【シニア必見】申請しないともらえない「給付金・年金」5選|もう届いた?「年金生活者支援給付金」の請求書は”返送必須”
- 「年金生活者支援給付金制度」とは?対象者には9月に請求書が届く
- 老齢年金生活者支援給付金の支給要件
- 「老齢年金生活者支援給付金」保険料納付済期間等に応じた給付金額例
- 保険料納付済期間が480月で全額免除期間が0月の場合
- 保険料納付済期間が240月で全額免除期間が0月の場合
- 保険料納付済期間が360月で全額免除期間が120月の場合
- 保険料納付済期間が240月で全額免除期間が240月の場合
- 「加給年金」とは?年金に上乗せ支給されるお金
- 【働くシニア向け】「高年齢求職者給付金」「高年齢雇用継続給付」「再就職手当」
- 高年齢求職者給付金
- 高年齢雇用継続基本給付金
- 「年金制度改正法」が成立!在職老齢年金の見直しも
- 制度の見逃しを防ぎ、公的支援を活用しよう
「老齢年金生活者支援給付金」はいくらもらえる?保険料納付済期間等に応じた「給付金額例」一覧表

【シニア必見】申請しないともらえない「給付金・年金」5選|もう届いた?「年金生活者支援給付金」の請求書は”返送必須”
近年、60歳を過ぎても働き続けるシニアが確実に増えています。
その背景には、定年延長や再雇用制度の普及、健康寿命の延びといった社会的な変化がありますが、一方で「年金だけでは生活費や医療費をまかなえない」という切実な事情も大きな要因です。
そうした中で、「自分も何らかの公的支援を受けられないだろうか」と考える方は少なくありません。実際、高齢期にこそ申請すれば利用できる制度や給付金は数多く存在します。
例えば、公的年金に給付金を上乗せ支給する「年金生活者支援給付金」、医療費の自己負担を軽減する「高額療養費制度」、さらには再就職や短時間勤務を後押しするための仕組みなど、多方面で用意されています。
本記事では、2026年度に予定されている制度改正の動向もふまえつつ、シニア世代の暮らしと働き方を支える公的支援をわかりやすくまとめしました。老後のライフプランを考える上で、ぜひ参考にしてください。
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「年金生活者支援給付金制度」とは?対象者には9月に請求書が届く
「年金生活者支援給付金」は、公的年金を受給している方のうち、所得が一定基準以下の世帯に対して支給される給付金制度です。
物価上昇や年金額の減少により生活が厳しい高齢者などを支援する目的で、2019年10月の消費税率引き上げに合わせて導入されました。
この制度は、公的年金に上乗せする形で支給されるため、対象となれば年金の振込額と一緒に受け取ることができます。
ただし、年金受給者であれば誰でも支給されるわけではなく、所得や世帯状況などの条件を満たす必要があります。
対象者には毎年9月以降に「年金生活者支援給付金請求書」が送付されるので、必要事項を記入し、必ず返送しましょう。
老齢年金生活者支援給付金の支給要件
「老齢年金生活者支援給付金」は、老齢基礎年金を受給している方のうち、一定の所得基準を満たす世帯に支給される給付金です。
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者
・同一世帯の全員が市町村民税非課税
・前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は90万6700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
なお、障害年金および遺族年金の受給者については別途要件が定められています。
老齢年金生活者支援給付金の給付基準額と平均給付月額
2025年度は物価上昇などの影響を受け、給付基準額が前年より2.7%引き上げられました。

「年金生活者支援給付金」の給付基準額と平均給付月額
・老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(+140円)
・障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円(+175円)・2級5450円(+140円)
・遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円(+140円)
実際の支給額は、上記の給付基準額をもとに、保険料納付済期間などに応じて計算されます。
「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2024年3月における平均給付月額は以下のとおりです。
・老齢年金生活者支援給付金:4014円
・障害年金生活者支援給付金:5555円
・遺族年金生活者支援給付金:5057円
「老齢年金生活者支援給付金」保険料納付済期間等に応じた給付金額例
老齢年金生活者支援給付金は、「保険料を納付した月数」「全額免除・一部免除の期間」をもとに計算され、納付実績が長いほど給付額も大きくなる仕組みです。

保険料納付済期間等に応じた給付金額例
保険料納付済期間が480月で全額免除期間が0月の場合
・給付金額:5450円
・老齢基礎年金額:6万9308円
・合計額:7万4758円
保険料納付済期間が240月で全額免除期間が0月の場合
・給付金額:2725円
・老齢基礎年金額:3万4654円
・合計額:3万7379円
保険料納付済期間が360月で全額免除期間が120月の場合
・給付金額:6976円
・老齢基礎年金額:6万644円
・合計額:6万7620円
保険料納付済期間が240月で全額免除期間が240月の場合
・給付金額:8501円
・老齢基礎年金額:5万1981円
・合計額:6万482円
「加給年金」とは?年金に上乗せ支給されるお金
加給年金は、一定の条件を満たす場合に支給される年金です。
支給要件
厚生年金保険の被保険者期間が20年(※)以上ある方が、65歳到達時点(または定額部分支給開始年齢に到達した時点)で、その方に生計を維持されている配偶者または子がいるときに加算されます。
65歳到達後(または定額部分支給開始年齢に到達した後)、被保険者期間が20年(※)以上となった場合は、在職定時改定時、退職改定時(または70歳到達時)に生計を維持されている配偶者または子がいるときに加算されます。
※または、共済組合等の加入期間を除いた厚生年金の被保険者期間が40歳(女性と坑内員・船員は35歳)以降15年から19年
加給年金額
配偶者と1人目・2人目の子については各23万9300円、3人目以降の子は各7万9800円となっています。また、配偶者の加給年金の額には、老齢厚生年金を受けている方の生年月日に応じて、3万5400円から17万6600円が特別加算されます。

加給年金額
なお、加給年金は対象となる配偶者が65歳になると支給が終了します。ただし、その配偶者が国民年金を受け取る場合、一定の要件を満たすと「振替加算」されます。
【働くシニア向け】「高年齢求職者給付金」「高年齢雇用継続給付」「再就職手当」
続いて、主な公的制度のうち、働くシニア向けの制度について見ていきましょう。
高年齢求職者給付金
高年齢求職者給付金は、65歳以上の高年齢被保険者が離職し、再就職を希望する際に支給される一時金です。
支給要件
・離職日以前の1年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して6か月以上あること
・失業の状態にあること
支給額
・被保険者期間が1年未満:基本手当日額の30日分
・被保険者期間が1年以上:基本手当日額の50日分
申請手続き
離職票を持参し、ハローワークで求職の申込み
高年齢雇用継続基本給付金
高年齢雇用継続基本給付金は、60歳以上65歳未満の一般被保険者が、60歳到達時の賃金月額に比べて75%未満に低下した場合に支給される給付金です。
支給要件
・被保険者であった期間(※)が5年以上あること。
・支給対象月の初日から末日まで被保険者であること。
・支給対象月中に支払われた賃金が、60歳到達時等の賃金月額の75%未満に低下していること。
・支給対象月中に支払われた賃金額が、支給限度額未満であること。
・申請後、算出された基本給付金の額が、最低限度額を超えていること。
・支給対象月の全期間にわたって、育児休業給付または介護休業給付の支給対象となっていないこと。
※「被保険者であった期間」とは、雇用保険の被保険者として雇用されていた期間の全て。なお、離職等による被保険者資格の喪失から新たな被保険者資格の取得までの間が1年以内であること及びその間に求職者給付及び就業促進手当を受給していない場合、過去の「被保険者であった期間」として通算。
支給額
賃金の低下率に応じて、以下のように支給率が決定されます。

高年齢雇用継続給付の支給額
<2025年(令和7年)4月1日以降に受給資格の要件を満たした方>
・低下率が64%以下:支給対象月の賃金に対して10%
・低下率が64.5%~75%以上:同 9.47%~0%
<2025年(令和7年)3月31日以前に受給資格の要件を満たした方>
・低下率が61%以下:支給対象月の賃金に対して15%
・低下率が61.5%~75%以上:同 14.35%~0%
申請手続き
勤務先を通じて必要書類をハローワークに提出
再就職手当
再就職手当は、雇用保険の基本手当(失業給付)を受給中の方が、所定給付日数の3分の1以上を残して安定した職業に早期再就職した場合に支給される手当です。 なお、前述の「高年齢再就職給付金」と併給ができません。
支給要件
・待期期間(7日間)経過後の就職であること
・基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること
・同じ事業主への就職でないこと
・給付制限期間がある場合、待機期間満了後1ヶ月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって就職したこと
・再就職先で1年以上の雇用が見込まれること
・雇用保険の被保険者であること
・過去3年以内に再就職手当または就業手当を受給していないこと
・受給資格決定前に採用が内定していないこと
支給額

再就職手当の額
・支給残日数が所定給付日数の3分の2以上の場合: 70%
・支給残日数が所定給付日数の3分の1以上の場合: 60%
基本手当日額の上限
・60歳未満: 6395円
・60歳以上65歳未満: 5170円
※基本手当の上限額は、毎年8月1日に変更となる場合があります。
申請手続き
再就職手当支給申請書と必要書類を、再就職日の翌日から1か月以内にハローワークに提出
「年金制度改正法」が成立!在職老齢年金の見直しも
2025年6月13日に「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案」が参議院本会議で可決されました。
今回の改正は、年金制度の機能強化に向けて、多様な働き方や家族構成、ライフスタイルに対応しつつ、高齢期の生活安定を図ることを目的としています。

年金制度改正の全体像
社会保険の加入対象の拡大
・中小企業の短時間労働者などが、厚生年金や健康保険に加入し、年金の増額などのメリットを受けられるようにする
在職老齢年金の見直し
・年金を受給しながら働く高齢者が、年金を減額されにくくなり、より多く働けるようにする
遺族年金の見直し
・遺族厚生年金の男女差を解消。また、こどもが遺族基礎年金を受け取りやすくする
保険料や年金額の計算に使う賃金の上限の引き上げ
・一定以上の月収のある方が賃金に応じた保険料を負担し、現役時代の賃金に見合った年金を受け取りやすくする
その他の見直し
・こどもの加算などの見直し、脱退一時金の見直し
・iDeCo(個人型確定拠出年金)加入年齢の上限引き上げなど
制度の見逃しを防ぎ、公的支援を活用しよう
年金生活者や働くシニアを対象とした公的支援制度は年々充実してきていますが、その多くは「申請しなければ受け取れない」仕組みです。
制度の存在を知らなかったり、申請を後回しにしたりすると、本来受け取れるはずの給付を逃してしまうリスクがあります。
さらに国の制度に加え、各自治体が独自に実施している給付金や助成制度もあり、支給条件や対象者は地域ごとに異なります。
老後の生活を安定させるためには、まず自分や家族が対象となる制度があるかを丁寧に確認することが大切です。
厚生労働省や日本年金機構といった国の公式サイトに加え、自治体のホームページや広報紙も定期的にチェックしましょう。
こうした公的支援は「生活費を補う重要なセーフティネット」です。資産運用などの自助努力と並行して、公的制度を賢く組み合わせることが大切です。
参考資料
・厚生労働省「再就職手当のご案内」
・厚生労働省「離職されたみなさまへ」
・厚生労働省「Q&A~高年齢雇用継続給付~」
・厚生労働省「「高年齢雇用継続基本給付金」 「高年齢再就職給付金」」
・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
・日本年金機構「加給年金額と振替加算」
・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
・厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」