日本の対米関税交渉はうまくいったのか:トランプ関税の影響を数値化したデータが公表される
トランプ関税への対応

第2次トランプ政権の目玉政策として導入された「トランプ関税」は世界中に影響を及ぼした。だが、その後各国が個別に交渉などを行った結果、影響の多寡には差が出ることになった。
相対的に影響が少なかった国もある

トランプ大統領が一方的に始めた貿易戦争において絶対的な勝者は出なかったが、他国と比べて相対的に影響が少なかった国はある。そして今回、その相対的な勝ち負けを比較できるデータが明らかになった。
影響の多寡を一覧

9月30日、世界の貿易政策などを監視している団体「Global Trade Alert」(GTA)が「トランプ関税相対的優位性便覧」というデータを公表した。同便覧では米国の主要取引国20カ国が取り上げられ、新たな関税主体の貿易環境における相対的な勝敗が一覧できるようになっている。
計算方法は?

便覧では、トランプ政権が設定した基本的な相互関税率や国別の例外措置、主要国に対する産別税率などをもとに「取引量で重み付けした実効関税率を国別、対米輸出品目別に」算出したという。これだけ聞くと複雑そうだが、もう少し具体的に見てみよう。
貿易上の有利さをスコア化

ざっくり言ってしまうと、GTAは米国と取引のある国それぞれについて関税率やその例外措置を分析、各国について貿易上の有利不利をスコアとして算出したのだ。
スコアの意味は

GTAはこう解説している:「プラスの値はその国の製品が比較的低い関税率になっており、米国市場で価格優位に立ちやすいことを示す。マイナスの値は競合国より重い関税が課されていることを示し、価格上不利になる」
カナダの例

例えば、カナダやメキシコなどの国はUSMCA(新NAFTA)のような枠組みによって多くの品目が関税を免除されている。にもかかわらず、カナダは鉄鋼やアルミニウム、銅、自動車部品など特定の品目に対するトランプ関税を課されたため、総体的には他国よりも大きな影響を被ることとなった。
主要取引国20カ国のスコアをチェック

米国との主要取引国20カ国についていうと、多くはトランプ関税をうまくいなしたようだ。14カ国が比較優位となるスコアを得ており、他国よりも有利な条件を引き出せている。とはいえ、中には大きくスコアを下げた国もある。どの国がどうなったのか、チェックしてみよう。
最大の勝者:英国

相対的関税優位性:9.5%
メキシコ

相対的関税優位性:8.9%
日本

相対的関税優位性:8.2%
ドイツ

相対的関税優位性:6.4%
イタリア

相対的関税優位性:6.4%
ベトナム

相対的関税優位性:5.8%
フランス

相対的関税優位性:5.0%
台湾

相対的関税優位性:3.7%
オランダ

相対的関税優位性:3.2%
シンガポール

相対的関税優位性:3.1%
インドネシア

相対的関税優位性:2.9%
タイ

相対的関税優位性:2.5%
マレーシア

相対的関税優位性:1.9%
アイルランド

相対的関税優位性:1.4%
韓国

相対的関税優位性:-0.1%
カナダ

相対的関税優位性:-5.3%
スイス

相対的関税優位性:-7.3%
ブラジル

相対的関税優位性:-12.6%
インド

相対的関税優位性:-15.8%
中国

相対的関税優位性:-29.4%
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