マンション高騰で「中古一戸建て」人気急上昇、それでも広がるマイホーム格差

住宅価格の高騰が止まらない。
住宅価格、高すぎない……?
マンションをはじめとした住宅価格の高騰についてのニュースをよく耳にする。東京都23区内では、平均的なマンションの価格が新築・中古ともに1億円を超えたという報道もあった。
国土交通省の「令和7年度 都道府県地価調査」によると、平均地価も全国の住宅地・商業地で上昇を続けている。全国の住宅地で最も地価が高いのは、東京都港区赤坂1丁目。令和7年基準地価格は1平方メートルあたり643万円というのだから驚きだ。
そんな中、首都圏で関心が高まっているのが「中古一戸建て」住宅。
LIFULL HOME’Sが9月12日に発表した「首都圏中古一戸建て」調査によると、築40年未満・敷地面積50平方メートル以上の物件に対する問い合わせ数は、2019年比で2024年には135.9%と急増している。

LIFULL HOME’S『「首都圏中古一戸建て」調査』
止まらないマンション価格の高騰
不動産流通機構が公表した「首都圏不動産流通市場の動向(2024年度)」によれば、首都圏(東京、埼玉、神奈川、千葉)の中古マンションの成約価格は、2014年度で2727万円(1平方メートルあたり42万5000円)。10年後の2024年度には、4890万円(同76万8800円)にまで高騰している。
かつて中古マンションは手頃な選択肢だったが、今となっては中古戸建て・新築戸建ての成約価格を上回っており、多くの世帯にとって手が届きにくい存在となっている状況だ。そういった中で、まだ「割安感」のある中古戸建への視線が強まるのは必然とも言える。

画像:都圏不動産流通市場の動向(2024年度)」より編集部作成
1平方メートルあたりの単価で比較しても、中古マンションの値段の高さは際立つ。
LIFULL HOME’Sの調査では、中古戸建て(築40年未満・敷地面積50平方メートル以上)の平均が1平方メートルあたり39.8万円であるのに対し、中古マンション(築40年未満・敷地面積30平方メートル以上)は51.9万円と、その差は約12万円だった。

LIFULL HOME’S『「首都圏中古一戸建て」調査』
LIFULL HOME’S総研・中山登志朗副所長によると、割安感以外にも、近年中古戸建てに対する人々の意識が変わってきたことも、人気の要因として挙げられるという。
「『安心R住宅』などの品質を担保する仕組みができたほか、買取再販物件が増加していることで “不安・汚い・わからない”といった漠然とした負のイメージが軽減・解消されて、購入に関する心理的ハードルが下がっていること、などが要因として挙げられます」(LIFULL HOME’S総研 中山副所長)
価格の壁に直面するなか、多くの世帯にとって中古一戸建てが現実的な「手の届くマイホーム」になっているようだ。