【日本株】トランプショックも物ともしない「プロ厳選5銘柄」…輸出企業なのに関税も円高にも動じないグローバルニッチトップ企業【新NISA】
トランプ米大統領が10月下旬にも日本を訪れる方向で調整が進められているとの観測が報じられている。実現すれば、ポスト石破政権にとって初めての重大任務になると同時に、政権発足直後の不安定な立ち上がりを攻められる懸念も拭いきれない。トランプ米政権が分野別関税を視野に調査を始めたとの観測も報じられているからだ。追加関税に関する新たなハードルが課された場合、国内メーカーにとっては大きな打撃となることは間違いない。
日米間の関税交渉が今後も続く可能性が残る中、追加関税や円高といった外部環境の変化を受けづらいグローバルニッチトップ企業に注目したい。グローバルニッチトップ企業とは、世界市場の中でも特定分野の小さな隙間分野で勝ち抜いている優良企業、あるいは国際情勢の変化の中でサプライチェーン上の重要性が増している部素材などの製品を持つ企業のことだ。
世界的にも圧倒的なシェアを有する製品は、独自性の高さから価格転嫁が容易であり、利益率を維持・向上させやすい。ニッチ市場において高い技術力やノウハウによって競合他社の参入が極めて難しいポジショニングを確立していれば、輸出企業であっても関税や為替といった外部環境の変化に左右されにくく、安定成長と高収益性を期待できる投資対象と言えるだろう。

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イビデン(4062)
■株価(9/26時点終値)8957円 配当利回り(予)0.45%
半導体製造の後工程では、チップを保護し外部と接続するパッケージング技術が求められる。この分野で世界トップの地位を確立しているのが同社だ。特にAIアクセラレータ(AI処理の高速化を目指すハードウェア)やデータセンター向けマルチチップモジュール(複数のチップを一つにまとめた高度パッケージ)では圧倒的なシェアを誇る。
従来はインテル頼みのイメージが強かった事業構造だが、ここ数年はエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)向けの売上高が急拡大している。GP-GPU(グラフィックス処理を汎用計算に変換する画像処理半導体)など製造難易度の高い先端パッケージ需要の急増に対応できる技術力を持つ同社、世界的にも希少な存在だからだ。
会社側は2026年3月期の生成AIサーバー向け需要が前期比2倍近くに達すると予測し、2027年時点の生産規模を2024年比2.5倍に拡大する大規模設備投資を計画している。半導体の微細化限界が近づく中、後工程の重要性が増しており、同社の技術優位性がシェア上昇につながっている。
デクセリアルズ(4980)
■株価(9/26時点終値)2343.5円 配当利回り(予)2.47%
異方性導電膜(ACF、電子部品の接続に使用される導電性フィルム)、反射防止フィルム(ARF、ディスプレイの映り込みを防ぐフィルム)、光学弾性樹脂(SVR、表示画面の視認性やコントラストを高める特殊樹脂)で世界首位のシェアを獲得しており、高い収益性と成長の基盤となっている。

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スマートフォンやPCのメーカーなどの最終顧客に対しては単なる製品供給にとどまらず、設計段階から最適なソリューションを提案し、量産支援やカスタマイズなどを一貫してサポートすることで差別化を図っている。同社製品が顧客側のコスト全体に占める割合は軽微である一方、商品の機能性には大きく貢献できる製品が多い。
これらの差別化技術は他社が容易に模倣できない高度な生産技術に支えられていることも強固な参入障壁を築いている。中長期的にはフォトニクス事業(光と電子を融合させた技術)が新たな成長軸に育つ期待がある。AIやビッグデータ向けデータセンターにおいては、高速・大容量・省電力の情報伝送実現に不可欠な技術として飛躍が見込めそうだ。
日精エー・エス・ビー機械(6284)
■株価(9/26時点終値)7340円 配当利回り(予)2.72%
同社が主力とするワンステップ成形機と呼ばれるPETボトル成形機は、化粧品や生活用品用など、小ロットながらも高い品質とデザイン性が求められる非飲料容器の製造に特に適しており、約6割の世界シェアを獲得している。食料・日用品の容器製造に使われるため、物価高によって消費者のレジャー費が抑制されたとしても、生活必需品への需要は堅調に推移すると見込まれるほか、保守サービスなどストック型ビジネスの側面を持つ点も魅力だ。

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特に米国では、インフレの影響で外食から中食へのシフト(お持ち帰り・内食への需要増加)が進みつつあり、お持ち帰り用のPET容器の需要が増加する期待がある。同社が競争優位性を持つ米国市場には競合メーカーがないことから、トランプ関税の影響下でも製品の競争力が衰えることは想定しづらい。
また、欧州ではエネルギー価格高騰を背景に、缶容器からPET容器への選好が拡大していることも強い需要を後押ししている。すでに豊富な受注残高を抱えている同社だが、2025年10月に幕張メッセで開催される大規模展示会を契機にさらなる受注増に結びつくことが期待される。
酉島製作所(6363)
■株価(9/26時点終値)2116円 配当利回り(予)2.93%
国内で唯一、金属を型に流し込む鋳造工程から加工、組立までの一貫生産体制を築いているポンプ専業メーカー。特に海水淡水化プラント用大型ポンプでは世界シェア首位の実績を持つ。世界的な水需要の拡大を背景に、同社が強みとする海水淡水化プラント用ポンプや河川の送配水ポンプなどの引き合いは増している状況だ。

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欧米を中心とした電力需要増加により、発電所向け冷却水循環ポンプの需要も拡大している。大型・高圧ポンプを製造できるポンプメーカーは世界でも数少ない。同社はこうした技術的な優位性を背景に、大規模なインフラ案件や特殊なプラント案件の分野で高い参入障壁を築くことで、売上高全体に占める海外比率を約6割にまで高めている。
前2025年3月期末の受注残高は初めて1,000億円の大台超えは達成したことを受け、今期からは生産能力と収益力の強化に取り組む方針だ。設計段階で問題を洗い出すフロントローディング(後工程での手戻りを減らす手法)と生産能力増強の両輪で内製比率(自社工場で製造する比率)を引き上げることを目指す。
ナブテスコ(6268)
■株価(9/26時点終値)3378円 配当利回り(予)2.37%
複数の異なる事業を傘下に持つコングロマリット企業だが、その中核となるのはモーションコントロール技術(動きを精密に制御する技術)をベースとした製品群だ。多くの製品で極めて高い世界シェアを誇っており、産業用ロボットに使われる精密減速機で世界シェア6割、建設機械向け油圧機器の走行モータで世界シェア3割を占めている。
精密減速機事業は、2025年12月期2Q(1-6月期)累計売上高が前年比19.3%増の358億円と大きく増加している。これまで在庫調整の影響を受けていた反動に加え、中国におけるEV(電気自動車)投資やPHEV(プラグインハイブリッド車)を含む自動車関連投資が需要を押し上げている。
2026年12月期以降は、米国における製造業の国内回帰の動きが追い風となる可能性もある。米トランプ政権の狙い通り、米国内の自動車工場や半導体工場などで産業用ロボットの使用が増加すれば、代替が困難な技術と製品群を有する同社の精密減速機の需要が拡大し、さらなる成長が期待できるだろう。
経済産業省による「グローバルニッチトップ企業100選」が前回改定されたのは2020年6月。当時は6年ぶりの改訂であったこともあり、時間的には新たな改定のタイミングが到来しつつあることも注目を高める要因となりそうだ。新たな選出や既存企業の再評価は、株式市場からの関心を再び引きつけるきっかけとなるかもしれない。
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