こんなに安くていいの?高速料金が1万円もおトクになる「大幅割引プラン」の名前

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高速道路が乗り放題になるNEXCO中日本の「速旅」に、ただ往復するだけよりも安い上に、1万円の宿泊商品券がセットになった驚きのプランがあるのをご存じですか?使い方次第では、2泊3日のドライブ旅行で高速料金を1万円以上も節約できる可能性も。一例として、静岡・山梨・長野の広大なエリアを自由に巡りながら、賢く旅費を抑える方法を詳しく解説します。申し込みの注意点も要チェックです。(ライター・プランナー 植村祐介)
静岡・山梨・長野方面に行くなら、NEXCO中日本の乗り放題商品を要チェック
前回のこの連載では、NEXCO東日本のETC周遊パス「ドラ割」と宿泊施設がセットになった「ドラ割 宿泊施設セットプラン」をご案内しました(参照記事)。
じつはNEXCO中日本のETC周遊パス「速旅」にも、宿泊施設と組み合わせることで高速道路の通行料金が大幅に割引される商品が用意されています。それが「速旅 宿泊セットドライブプラン」です。
NEXCO中日本の速旅は、NEXCO東日本の「ドラ割」、NEXCO西日本の「みち旅」と同じく、事前購入により定額料金で一定の周遊エリアの高速道路が“乗り放題”となる商品です。NEXCO中日本の管轄である東名高速や中央道が走る、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、長野県などを発着地や周遊エリアとして、多くの商品が設定されています。
ただし速旅には、ドラ割やみち旅と大きく異なる特徴があります。それは「周遊エリアでの乗り放題」「周遊エリアでの乗り放題+往復」といった高速道路利用に特化した商品だけでなく、観光施設への入園券やお買い物券など、高速道路の利用と相性のいいサービスをセットにした商品を、ドラ割やみち旅以上に多数ラインナップしていることです。

NEXCO中日本の「速旅」は、「高速道路周遊プラン(観光施設セットなし)」「観光施設セットドライブプラン(高速道路割引+入園券・お買物券等)」「宿泊セットドライブプラン(高速道路割引+宿泊)」など多彩なプランをラインナップする(以下、画像はすべて筆者がキャプチャしたもの)
速旅 宿泊セットドライブプランは、こうしたセット商品の一つです。「対応する宿泊施設の1万円分の宿泊商品券」と「周遊エリアでの乗り放題(商品によっては発着エリアからの往復の通行料金を含む)」が一体となっています。使い方次第では、1泊2日や2泊3日のドライブ旅行での高速道路の通行料金を1万円以上節約することも可能です。
では実際にどれだけ節約できるのか、速旅 宿泊セットドライブプランの一つ、「【岐阜】ホテル穂高 宿泊商品券付ドライブプラン」の「首都圏エリアからご出発(<発着付き>首都圏⇒南信州周遊プラン3日間)」で検証してみましょう。
首都圏から穂高方面へ旅行をする場合
この商品の価格は普通車が1万5400円、軽自動車等が1万4300円です。いずれも「宿泊商品券(1万円分)」が含まれているため、実質的な高速道路の通行料金は普通車5400円、軽自動車4300円となります。
発着エリアは「中央道 高井戸IC~上野原IC/東名高速 東京IC~大井松田IC/圏央道 八王子西IC~茅ヶ崎JCT/新湘南BP 藤沢IC~茅ヶ崎海岸IC/新東名 海老名南JCT~新秦野IC 新御殿場IC~駿河湾沼津スマートIC/小田原厚木道路 厚木IC~小田原西IC/西湘BP 西湘二宮IC~箱根口IC 早川JCT~石橋IC」です。中央道は首都高4号線からの連続利用可(高井戸ICは一般道からの流入不可)、東名高速は首都高3号線、首都高K7横浜北西線からの連続利用が可能となっています。

「首都圏エリアからご出発(<発着付き>首都圏⇒南信州周遊プラン3日間)」の発着エリア。東京都、神奈川県のNEXCO中日本管内の高速道路を網羅する。他の高速道路会社からの連続利用は首都高と圏央道で扱いが異なるので要注意
周遊エリアは「中央道 談合坂スマートIC~駒ヶ岳スマートIC 大月JCT~河口湖IC/東富士五湖道路 富士吉田IC~須走IC/中部横断道 双葉JCT~新清水JCT/長野道 岡谷JCT~安曇野IC/東名高速 足柄スマートIC~菊川IC/新東名 新御殿場IC~遠州森町スマートIC 新清水JCT~清水JCT」という非常に広い範囲です。
今回のプランで利用する宿泊施設(ホテル穂高)へのアクセスは、最寄りICとなる長野道松本ICから、長野県と岐阜県境の「安房峠道路(別料金)」を経由するルートになります。
土日に単純に往復するより4250円安い
まず東京からホテルまで、土日に単純往復するルートで通行料金を調べてみましょう。
東名高速東京ICから流入し、松本ICまで、海老名JCTから圏央道、八王子JCTから中央道、岡谷JCTから長野道というルートを、土日休日の深夜割引適用外の時間帯に走る場合、通行料金は4820円(普通車、以下同)です。往復では9640円となります。
先にご案内したように、この商品での高速道路の通行料金の実質負担額は5400円なので、単に往復するだけで4240円も通行料金を安くできます。
さらにこの商品のメリットが生きてくるのが、利用期間をフルに使ってのドライブです。
二泊三日のドライブ旅行ならさらに安くなる
じつは速旅 宿泊セットドライブプランでは、利用期間が3日間(2泊3日)であっても、宿泊施設の利用は1泊でOKとなっています。そのため、もう1泊を任意の都市の任意のホテルで過ごす2泊3日の利用で、広い周遊エリアを活用すれば、さらに大幅な通行料金の節約が可能になります。

「首都圏エリアからご出発(<発着付き>首都圏⇒南信州周遊プラン3日間)」の周遊エリアは静岡県東部、山梨県、長野県南部の広い範囲。宿泊する都市をうまく選べばローコストでのドライブ旅行が満喫できる
たとえば金曜日から日曜日まで、東京からの2泊3日のドライブを、以下のようなルートで考えてみましょう。
[金曜日]東京を出て午前中に御殿場のアウトレットで買い物を楽しんだあと、河口湖周辺を観光。その日の夜に静岡市で、この商品とは別に予約したホテルに宿泊
[土曜日]ホテルをチェックアウトし、諏訪で日帰り温泉に立ち寄り、駒ヶ岳ロープウェイで紅葉見物。その後、松本ICから安房峠を越え、プランで選択したホテル穂高に宿泊
[日曜日]高山市内を観光し、その後長野県に戻り安曇野を散策。帰路の途中で南アルプス市の大型ディスカウントストアで買い物をして東京に帰着
利用する高速道路の区間は、金曜日が「東名高速 東京IC~御殿場IC/東富士五湖道路 須走IC~富士吉田IC(往復)/東名高速 御殿場IC~静岡IC」、土曜日が「東名高速 静岡IC~中央道 諏訪湖スマートIC/中央道 諏訪湖スマートIC~駒ヶ根IC/中央道 駒ヶ根IC~長野道松本IC」、日曜日が「長野道松本IC~安曇野IC/長野道 安曇野IC~中部横断道 南アルプスIC/中部横断道 南アルプスIC~中央道 高井戸IC」という想定です。各日ともETC深夜割引の対象外の時間帯の走行とし、土曜日・日曜日はETC休日割引の適用を受けた場合の通行料金は、金曜日が7060円、土曜日が4820円、日曜日が5030円となり、合計では1万6910円です。
これが5400円となるわけですから、通行料金は1万1510円も節約できる計算です。
しかも周遊エリア内であれば乗り降りは自由です。たとえば高速道路を走行中に車内でスマートフォンを使って調べ、気になった場所や訪ねたくなったグルメスポットに立ち寄っても、通行料金が変わらないというメリットもあります。
申し込みは若干面倒
このように、泊まりたいホテルがプランに含まれていて、数多くの観光スポットを高速道路を使って効率的に回りたい場合は、旅行費用を大きく節約できる速旅 宿泊セットドライブプランですが、その利用には若干の手間がかかることは否めません。
申し込み手続きは「ドライブプランの確認」「宿泊施設の予約」「ドライブプランの申し込み」という三段階で行います。

「速旅 宿泊セットドライブプラン」の申し込みは、まず宿泊施設を予約し、つぎにドライブプランを申し込むという2段階の手続きが必要。「宿泊商品券」により、現地払いでの宿泊費が1万円割引となる
まず利用者は、速旅のウェブサイトにアクセスし、速旅 宿泊セットドライブプランの商品と対応する宿泊施設を確認します。
つぎにその宿泊施設に、利用者が直接、電話やインターネットを経由して宿泊を予約します。
最後に、速旅のウェブサイトで、その宿泊施設の利用に対応するドライブプランを申し込むことで、ネットでの手続きは完了です。
こうしてドライブプランの申し込みが完了すると、宿泊施設で利用できる「1万円分の宿泊商品券(申込確認書)」が交付されます。宿泊時には、宿泊施設でその申込確認書をスマートフォンの画面、もしくはプリントアウトで提示し、差額を支払うこととなります(一部プランについては、申込確認書をプリントアウトしての持参が必須です)。
利用の注意点
一方、申し込みおよび利用にあたっては、いくつかの注意点があります。
まず、速旅 宿泊セットドライブプランには利用できない「除外日」があることです。高速道路のETC休日割引は近年、混雑緩和のため、年末年始、お盆、さらには三連休などを適用の除外日とするようになっています。速旅 宿泊セットドライブプランも、それに倣う形で除外日が決められているので、宿泊施設の予約前に、希望の日程が除外日にあたらないかどうかの確認が必要です。

申し込みにあたっては、カレンダーで利用日を指定する。年末年始、GW、お盆、SWや3連休は、ドライブプランの利用そのものが不可。さらに特定日を除外日とする宿泊施設もある
つぎに、宿泊施設の予約については、宿泊施設ごとに予約の締め切り日が決まっていることです。速旅のウェブサイトで個々の宿泊施設の予約締め切り日を確認し、泊まりたい宿泊施設が決まっている場合は、早めの予約を心がけましょう。
そして、適用対象となる予約の方法については、宿泊施設によってさまざまです。電話や公式サイトでの予約のみに適用を限るパターン、またそうした直接予約の上で「NEXCO特別専用宿泊プラン」など特定のプランに申し込まなければならないパターン、外部の宿泊予約サイトからでも宿泊料金が「現地決済」であれば適用となるパターンなどがあります。

例に挙げた「ホテル穂高」の利用では、ウェブからの宿泊7日前までの予約が必要。かつ申し込む宿泊プランを「NEXCO中日本コラボプラン」とする必要がある
公式サイトの情報をきちんと確認し、「ドライブプランに申し込んだけど使えなかった」という事態に陥らないよう、不安があれば直接宿泊施設に問い合わせましょう。
なお、宿泊施設の料金は、公式サイトなどの直接申し込み、旅行代理店、国内外のOTA(オンライン旅行代理店)など、申し込むルートによって大きく異なる場合があります。この速旅 宿泊セットドライブプランを使って高速道路料金を節約できても、OTAなどでそれ以上の割引料金で宿泊できるケースもあります。場合によっては「高速道路をどのくらい使うのか」も含めて検討することがポイントとなりそうです。
速旅 宿泊セットドライブプランは前述のように、宿泊施設ごとに発着地が複数ある場合や、発着地なしの周遊プランも用意されるなど、商品性が複雑です。また商品一覧も「宿泊施設→個別のプラン」という流れになっていて、たとえば選ぶ宿泊施設ごとに周遊エリアが異なるのかどうかといった部分については、個別に確認するしか手段がありません。このあたりの改善を、NEXCO中日本にはぜひお願いしたいと思います。