【来月12月15日は年金支給日】厚生年金+国民年金「月額20万円以上受給している人」は何パーセント?

〈最新の平均寿命〉男女差はどれくらい?

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【来月12月15日は年金支給日】厚生年金+国民年金「月額20万円以上受給している人」は何パーセント?

10月も物価上昇が続く1か月となりました。値上げするのは3000品目を超えると報じられ、ここ数年続くモノの値段の上がり方に改めて驚きを感じている方も多いのではないでしょうか。

物価高の影響は、年金世帯やひとり親世帯など、収入が少ない世帯には深刻です。収入が限られていれば、節約するにも限界があります。また、支出が増えれば貯蓄ができず、将来の生活への影響も懸念されます。

そこで今回は、年金世帯の生活にクローズアップして、シニア世代の年金額についてお伝えします。

厚生年金+国民年金で月20万円以上受け取っている人がどのくらいいるのか、また公的年金制度についても解説するので、老後資金を考える上での参考にしてみてください。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

厚生年金と国民年金 日本の公的年金制度の仕組み

国民年金とは?

国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する年金制度です。

職業などによって、「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の3つに分類され、とくに厚生年金に加入していない人は、第1号被保険者か第3号被保険者のいずれかとなります。

・第1号被保険者・・・自営業者や学生、無職の方など

・第2号被保険者・・・会社員や公務員など

・第3号被保険者・・・第2号被保険者に扶養されている配偶者

自営業者やフリーランス、学生などは第1号被保険者となり、保険料は自分で納付します。保険料は毎年度見直され、令和7年度の国民年金保険料は1万7510円です。

国民年金の保険料は、原則として40年間(480カ月)納付する必要があり、滞納などが無く、全期間納付すると満額の年金として、6万9308円(令和7年度)が受け取れます。

なお、学生の方や事情により納付が困難な方には免除や猶予などの特例措置が設けられています。

会社員や公務員は第2号被保険者に分類され、国民年金と厚生年金、両方の制度に加入することになります。保険料は会社と折半して負担し、厚生年金保険料として給与から天引きされます。

また、第3号被保険者は第2号被保険者の扶養者なので、保険料は加入制度が負担し自己負担がありません。

厚生年金とは?

厚生年金は、会社員や公務員が加入する年金制度です。厚生年金に加入している人は、同時に国民年金にも加入しているので、将来は基礎年金と厚生年金の「2本立て」で年金を受け取れます。

そのため、国民年金(老齢基礎年金)のみを受け取っている人と厚生年金に長く加入している方の年金額には、大きな差が生じます。

厚生年金保険料は、給料や賞与額から標準報酬月額、標準賞与額を算定し、これに保険料率をかけて計算されます。保険料は事業主と被保険者が折半して支払います。

将来の年金額は、給与や賞与、加入期間によって変動します。そのため、働き方や収入水準によって、年金額に個人差が生じやすくなるのが特徴です。

次の章では、実際にシニア世代が受け取っている年金額を見ていきましょう。

シニアが受け取る「国民年金・厚生年金」の平均月額は?

厚生労働省年金局の資料「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、平均的な年金月額は以下の通りです。

厚生年金(第1号)の平均受給月額

・男女平均:14万6429円

【内訳】

・男性:16万6606円

・女性:10万7200円

※平均年金月額には基礎年金月額部分を含む。また、定額部分のない、報酬比例部分のみの65歳未満の受給権者が含まれている。

※厚生年金保険(第1号)とは、民間の事業所に勤めている方。

国民年金(基礎年金)の平均月額

・男女平均:5万7584円

【内訳】

・男性:5万9965円

・女性:5万5777円

※旧法老齢年金の受給権者と新法老齢基礎年金の受給権者(受給資格期間を原則として25年以上有する方)の合計

で、老齢基礎年金受給権者には、被用者年金が上乗せされている方を含む。

国民年金は保険料が一律のため、支給額の差は比較的小さく、男女の平均月額は、ともに月5万円台になっています。

一方、厚生年金は現役時代の収入・事業主の保険料負担により、受給額は国民年金の受給額より多くなります。ただし、受給額は加入期間に左右されるため、個人差も大きくなります。

ちなみに、国が示している年金受け取りのモデルケースでは、厚生年金を受給している夫、国民年金を受給している妻の場合、世帯で年間約23万円(令和7年度)受給する例が示されています。

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令和7年度の年金額の例(昭和31年4月2日以後生まれの方の場合)

夫婦で合わせて20万円を超える額なので、世帯によっては果たしてこの額で生活していけるのか、不安を抱く方もいらっしゃるかもしれません。

それでは、世帯の合計ではなく、自分ひとり分の年金として「月20万円以上」を受け取っている人はどのくらいいるのでしょうか。

年金を「月20万円以上」受給している人の割合は?

厚生年金(国民年金を含む)を受給している人のうち、月20万円以上の年金を受け取っている人はどれくらいいるのか、グラフで確認してみましょう。

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厚生年金の受給額ごとの受給権者数

・1万円未満:4万4420人

・1万円以上~2万円未満:1万4367人

・2万円以上~3万円未満:5万231人

・3万円以上~4万円未満:9万2746人

・4万円以上~5万円未満:9万8464人

・5万円以上~6万円未満:13万6190人

・6万円以上~7万円未満:37万5940人

・7万円以上~8万円未満:63万7624人

・8万円以上~9万円未満:87万3828人

・9万円以上~10万円未満:107万9767人

・10万円以上~11万円未満:112万6181人

・11万円以上~12万円未満:105万4333人

・12万円以上~13万円未満:95万7855人

・13万円以上~14万円未満:92万3629人

・14万円以上~15万円未満:94万5907人

・15万円以上~16万円未満:98万6257人

・16万円以上~17万円未満:102万6399人

・17万円以上~18万円未満:105万3851人

・18万円以上~19万円未満:102万2699人

・19万円以上~20万円未満:93万6884人

・20万円以上~21万円未満:80万1770人

・21万円以上~22万円未満:62万6732人

・22万円以上~23万円未満:43万6137人

・23万円以上~24万円未満:28万6572人

・24万円以上~25万円未満:18万9132人

・25万円以上~26万円未満:11万9942人

・26万円以上~27万円未満:7万1648人

・27万円以上~28万円未満:4万268人

・28万円以上~29万円未満:2万1012人

・29万円以上~30万円未満:9652人

・30万円以上~:1万4292人

厚生年金受給者のなかで、20万円以上を受け取っている方の割合は全体の16.3%です。2割弱の方が該当することになります。

つまり、全体の8割以上の人が月20万円未満で生活していることになり、国民年金のみの受給者も含めると、「月20万円以上」を受け取っている人の割合はさらに低くなると考えられます。

「老後の備え方」は?平均寿命の男女差から考える

将来の年金額に不安を感じる方は、老後の暮らし、とくに生活費などについて、早めに計画を立てて準備することが大切です。

とくに男性と女性では、平均寿命・平均余命が異なるので、この点を意識して準備するのがポイントです。

一般的に「平均寿命」とは「0歳の平均余命」のことで、「平均余命」は、ある年齢の人が平均して、あと何年生きられるかを示します。

厚生労働省の資料「令和6年簡易生命表の概況」によると、最新の平均寿命は 男性81.09年、女性87.13年となっています。

【平均寿命の推移】

昭和30年(1955年)

・男性:63.60

・女性:67.75

・男女差:4.15

昭和50年(1975年)

・男性:71.73

・女性:76.89

・男女差:5.16

平成7年(1995年)

・男性:76.38

・女性:82.85

・男女差:6.47

平成27年(2015年)

・男性:80.75

・女性:86.99

・男女差:6.24

令和6年(2024年)

・男性:81.09

・女性:87.13

・男女差:6.03

男女ともに寿命は右肩上がりで延び続けており、2024年時点では男女差は6.03年となっています。

老後の時間が長くなれば、老後の生活費は増加することになります。これに伴って、準備するお金も増えることになるでしょう。女性に関して言えば、男性よりも多い額を準備する必要があるかもしれません。

老後は年齢が若いときには想像もできない問題が生じる場合があります。

・体力、気力の衰え

・QOL(生活の質)の低下

・衛生面に対する意識の悪化

・介護

・住まい

・お金

・死後の整理、相続

これらの問題が全て発生するわけではありませんし、個人差もあるでしょう。とはいえ、これらのうちのいくつかは、加齢とともに起こりやすい問題です。

人生100年時代とも言われるなか、長い老後を安心して過ごすには、現役時代からの準備が左右するとも言えます。

まずは、老後生活の柱となる年金制度について理解を深めておき、計画的な貯蓄・資産運用も合わせて検討しておくことをおすすめします。

老後のお金を増やすには、早めの準備が肝心

今回の記事では、年金世帯の生活にクローズアップして、厚生年金+国民年金で月20万円以上受け取っている人がどのくらいいるのか、また、公的年金制度についてお伝えしました。

ライフスタイルによって、老後に必要なお金は異なります。今回お伝えした年金だけで十分生活が成り立つ方もいれば、足りないと感じる人もいるはずです。

必要なことは、「自分の老後に必要なお金」と「受け取れる見込みの年金+貯蓄」とのギャップを計算しておくことです。

ギャップが大きい場合は、早急に何らかの手段を考える必要があるでしょう。

・できるだけ長く働いて厚生年金保険料を納める。貯蓄を切り崩さず生活する

・繰下げ受給を検討する

・国民年金の被保険者は付加年金に入る、国民年金基金に加入する(左記の同時加入は不可)

・資産運用をする

年齢を重ねるにつれて、お金を増やす手段は限られてくるので、まずは情報収集から始めてみるのもひとつの方法です。

参考資料

・厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況/ 結果の概要/ 主な年齢の平均余命」

・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」

・日本年金機構「国民年金保険料」