70歳代おひとりさま「平均貯蓄額」をご紹介! 厚生年金と国民年金の受給額からシニアライフの守りを考える
「60歳以降の人生の不安」5選も紹介

70歳代おひとりさま「平均貯蓄額」をご紹介! 厚生年金と国民年金の受給額からシニアライフの守りを考える
厚生労働省の調査によると、65歳以上の単身世帯の割合は増加傾向にあり、今後も「おひとりさま」は増えていくと予想されています。
一人で人生を謳歌する選択肢が増えた現代において、老後を安心して過ごすためには、十分な備えが不可欠です。
この記事では、70歳代のおひとりさまが抱えるお金の現状や、年金・貯蓄の実態について詳しく解説していきます。
健康面や介護への不安も踏まえ、今からできる老後への備えについて考えてみましょう。
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「高齢者の単身世帯」はどのくらいの割合か
まずは厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」より、65歳以上がいる世帯の世帯構造をみてみましょう。

高齢者のひとり世帯数
65歳以上がいる世帯の世帯構造
・単身世帯:32.7%
・夫婦のみ世帯:31.8%
・親と未婚の子のみの世帯:20.4%
・三世代世帯:6.3%
・その他の世帯:8.8%
2024年より、最も多いのが「単身世帯」となりました。次に夫婦のみ世帯、そして親と未婚の子のみの世帯の順となっています。
70歳代・おひとりさまの平均貯蓄額はいくら?
では、70歳代単身世帯の貯蓄額について、金融経済教育推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとに見ていきましょう。

70歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有世帯含む)
70歳代おひとりさまの貯蓄額(平均・中央値)
・平均値:1634万円
・中央値:475万円
平均は1500万円を超えまとまった貯蓄がある印象ですが、中央値となると500万円を下回ります。人生100年時代、かつリタイア後となると心もとない印象があるでしょう。
金額帯ごとの割合も確認します。
70歳代おひとりさまの貯蓄額
・金融資産非保有:27.0%
・100万円未満:5.1%
・100~200万円未満:5.7%
・200~300万円未満:4.9%
・300~400万円未満:3.9%
・400~500万円未満:2.2%
・500~700万円未満:7.3%
・700~1000万円未満:5.9%
・1000~1500万円未満:8.9%
・1500~2000万円未満:4.7%
・2000~3000万円未満:6.1%
・3000万円以上:15.9%
・無回答:2.4%
貯蓄ゼロはおよそ4人に1人。貯蓄1000万円以下を合計すると62%と半数を超えます。
厚生年金と国民年金の平均受給額は?
老後の生活の柱は公的年金です。厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、厚生年金と国民年金の平均月額を確認しましょう。

厚生年金・平均年金月額
厚生年金の平均受給額
・平均年金月額(全体):14万6429円
・平均年金月額(男性):16万6606円
・平均年金月額(女性):10万7200円
※国民年金の金額を含む
厚生年金は1階部分の国民年金に上乗せして、会社員や公務員などが加入します。厚生年金であっても、平均は男性で約16万円、女性は約10万円となりました。賃貸にお住まいの方などは年金だけでは生活費が不足する方もいるでしょう。

国民年金・平均年金月額
国民年金の平均受給額
・平均年金月額(全体):5万7584円
・平均年金月額(男性):5万9965円
・平均年金月額(女性):5万5777円
国民年金の場合、いずれも5万円台が平均です。
国民年金のみで生活するのは難しいところ。国民年金基金もしくは付加年金(併用は不可)で備えたり、iDeCoや個人年金保険など私的年金で備えることを考えたいところです。
還暦以降の人生の不安は?
70歳代のお金事情についてか確認しましたが、老後に不安に思うことについて、PGF生命「2025年の還暦人に関する調査」よりみていきましょう。
同調査では還暦以降(60歳以降)の人生で不安に思うことを全回答者(2000名)に聞いたところ、以下の通りでした。
還暦以降(60歳以降)の人生で不安に思うこと
・1位「身体能力の低下(体の病気や寝たきりなど)」(48.5%)
・2位「収入の減少(60歳以降の雇用形態の変更など)」(35.8%)
・3位「物価上昇」(34.4%)
・4位「自分の介護」(34.1%)
・5位「判断能力の低下(認知症等脳の病気や車の運転など)」(32.8%)
健康面やお金に関する不安を抱えている人が多いとわかりますね。
民間の医療保険に加入している高齢者も多い
高齢者のうち民間の医療保険に加入している人はどれくらいいるのでしょうか。
生命保険文化センターの調査によると、医療保障を生命保険で準備していると回答した人は、60代男性で75.4%、女性で77.2%と高くなっています。
70代も男女ともに約65%の加入率となっており、民間の保険への関心が高いことがわかります。

【年齢別】医療保障に対する私的準備状況
特に、おひとりさまの老後は健康面について不安を感じることも多いかもしれません。「万一の医療費・介護費に備える」という意識を強く持つ人が多いからこそ、自分に合った保険を選んでいるかどうか見直してみることも必要かもしれません。
まとめにかえて
今回は厚生労働省の資料をもとに、70歳代のおひとりさまのお金事情について深堀しました。今は、一昔前と比べて結婚せずにおひとりさま生活を謳歌される方も増えています。
おひとりさまの生活は気楽な一方で、老後は生活費や介護・医療費などを自分一人でまかなう必要があります。とくに医療費は年齢とともに増える傾向があるため、生活設計が崩れる大きな要因となりがちです。
そのため、日々の暮らしだけでなく「もしもの医療費」まで想定した備えを整えておくことが安心につながります。医療保険やその他の仕組みを活用しながら、自分に合った形で将来に備えていきましょう。
参考資料
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」
・金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)」
・PGF生命「2025年の還暦人に関する調査」(2025年5月13日公表)
・生命保険文化センター「令和4年 生活保障に関する調査」