70歳代・単身の「平均貯蓄額」はいくらか。 厚生年金と国民年金の「平均」も解説

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70歳代・単身の「平均貯蓄額」はいくらか。 厚生年金と国民年金の「平均」も解説

秋風が心地よく感じられる9月になりました。老後のお金について、考えるには良いタイミングかもしれません。

人生100年時代といわれる今、老後の生活は誰もが避けて通れないテーマです。特に最近は、生涯をひとりで過ごす「おひとりさま」が珍しくありません。

厚生労働省の調査によると、65歳以上の世帯で最も多いのは単身世帯となっています。老後をひとりで生きる場合、お金の準備はとても大切です。

本記事では、70歳代のおひとりさまのお金事情を深掘りし、老後の生活を安心して送るためのヒントを探ります。平均貯蓄額や年金受給額、そして老後に抱く不安など、具体的なデータに基づいて解説します。

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「高齢者の単身世帯」はどのくらいの割合?

まずは厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」より、65歳以上がいる世帯の世帯構造をみてみましょう。

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高齢者のひとり世帯数

65歳以上がいる世帯の世帯構造

・単身世帯:32.7%

・夫婦のみ世帯:31.8%

・親と未婚の子のみの世帯:20.4%

・三世代世帯:6.3%

・その他の世帯:8.8%

2024年より、最も多いのが「単身世帯」となりました。次に夫婦のみ世帯、そして親と未婚の子のみの世帯の順となっています。

70歳代・おひとりさまの平均貯蓄額はいくらか

では、70歳代単身世帯の貯蓄額について、金融経済教育推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとに見ていきましょう。

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70歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有世帯含む)

70歳代おひとりさまの貯蓄額(平均・中央値)

・平均値:1634万円

・中央値:475万円

平均は1500万円を超えまとまった貯蓄がある印象ですが、中央値となると500万円を下回ります。人生100年時代、かつリタイア後となると心もとない印象があるでしょう。

金額帯ごとの割合も確認します。

70歳代おひとりさまの貯蓄額

・金融資産非保有:27.0%

・100万円未満:5.1%

・100~200万円未満:5.7%

・200~300万円未満:4.9%

・300~400万円未満:3.9%

・400~500万円未満:2.2%

・500~700万円未満:7.3%

・700~1000万円未満:5.9%

・1000~1500万円未満:8.9%

・1500~2000万円未満:4.7%

・2000~3000万円未満:6.1%

・3000万円以上:15.9%

・無回答:2.4%

貯蓄ゼロはおよそ4人に1人。貯蓄1000万円以下を合計すると62%と半数を超えます。

厚生年金と国民年金の平均受給額を見る

老後の生活の柱は公的年金です。厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、厚生年金と国民年金の平均月額を確認しましょう。

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厚生年金・平均年金月額

厚生年金の平均受給額

・平均年金月額(全体):14万6429円

・平均年金月額(男性):16万6606円

・平均年金月額(女性):10万7200円

※国民年金の金額を含む

厚生年金は1階部分の国民年金に上乗せして、会社員や公務員などが加入します。厚生年金であっても、平均は男性で約16万円、女性は約10万円となりました。賃貸にお住まいの方などは年金だけでは生活費が不足する方もいるでしょう。

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国民年金・平均年金月額

国民年金の平均受給額

・平均年金月額(全体):5万7584円

・平均年金月額(男性):5万9965円

・平均年金月額(女性):5万5777円

国民年金の場合、いずれも5万円台が平均です。

国民年金のみで生活するのは難しいところ。国民年金基金もしくは付加年金(併用は不可)で備えたり、iDeCoや個人年金保険など私的年金で備えることを考えたいところです。

還暦以降の人生の不安とは

70歳代のお金事情についてか確認しましたが、老後に不安に思うことについて、PGF生命「2025年の還暦人に関する調査」よりみていきましょう。

同調査では還暦以降(60歳以降)の人生で不安に思うことを全回答者(2000名)に聞いたところ、以下の通りでした。

還暦以降(60歳以降)の人生で不安に思うこと

・1位「身体能力の低下(体の病気や寝たきりなど)」(48.5%)

・2位「収入の減少(60歳以降の雇用形態の変更など)」(35.8%)

・3位「物価上昇」(34.4%)

・4位「自分の介護」(34.1%)

・5位「判断能力の低下(認知症等脳の病気や車の運転など)」(32.8%)

健康面やお金に関する不安を抱えている人が多いとわかりますね。

同調査では、人生100年時代への備えとして行っていることとして以下となっていました。

人生100年時代への備えとして行っていること

・1位「健康診断の受診」(32.2%)

・2位「体力づくり」(31.5%)

・3位「貯蓄」(30.8%)

・4位「食生活の見直し」(18.4%)

・5位「資産運用(新NISA)」(17.0%)

こちらに関しても健康とお金の対策をしているとわかります。

おひとりさまは一人で生活していくことになりますから、上記のようなお金と健康の対策は早くから考えておきたいところです。

まとめ

ここまで、70歳代のおひとりさまの平均的な貯蓄額や年金受給額、そして老後に抱く不安について見てきました。平均的な金額だけを見て安心したり、不安になったりするのではなく、ご自身の状況に合わせて考えを深めることが大切です。

特に、おひとりさまは、家族に頼ることが難しい場面も想定しておく必要があります。病気や介護など、いざという時に備えて、金銭面だけでなく、頼れる人やサービスなど、人的なつながりも確保しておくと安心です。

今回の記事で紹介した内容は、あくまでも平均的なデータです。ご自身のライフプランや価値観に合わせて、どのような老後を過ごしたいか具体的にイメージしながら、今からできる準備を始めることが重要です。

参考資料

・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」

・金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」

・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)」

・PGF生命「2025年の還暦人に関する調査」(2025年5月13日公表)