12月15日に振り込まれる「年金生活者支援給付金《老齢・障害・遺族》」基礎年金にプラスされるのはどんな人?支給要件・金額・手続き方法をまるっと整理!
- 年金生活者支援給付金、2025年度の給付額はいくら?
- 年金生活者支援給付金「2025年度の給付額」はいくら?
- 年金生活者支援給付金、支給対象となるのはどんな人?
- 「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件
- 「障害年金生活者支援給付金」の支給要件
- 「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件
- 年金生活者支援給付金、支給対象者には「請求書」が届きます
- 【パターン1】65歳の誕生日を迎え、老齢基礎年金を新規に請求する人
- 【パターン2】基礎年金を受給中で、新たに年金生活者支援給付金を受け取ることができる人
- 年金生活者支援給付金、いつ支給されるの?
- 老齢年金、みんなの個人差・男女差はどのくらい?
- 【グラフ】厚生年金・国民年金《実際の受給額》個人差・男女差を見る
- 厚生年金の平均年金月額
- 国民年金の平均年金月額
- シニア世帯の43.4%が「公的年金だけが頼り」というリアル
- 【総所得に占める公的年金・恩給の割合別 世帯構成】
- 給付金だけで生活が楽になるわけではない…老後にかかる費用も意識を
シニア世帯の「43.4%」が公的年金だけに頼っている現実

12月15日に振り込まれる「年金生活者支援給付金《老齢・障害・遺族》」基礎年金にプラスされるのはどんな人?支給要件・金額・手続き方法をまるっと整理!
冬の足音が着実に聞こえる11月は、家計を見直す絶好のタイミング。特に公的年金を頼りに生活されている方にとって、毎月の収支管理は生活の安心に直結します。
ご自身の年金額に加え、「年金生活者支援給付金」が上乗せでもらえる可能性があることをご存知でしょうか?この制度は、一定の所得要件を満たす年金受給者を対象に、生活費の不足を補うために国が設けたしくみです。
この記事では、2025年度の最新の給付額情報、受給対象となる具体的な要件、そして給付金を受け取るための重要な申請手続きについて、制度を徹底解説します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年金生活者支援給付金、2025年度の給付額はいくら?
「年金生活者支援給付金」は、公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準に満たない場合に受け取れる給付金です。
老齢年金、障害年金、遺族年金のそれぞれの年金に給付金が設けられており、2カ月に一度、公的年金に上乗せして支給されます。また、給付額は公的年金と同様に、年度ごとに見直しがおこなわれます。
年金生活者支援給付金「2025年度の給付額」はいくら?

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」をもとにLIMO編集部作成
2025年度の「年金生活者支援給付金」の給付額は、前年度より+2.7%引き上げられており、6月支給分の「4・5月分給付金」から増額率が適用されています。
各給付金の2025年度月額は以下の通りです。
・老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(※基準額)
・障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
・遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円
なお、老齢年金生活者支援給付金については、上記を基準額として、保険料納付済期間などをもとに実際の給付金額が計算されます。
年金生活者支援給付金、支給対象となるのはどんな人?
「老齢」「障害」「遺族」、3種類ある年金生活者支援給付金には、それぞれの支給要件が定められています。
一つひとつ整理していきましょう。
「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件
老齢年金生活者支援給付金の対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす方です。
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者
・同一世帯の全員が市町村民税非課税
・前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は90万6700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」
「障害年金生活者支援給付金」の支給要件
・障害基礎年金の受給者である
・前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
※ 障害年金等の非課税収入は除く

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」
「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件
・遺族基礎年金の受給者である
・前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
※ 遺族年金等の非課税収入は除く

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」
いずれの年金生活者支援給付金も、前年の所得額が支給要件に関わっています。
なお、年金生活者支援給付金は、受給要件を満たしても自動では支給されません。受け取るためには、必ず「請求手続き」が必要です。
年金生活者支援給付金、支給対象者には「請求書」が届きます
年金生活者支援給付金の支給対象となった人には、日本年金機構からお知らせを兼ねた請求書が郵送されます。
請求書の送付時期や書類形式は、年金の受給状況により異なります。今回は該当する人が多い2つのパターンを見ていきましょう。
【パターン1】65歳の誕生日を迎え、老齢基礎年金を新規に請求する人

出所:日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求する方の請求手続きの流れ」
・65歳になる3か月前に、年金受給に必要な「年金請求書(事前送付用)」に同封して送付
・必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金の請求書と併せて年金事務所に提出
【パターン2】基礎年金を受給中で、新たに年金生活者支援給付金を受け取ることができる人

出所:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・毎年9月の第1営業日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送される
・2025年1月以降に65歳に到達し、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届いた方は電子申請を利用できます
・電子申請を利用しない場合は、必要事項を記載し、切手を貼ってポストに投函
なお、支給要件に当てはまるかどうかが確認できない人には「年金生活者支援給付金請求書(A4型)」および「所得情報等を確認するための所得状況届」が届きます。
年金生活者支援給付金、いつ支給されるの?
年金生活者支援給付金は、年6回に分けて、偶数月の15日に支払われます。なお、15日が土日または祝日のときは、その直前の金融機関の営業日に前倒しとなります。
年金の受取口座と同じ口座に、同日、年金とは別に振り込まれます。(通帳にはそれぞれ別の振込として記載されます)
各支払月には、原則、その前月までの2カ月分の年金生活者支援給付金が支払われます。例えば、10月に給付されるのは、8月分・9月分の給付金です。
老齢年金、みんなの個人差・男女差はどのくらい?
今のシニア世代の年金受給事情についても触れていきます。
厚生労働省が公表している「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータをもとに、60歳以上のすべての受給権者の男女差・個人差に着目してみましょう。
【グラフ】厚生年金・国民年金《実際の受給額》個人差・男女差を見る

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成
厚生年金の平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:14万6429円
・〈男性〉平均年金月額:16万6606円
・〈女性〉平均年金月額:10万7200円
国民年金の平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:5万7584円
・〈男性〉平均年金月額:5万9965円
・〈女性〉平均年金月額:5万5777円
厚生年金(国民年金部分を含む)の平均年金月額は、男性の平均が16万6606円であるのに対し、女性の平均は10万7200円と、約6万円の開きがあります。
この格差が生じる背景には、厚生年金の計算方法があります。厚生年金は、現役時代の給与や加入期間が年金額に反映されるため、平均勤続年数が長く、生涯賃金が高かった男性の受給額が大きくなる傾向があるのです。
一方で、国民年金は加入月数に応じて受給額が決まる仕組みのため、男女間の受給額に大きな差はありません。
厚生年金受給額が月額2万円未満から30万円超までと幅が広いことからも、一人ひとりの働き方や加入期間が年金額に大きく影響していることがわかります。
シニア世帯の43.4%が「公的年金だけが頼り」というリアル
厚生労働省が公表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」から、高齢者世帯(※)の収入の実態を見ていきましょう。
まず、高齢者世帯全体の平均的な所得構成を見ると、収入の63.5%を「公的年金・恩給」が占めており、次いで仕事による収入である「稼働所得」が25.3%、「財産所得」が4.6%となっています。
しかし、これはあくまで全体の平均値です。
「公的年金・恩給を受給している世帯」に絞ると、収入のすべてが「公的年金・恩給」である世帯が43.4%にものぼることがわかっています。
※高齢者世帯:65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の者が加わった世帯
【総所得に占める公的年金・恩給の割合別 世帯構成】

出所:厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況
・公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯:43.4%
・公的年金・恩給の総所得に占める割合が80~100%未満の世帯:16.4%
・公的年金・恩給の総所得に占める割合が60~80%未満の世帯:15.2%
・公的年金・恩給の総所得に占める割合が40~60%未満の世帯:12.9%
・公的年金・恩給の総所得に占める割合が20~40%未満の世帯:8.2%
・公的年金・恩給の総所得に占める割合が20%未満の世帯:4.0%
このようにシニア全体で見れば稼働所得なども一定の割合を占めていますが、年金受給世帯に絞ると、その半数近くが公的年金収入のみに頼って生活しているという実態が浮き彫りとなっています。
給付金だけで生活が楽になるわけではない…老後にかかる費用も意識を
今回は、老齢・障害・遺族の3種類がある「年金生活者支援給付金」について、2025年度の給付額や支給要件、そして重要な請求手続きを詳しく解説しました。
月額5000円台という金額は、劇的に家計を改善させる額にはならないかもしれませんが、公的年金に上乗せして支給されることで、日ごろの生活費の助けとなることは確かでしょう。
しかし、記事後半で触れたように、高齢者世帯の半数近くが公的年金のみで生活しているという現実があります。
さらに、シニア世代は医療費がかさんだり、急に多額の介護費用や住宅修繕費などが必要となったりする「不測の事態」を想定しておく必要もあるでしょう。
給付金制度の活用は大切ですが、それだけで安心はできません。現役世代の方は、急な支出に困らないよう、老後資金の計画的な準備をあらためて意識しましょう。すでに年金生活に入られている方も、この制度を一つの支えとしつつ、家計全体を見直す機会としてください。
※LIMOでは、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。
参考資料
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」用語の説明
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況
・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
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