【年金は確定申告が必要?】《確定申告不要制度》「国民年金・厚生年金」の受給者で確定申告が必要な人・不要な人とは?

国民年金・厚生年金の受給額(月額)も一覧表でチェック

年金から住民税などを「特別徴収=天引き」するのはどうして?, Q 多くの場合、住民税を年金から天引きで納めるのはどうして?, 【次回は来年の2月16日】そもそも「確定申告」とは?, 「国民年金・厚生年金」を受け取っている人は確定申告が必要なの?, 【シニアは必ず知っておきたい】「確定申告不要制度」とは?, 「公的年金等」に含まれる所得例を見る, 「公的年金等に係る雑所得以外」の所得例を見る, 確定申告が必要か不要か分からない人は「公的年金等の源泉徴収票」を確認しよう, 「公的年金等の源泉徴収票」はいつ・どこで確認できる?, シニアが受け取っている「国民年金・厚生年金」の受給額は平均いくら?, 国民年金の平均受給額(月額)はいくら?, 厚生年金の平均受給額(月額)はいくら?, 年金受給者が知っておきたい「確定申告に関する留意点」は何がある?

【年金は確定申告が必要?】《確定申告不要制度》「国民年金・厚生年金」の受給者で確定申告が必要な人・不要な人とは?

野山が美しく色づきはじめ、空気の澄んだ清々しい季節となりました。

2025年も残すところ、2カ月あまりです。

今年65歳を迎え、老齢年金を受給し始めた方の中には「年金を受け取ったら、確定申告は必要なの?」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。

原則、1年間(1月1日~12月31日)に所得がある場合は、「所得税や復興特別所得税」などを納める必要があります。

しかし、公的年金を受給している高齢者の場合「確定申告不要制度」が適用され、一定の条件を満たせば申告を省略できる仕組みがあります。

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「ご存じですか?年金受給者の確定申告不要制度」

本記事では、老齢年金受給者にとって「確定申告が必要なケース」と「不要なケース」を、その判断基準とともにわかりやすく解説していきます。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

年金から住民税などを「特別徴収=天引き」するのはどうして?

住民税は、その地域の公共サービスやインフラ整備の財源となっています。

なお住民税は、給与からだけでなく、多くの場合は老齢年金からも天引きされます。

ここでは、最低限知っておきたい「年金からの天引きに関すること」を説明します。

Q 多くの場合、住民税を年金から天引きで納めるのはどうして?

→A 高齢者の方々と市区町村の両方にとって、支払いや徴収の手間を減らすための便利な仕組みです!

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公的年金からの特別徴収(年金特別徴収)について

高齢者の方にとってのメリット

年金から自動的に天引きされるので、自分で銀行や郵便局へ支払いに行く必要がありません。また、支払いを忘れてしまう心配もありません。

年金から天引きされるもの

・介護保険料

・国民健康保険料(税)

・後期高齢者医療保険料

・住民税

・森林環境税

老後の年金から、各種保険料(税)が自動的に天引きされることが多い点には留意しましょう。

次は、確定申告について見ていきます。

【次回は来年の2月16日】そもそも「確定申告」とは?

確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの所得をもとに、「所得額」とそれに対応する「税額」を確定させる手続きです。

申告期間は原則として翌年の2月16日から3月15日までとなっており、この期間中に所得税および復興特別所得税を納付します。

「国民年金・厚生年金」を受け取っている人は確定申告が必要なの?

老後の主な収入源となる公的年金(国民年金・厚生年金)は、「雑所得」に区分されるため、原則として所得税や復興特別所得税の確定申告が必要です。

ただし、一定の条件を満たす場合は申告を省略できる「確定申告不要制度」が適用されることがあります。

【シニアは必ず知っておきたい】「確定申告不要制度」とは?

以下の2つの条件を両方満たしている場合は、「確定申告不要制度」の対象となります。

・公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる

・公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である

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確定申告不要制度のフローチャート

「公的年金等」に含まれる所得例を見る

・国民年金や厚生年金

・共済組合

・恩給

・厚生年金基金

・国民年金基金 など

「公的年金等に係る雑所得以外」の所得例を見る

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公的年金等に係る雑所得以外の所得

◆給与所得(例:給与・賞与・パート収入など)

・給与等の収入金額ー給与所得控除=給与所得

◆公的年金等以外の雑所得(例:個人年金・原稿料など)

・総収入金額ー必要経費=公的年金等以外の雑所得

◆配当所得(例:株式の配当金・投資信託の分配金など)

・収入金額ー株式などの元本取得に要した負債の利子

◆一時所得(例:生命保険の満期返戻金)

・(総収入金額ー収入を得るために直接要した金額ー特別控除額【最高50万円】)×1/2

所得とは、収入額から必要経費を差し引いた残額のことを指します。

各種所得についても、上記をもとに計算を行いましょう。

確定申告が必要か不要か分からない人は「公的年金等の源泉徴収票」を確認しよう

確定申告の対象期間中に受け取った公的年金の金額は、「公的年金等の源泉徴収票」で確認できます。

以下はその見本です。

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公的年金等の源泉徴収票

(1)「支払金額」には、税金や社会保険料が差し引かれる前の年間の年金受給総額が記載されています。

この金額が400万円以下で、かつ他に年間20万円を超える所得がない場合には、確定申告は不要です。

「公的年金等の源泉徴収票」はいつ・どこで確認できる?

公的年金等の源泉徴収票は、郵送で受け取れるほか、マイナポータルやねんきんネットからも確認可能です。

以下は、令和6年分の発行スケジュールです。(2024年12月27日に日本年金機構が公表したもの)

・郵送:1月上旬頃より順次発送

・マイナポータル:1月上旬頃にマイナポータルの「お知らせ」に電子送付

・ねんきんネット:1月上旬頃より確認可能

シニアが受け取っている「国民年金・厚生年金」の受給額は平均いくら?

国民年金や厚生年金など、公的年金の年間収入が400万円を超えると、確定申告が必要になります。

年額400万円は、月額に換算するとおよそ33万円に相当します。

一方、厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、国民年金の平均月額は約5万円、厚生年金(国民年金分を含む)はおよそ14万円です。

この数値からも、確定申告不要制度の基準となる「年金収入400万円超」と実際の平均受給額との間には大きな差があることがわかります。

では、実際に400万円を超える年金収入を得ている人はどの程度いるのでしょうか。

国民年金の平均受給額(月額)はいくら?

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国民年金の平均受給額(月額)はいくら?

国民年金《平均年金月額》

・〈全体〉平均年金月額:5万7584円

・〈男性〉平均年金月額:5万9965円

・〈女性〉平均年金月額:5万5777円

国民年金は、満額でも月額6万9308円、年額に換算すると約83万円です。

この金額を踏まえると、年金以外の所得が年間20万円を超えなければ、確定申告の必要はありません。

厚生年金の平均受給額(月額)はいくら?

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厚生年金の平均受給額(月額)はいくら?

※記事内で紹介する厚生年金保険(第1号)の年金月額には国民年金の月額部分も含まれています。

厚生年金《平均年金受給額(月額)》

・〈全体〉月額:14万6429円

・〈男性〉月額:16万6606円

・〈女性〉月額:10万7200円

厚生年金は、現役時代の収入や加入期間などによって受給額が異なるため、月33万円・年400万円を超える受給者も存在する可能性もあるでしょう。

ただし、実際に月30万円以上を受け取っている人は1万4292人と少数で、全体から見れば一部に過ぎません。

そのため、公的年金以外に年間20万円を超える所得がなければ、年金収入のみで確定申告が必要になるケースは非常に限られています。

年金受給者が知っておきたい「確定申告に関する留意点」は何がある?

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確定申告不要制度の対象であっても、所得税や復興特別所得税の還付を受けたい場合は申告が必要です。

また、公的年金にかかる雑所得以外の所得が20万円以下で、所得税・復興特別所得税の申告義務がない場合でも、住民税の申告が必要となるケースがあります。

確定申告は所轄の税務署へ、住民税についてはお住まいの市区町村窓口で確認・相談するようにしましょう。

まとめ

今回は、年金生活者で確定申告が必要なケースと、不要なケースについて見てきました。

確定申告が必要かどうかは、年金収入だけでなく給与所得やその他の収入がどれくらいあるかによって変わります。

源泉徴収票をもらったら、ご自身の内容をよく確認しておきましょう。

確定申告が必要にもかかわらずしていない場合「無申告」、期限に遅れて申告した場合「期限後申告」として、無申告加算税や延滞税の支払いを命じられる可能性があります。

「うっかり忘れていた」ということがないよう、注意してください。

参考資料

・国税庁「公的年金等を受給されている方へ」

・日本年金機構「令和6年分 公的年金等の源泉徴収票」

・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・政府広報オンライン「ご存じですか?年金受給者の確定申告不要制度」

・東広島市「公的年金からの特別徴収(年金特別徴収)について」

・日本年金機構「「令和6年分公的年金等の源泉徴収票」の送付について」