上る計算です。
富裕層・超富裕層は増加傾向に
2005年から2023年までの推計結果を見ると、富裕層・超富裕層の世帯数および純金融資産額は、2013年から一貫して増加傾向にあります。

富裕層・超富裕層の世帯数および純金融資産額
富裕層および超富裕層の総資産額の推移は、以下のとおりです。
・2005年:86万5000世帯・213兆円
・2007年:90万3000世帯・254兆円
・2009年:84万5000世帯・195兆円
・2011年:81万世帯・188兆円
・2013年:100万7000世帯・241兆円
・2015年:121万7000世帯・272兆円
・2017年:126万7000世帯・299兆円
・2019年:132万7000世帯・333兆円
・2021年:148万5000世帯・364兆円
・2023年:165万3000世帯・469兆円
では、富裕層が増加している要因としてどのようなことが考えられるのでしょうか。
富裕層が増加しているのは何故?5つの理由を考察

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日本における富裕層(純金融資産1億円以上の世帯)は、2013年以降一貫して増加傾向にあります。
その背景には、以下のような要因が複合的に関係しているものと考えられます。
(1)株式市場の上昇が資産増加を後押し
日本における富裕層の増加には、まず株式市場の好調が大きく関与しています。
とくに2012年末から始まったアベノミクス政策の影響で、日経平均株価は急速に上昇し、8000円台から20000円台へと駆け上がりました。
さらに、いわゆるコロナショック以降も株価は上昇を続け、日経平均株価は40000円台を超える場面も見られます。
このような背景もあり、株式や投資信託を積極的に保有していた富裕層の資産価値が大きく伸長しました。
もともと富裕層はリスク資産の比率が高い傾向にあるため、株価の上昇による恩恵を受けやすく、資産が資産を生む好循環があったのでしょう。
(2)円安で外貨建て資産の評価が上昇
2022年以降に進行した急激な円安も、富裕層の資産増を支える重要な要因となっています。
日銀の金融緩和やアメリカの利上げなどにより、為替市場は円安方向に振れ、1ドル=160円を超える場面もありました。
このような局面では、ドル建ての預金や米国株などを保有している富裕層の資産価値は、円換算で大きく膨らみます。
富裕層はリスク分散の一環として早期から外貨資産を組み入れていることが多く、こうした為替の変動が資産形成を一段と後押ししました。
(3)相続・贈与による「資産の世代交代」

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日本では団塊の世代が75歳を超え、「資産の世代交代」が加速しています。
そのため、親世代からの相続や生前贈与を通じて、子世代が一気に富裕層入りするケースが増えています。
特に、相続税対策として非課税の贈与制度(教育資金・住宅資金など)を活用する動きが見られ、現金・有価証券・不動産といった多様な資産が計画的に継承されています。
投資経験が浅くても、一定以上の資産を一括で取得することで、名目上「純金融資産1億円以上」の富裕層に分類される人が増えているのが現状です。
(4)金融政策と制度改革による投資環境の整備
長期にわたる日銀の超低金利政策と金融緩和は、預金による資産形成を難しくする一方で、投資への流れを後押ししました。
また、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)といった税制優遇制度の普及により、投資による資産形成がしやすい環境が整いつつあります。
特に2024年からスタートした新NISAでは、年間最大360万円・総枠1800万円の非課税枠が設定され、富裕層もこの制度を活用して資産拡大を図る動きが見られます。
(5)不動産価格の上昇による資産評価の増加
不動産市場の回復も、富裕層の資産増加に寄与しています。
東京都心をはじめとした都市部では、地価やマンション価格の上昇が続いており、特に高額物件を保有していた世帯では、資産の評価額が大きく伸びました。
実物資産と金融資産の連携により、富裕層の資産は多角的に拡大しています。
高額所得者層の「購買スタイル」も変化
経営コンサルティングファームのBCG(ボストンコンサルティンググループ)が、「年収3000万円以上、かつ年間で1000万円以上を消費している」日本の消費者約300人を対象に、購買行動に着目した調査・分析を行いました。

BCG高額消費者調査
「物価高により消費行動を控えめにした」と回答した一般消費者は80%にのぼる一方で、高額消費者ではわずか20%にとどまります。
物価の上昇によって家計が苦しい世帯も多いなか、高額所得者層の購買スタイルには大きな変化がないようです。
また、高額所得者層はモノより「体験」を重視する傾向にあり、エンタメ・旅行・趣味といった「体験型」の支出が最も多く、一般層の約9倍に達しているとのことです。
資産形成を考えるときは「富裕層の行動」や「背景にある経済構造」を参考に
日本における富裕層は「純金融資産1億円以上」の世帯として定義され、ここ10年以上にわたって増加が続いています。
その背景には、株価の上昇や円安、相続の増加、投資制度の整備、不動産価格の上昇といった複数の要因が複雑に絡んでいることが考えられます。
特に富裕層は、株式や外貨建て資産などリスク資産への投資比率が高い傾向にあり、経済動向の恩恵を受けやすいことも特徴です。
格差拡大が課題となる一方で、資産形成を考える上では、富裕層の行動や背景にある経済構造を理解することが重要なのかもしれません。
参考資料
・株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
・PRTIMES「【BCG調査】日本の高額消費者(年間消費額1,000万円以上)の購買行動に着目した調査・分析を実施
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