次の年金支給日(10月15日)から手取りが増える人・減る人の違いは?【年金一覧表】60歳代・70歳代・80歳代・90歳以上の平均額を比較

年金が増える人も!「在職定時改定」とは

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次の年金支給日(10月15日)から手取りが増える人・減る人の違いは?【年金一覧表】60歳代・70歳代・80歳代・90歳以上の平均額を比較

2025年4月1日、日本年金機構が「令和7年4月分からの年金額等について」を公表しました。今年度の年金額は、前年度に比べ原則1.9%の引上げとなっています。少しでも年金収入が増えるのは喜ばしいことですよね。

筆者が前職の金融機関で営業職に従事していた時も、年金生活者のお客様から「少しで良いから年金増えると嬉しいな」という話はよく耳にしていました。

そのため、今回の年金額の引き上げを聞いてほっとされた年金生活者は少なくないでしょう。

しかし、次回10月15日の支給分より、年金の手取り額が変わる人がいるのです。増える人・減る人の違いはどこにあるのでしょうか。

今回は、現役シニアの年金事情について深堀します。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

10月から「厚生年金や国民年金」の手取りが増える人・減る人の違いは?

10月から「厚生年金や国民年金」の手取りが増える人・減る人の違いはどこにあるのでしょうか。手取りが変わるケースとそもそも額面が変わるケースにわけてみていきましょう。

年金手取りが変わるケース

公的年金からは、税金や社会保険料(健康保険料・介護保険料など)が天引き(特別徴収)されます。

この天引きされる金額が変動することにより、結果的に年金手取り額が変動することがあります。自治体によって異なりますが、多くは10月15日支給分から変わるのです。

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出所:厚生労働省「保険料(税)の特別徴収」

住民税や国民健康保険料などの社会保険料は、前年の所得をもとに計算されます。しかし、その正式な年額が確定するのは毎年6月~7月頃です。

そのため、金額が確定していない年度前半(4月・6月・8月支給分の年金)では、まず前年度2月と同額が暫定的に天引きされます。これを「仮徴収」と呼びます。

そして前年の所得が確定し、その年度に支払うべき社会保険料の正式な年額が決まると、確定した年額から仮徴収として支払った合計額を差し引きます。残った金額を年度後半の支給回数で割って天引きするのですが、これを「本徴収」といいます。

つまり、前年の所得が増加すると手取りが減りますし、反対に所得が減ると手取り額が増えるというわけです。

年金額面が変わるケース

続いて、年金の額面そのものが10月から変わるケースを押さえておきましょう。在職老齢年金によって、10月支給分の年金が減少することがあります。

在職老齢年金とは、「老齢厚生年金の基本月額」と「総標準報酬月額」が上限額を超えた場合に、年金が減額(支給停止)される仕組みのことです。

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出所:日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」

2025年度の基準額は51万円のため、厚生年金と給与が約51万円の場合は注意が必要です。

なお、「在職定時改定」によって年金が変動するケースもあります。

厚生年金に加入しながら老齢厚生年金を受けている65歳以上70歳未満の方が、基準日の9月1日において被保険者であるときは、10月分の年金額から見直されるのです。

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在職定時改定制度のイメージ

以上のように、年金の額面そのものが変わるケースと、天引きされるお金が変動することで年金手取り額が変わるケースがあるのです。

いずれも通知書等が届くので、内容をしっかり確認するようにしましょう。

では、今のシニアはどれほどの年金を受給しているのでしょうか。60歳代・70歳代・80歳代・90歳以上の平均額を比較してみましょう。

60歳代「厚生年金と国民年金」の平均月額

ここからは厚生労働省の資料を参考に、厚生年金と国民年金の平均月額を確認していきます。

なお、記事内で紹介する厚生年金の月額には、国民年金の月額部分が含まれています。

【厚生年金一覧表】60歳代の平均月額

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【厚生年金一覧表】60歳代の平均年金月額

・60歳:厚生年金9万6492円

・61歳:厚生年金10万317円

・62歳:厚生年金6万3244円

・63歳:厚生年金6万5313円

・64歳:厚生年金8万1700円

・65歳:厚生年金14万5876円

・66歳:厚生年金14万8285円

・67歳:厚生年金14万9205円

・68歳:厚生年金14万7862円

・69歳:厚生年金14万5960円

【国民年金一覧表】60歳代の平均月額

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【国民年金一覧表】60歳代の平均年金月額

・60歳:国民年金4万3638円

・61歳:国民年金4万4663円

・62歳:国民年金4万3477円

・63歳:国民年金4万5035円

・64歳:国民年金4万6053円

・65歳:国民年金5万9599円

・66歳:国民年金5万9510円

・67歳:国民年金5万9475円

・68歳:国民年金5万9194円

・69歳:国民年金5万8972円

現在、老齢年金の受給開始年齢は原則として65歳で、厚生年金の平均月額は約14万円、国民年金の平均月額は約5万円となっています。

繰上げ受給を選択して早めに年金を受け取り始めたり、特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分のみを受給したりした場合、64歳までの年金額は65歳以降に受給する場合よりも低くなります。

70歳代「厚生年金と国民年金」の平均月額

続いて、70歳代の各年齢の平均年金月額を見ていきます。

【厚生年金一覧表】70歳代の平均月額

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【厚生年金一覧表】70歳代の平均年金月額

・70歳:厚生年金14万4773円

・71歳:厚生年金14万3521円

・72歳:厚生年金14万2248円

・73歳:厚生年金14万4251円

・74歳:厚生年金14万7684円

・75歳:厚生年金14万7455円

・76歳:厚生年金14万7152円

・77歳:厚生年金14万7070円

・78歳:厚生年金14万9232円

・79歳:厚生年金14万9883円

【国民年金一覧表】70歳代の平均月額

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【国民年金一覧表】70歳代の平均年金月額

・70歳:国民年金5万8956円

・71歳:国民年金5万8569円

・72歳:国民年金5万8429円

・73歳:国民年金5万8220円

・74歳:国民年金5万8070円

・75歳:国民年金5万7973円

・76歳:国民年金5万7774円

・77歳:国民年金5万7561円

・78歳:国民年金5万7119円

・79歳:国民年金5万7078円

70歳代の平均月額は、厚生年金で14万円台、国民年金で5万7000~8000円台でした。

80歳代「厚生年金と国民年金」の平均月額

次に、80歳代の各年齢の平均年金月額を見てみましょう。

【厚生年金一覧表】80歳代の平均月額

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【厚生年金一覧表】80歳代の平均年金月額

・80歳:厚生年金15万1580円

・81歳:厚生年金15万3834円

・82歳:厚生年金15万6103円

・83歳:厚生年金15万8631円

・84歳:厚生年金16万59円

・85歳:厚生年金16万1684円

・86歳:厚生年金16万1870円

・87歳:厚生年金16万2514円

・88歳:厚生年金16万3198円

・89歳:厚生年金16万2841円

【国民年金一覧表】80歳代の平均月額

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【国民年金一覧表】80歳代の平均年金月額

・80歳:国民年金5万6736円

・81歳:国民年金5万6487円

・82歳:国民年金5万6351円

・83歳:国民年金5万8112円

・84歳:国民年金5万7879円

・85歳:国民年金5万7693円

・86歳:国民年金5万7685円

・87歳:国民年金5万7244円

・88歳:国民年金5万7076円

・89歳:国民年金5万6796円

80歳代の平均月額は、厚生年金は15万円~16万円台。国民年金5万6000円~8000円台です。

いずれの年代においても、平均月額に大きな年齢差は見られません。

しかし、実際に受け取る年金額は、個々の年金加入状況によって大きく異なります。

現役時代にどれだけ長く年金保険料を納めたか、どのような職業に就いていたか、またはどのような収入があったかなどが影響するためです。これらの要素が組み合わさることで、個々の年金額に大きな差が生じます。

ご自身が老後にいくら年金がもらえるか、見込みの金額を知るには「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を利用するのもよいでしょう。

まとめ

今回は、厚生労働省年金局のデータをもとに現役シニアの年金事情について見てきました。あくまで平均ではありますが、ひと月に受け取る年金額は国民年金で5万円台。厚生年金(※国民年金を含む)で14万円から16万円台を受け取っている方が多いようでした。この金額を見て、今の収入から比べるとだいぶ下がるなと感じた現役世代の方は少なくないでしょう。

年金は受給開始年齢を繰下げることで、受給額が増える制度もあります。定年後も身体に問題が無ければ働いて、その間は繰下げ受給で年金額を増やすのもひとつでしょう。

しかし繰下げ受給するにしても限度があります。健康に問題がでたり働き口を見つけられなければ、やむを得ず年金の受給を開始しなくてはいけないという事態も起こり得るでしょう。

そのため、私たち現役世代に必要なことは今のうちから年金以外にも頼れる老後資金を自分で準備しておくことです。

十分老後資金を準備できていれば、万一働けなくなって労働収入が入らなくなる等のリスクにも備えることができます。まずは老後資金を準備するために何が必要か?どうやって準備するのがいいのか?を調べることから始めてみましょう。

参考資料

・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」

・日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」

・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・日本年金機構「令和4年4月から在職定時改定制度が導入されました」

・厚生労働省「保険料(税)の特別徴収」

・日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」