「ピンク盆踊り」なぜ中野区が後援? 苦情殺到に酒井区長が会見で語った

JR中野駅前の公園で8月、アダルトビデオの撮影に使われる車両を展示するなどのイベントが開かれ、住民から区に苦情が寄せられた。

このイベントは中野区が後援していた。区の対応は問題なかったのか。中野区の酒井直人区長が9月8日の記者会見で、この問題に言及した。(戎野文菜)

8日の会見で質問に答える酒井直人区長=中野区役所

◆住民の苦情で区が主催者に抗議

苦情があったイベントは、8月1日夕、JR中野駅前の区立公園と、その周辺で開催された「ピンク盆踊り」。翌2日と3日にあった「中野駅前大盆踊り大会」の前夜祭として、大盆踊り大会の実行委員会が主催した。

ゲストにアダルトビデオに出演する俳優らを招き、区立公園にアダルトビデオの撮影に使われる車両「マジックミラー号」を展示。性的な比喩表現を多く含む音頭に合わせた踊りがあった。

区は住民らの苦情を受けて、1週間後の8日に主催者へ「遺憾の意を表します」とした抗議文を出し、8月末に「申請に不備があった」とする回答書を主催者から受け取った。しかし、経緯などの詳しい説明や再発防止策は示されていなかった。

「ピンク盆踊り」と題された前夜祭のポスター(スクリーンショット)

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◆中野区長「子どもも来る空間、不適切」

9月8日の記者会見で、酒井区長は「公園は小さい子も来る公共の空間。不適切だったと思う。閉じられた空間でやるべきもので、公共のオープンスペースでやるべきものではない」と断じ、公序良俗に反するとした。

今回の騒動では、住民から中野区の責任を問う声もあった。

「ピンク盆踊り」と題された前夜祭のポスター(スクリーンショット)

イベントを後援したことに加え、開催にあたって、区が実行委員会に区立公園の使用許可を出していたからだ。

区の後援について、酒井区長は「書類審査をして中身をチェックしている。今回は書類の中に情報がなかった」と説明。事前に主催者から内容が伝えられなかったとして「我々としても遺憾だった」と語った。

今後、主催者が区立公園を利用したり、イベント時に区の後援を受けたりするには、再発防止策の提示が「必要だと思う」とした。

来年度以降のイベントの後援や公園の使用許可については、「今後どういう姿勢で開催するかをまだうかがっていないので、しっかりうかがった上で判断したい」と語った。

◆主催者、区に謝罪したものの…

ピンク盆踊りを主催した実行委員会は、中野区の抗議文に対し、8月末、区に回答した。

普段は住民らの憩いの場となっている区立中野四季の森公園=中野区中野4

区に届いた回答書で、実行委員会は「公園内において事前の申請に不備があり、借り受けた車両を設置・展示したことで、行政をはじめ関係の皆さまに多大なご心配とご迷惑をおかけした」と謝罪した。

ただし、回答書は展示の趣旨やいきさつには触れていなかった。区は抗議文で、実行委員会に区民や地域社会にどう説明するのかについても尋ねていたが、それについても言及はなかった。

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