老後資金を増やしたいが…50代で「元本割れ」経験者はどの程度いるのか?

老後資金を増やしたいが…50代で「元本割れ」経験者はどの程度いるのか?
【50代】気になる元本割れ経験者の割合は?
全国5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構)から「元本割れの経験」について50代の回答を見ていこう。
■元本割れの経験(50代単身世帯)

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数366)よりFinasee編集部作成
実際に元本割れを経験したことがある50代はどの程度いるのか。まずは単身世帯から見ていこう。調査結果によると「経験がある」と回答した人は30.6%。これは同じ単身世帯の60代(39.4%)より8.8ポイント、70代(47.4%)より16.8ポイント低い水準だ。
これまでに元本割れしなかった人はたまたま購入商品の運用パフォーマンスがよかったのだろうか。あるいは、戦略的な商品選びが功を奏したのか。そもそも50代で資産運用を行っている人のうち、元本保証のある預貯金のみで運用している割合が60代以降に比べて多い可能性なども考えられそうだ。
元本割れが起きてしまった! 50代はどう受け止めた?
相場予測はプロでも至難の業だ。もし元本割れが起きてしまった場合、どう気持ちの整理をつけたらいいのか。経験者の受け止め方から考えてみよう。
■元本割れ経験の受け止め方(50代単身世帯)

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数112)よりFinasee編集部作成
50代は元本割れをどう受け止めたのか。まずは単身世帯から見ていこう。最も回答率が高いのは「自分の相場についての予想が外れたのであるから、それは仕方がない」で68.8%。2位に大きく差をつけてのトップだ。60代(74.6%)より5.8ポイント低いが、70代(68.9%)とは0.1ポイント差とほぼ同じ水準だった。
次いで「自分が元本割れするリスクをよく理解していなかったのであるから、それは仕方がない」で19.6%。元本割れを受け止める際に自己責任を挙げる人が上位を占める結果となった。一方で元本割れの説明が不十分、あるいは誤解を招く広告・勧誘など、金融機関の責任を挙げる人は合わせて11.6%と少数にとどまった。
単身世帯と違う? 50代二人以上世帯の元本割れ経験
50代単身世帯では約3割だった元本割れ経験者。二人以上世帯ではどの程度だろうか。
■元本割れの経験(50代二人以上世帯)

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数1024)よりFinasee編集部作成
50代二人以上世帯で元本割れの「経験がある」と回答した割合は30.5%。単身世帯(30.6%)とは0.1ポイント差で、ほぼ同じ水準といえる。同じ二人以上世帯では、60代(40.8%)より10.3ポイント、70代(44.0%)より13.5ポイント低い水準だ。
家族がいる場合、元本割れした場合の影響は世帯主だけで済まない場合もある。そのため、資産を増やすよりも、減らさないことを重視して、そもそも元本割れが発生する恐れがある商品を購入していない可能性も考えられそうだ。
元本割れ発生…どう受け止めた?
元本割れが起きてしまった場合の受け止め方について、50代二人以上世帯ではどのような特徴が見られるのか。
■元本割れ経験の受け止め方(50代二人以上世帯)

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数312)よりFinasee編集部作成
50代二人以上世帯は元本割れをどう受け止めたのか。最も回答率が高かったのは「自分の相場についての予想が外れたのであるから、それは仕方がない」で75.0%。群を抜いてトップとなっており、60代(74.1%)より0.9ポイント、70代(72.7%)より2.3ポイント高い水準だ。また単身世帯(68.8%)と比べても6.2ポイント高かった。
次いで「自分が元本割れするリスクをよく理解していなかったのであるから、それは仕方がない」で17.9%。こちらは単身世帯(19.6%)に比べて逆に1.7ポイント低かった。
さらに金融機関の説明不足や誤解を招く広告・勧誘など自己責任以外の理由は合わせて7.1%と、単身世帯(11.6%)より4.5ポイント低い水準だった。
【50代】元本割れの受け止め方 60代以降とのギャップは少ない?
50代で元本割れを経験した割合は単身世帯、二人以上世帯とも3割程度と、60代以降に比べて低い水準だった。一方で元本割れの受け止め方では、「相場予想が外れたから仕方ない」「元本割れリスクをよく理解していなかったから仕方ない」といった具合に自己責任を理由とする回答が約9割を占め、60代以降と比べてあまり変わらない。最終的な投資の意思決定は自分で責任をもって行うことを50代がきちんと意識していることを示唆する結果だ。こうした姿勢は特に投資初心者にとっても参考になるのではないか。
●気になる運用の実際は…後編「【50代】老後資金の運用はどちらを重視する? 「元本確保」VS「収益期待」」にて詳報している。
<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構) 調査時期/令和6年6月21日~7月3日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから、両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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