日経平均5万円台でも「まだ安い」?プロ9人中7人が太鼓判を押す“上昇の理由”とは?
日経平均株価は10月末に5万円台に突入。その後、4万円台と5万円台を行きつ戻りつしている状況だ。そこで気になるのが「5万円台は高すぎなのか」という点だろう。急激に上がりすぎて割高感があるなら、高値掴みになる恐れがある。そこで今回は、アナリストなどのマーケットのプロに取材。日経平均株価の現在地をどう見るか聞いているので、投資の参考にしてほしい!(河野拓郎、ダイヤモンド・ザイ編集部)
日経平均株価は10月に5万円台に到達し、過去最高を更新!
短期間に乱高下する局面も見られるが、今後の見通しは?
10月27日に日経平均株価は5万円を突破。7月23日に4万円台を回復してから、わずか3カ月での上昇だ。勢いが急激なため「高すぎではないのか」「今から買って大丈夫なのか」と迷っている人も多いだろう。

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そこで、株式市場に詳しいアナリストなどのプロ9人に、日経平均株価5万円という水準をどう見るか意見を聞いた。その結果、9人中7人が「妥当」、1人が「まだ割安」という意見だった。つまり、上昇は必然であり、今後はさらに上昇が続くという見方が主流なのだ。
上昇を予想する理由は大きく分けると3つある。1つ目の理由は「企業の業績拡大」だ。
「日経平均株価の1株利益は過去最高の水準で、2026年の市場予想も1ケタ後半の増益が最低ラインです」(ケイ・アセットの平野憲一さん)
業績が上がっているなら、株価が上がるのも当然だろう。
一方で日経平均株価のPERは約19倍で、過去10年の平均である約15倍を大きく上回っており、やや割高といえる。しかし、来年度ベースで見ればPERは約16倍。ザイ・アナリストの仲村幸浩さんは「下期に入り、投資家の目線が来年度に向かっていることを考えれば、正当化できない水準ではない」とする。
上昇を予想する2つ目の理由は「企業の変革」。東証や金融庁は、企業にさまざまな要請をしており、これが奏功しているという意見が多かった。
「多くの企業が、余剰キャッシュや持ち合い株の売却益を使って自社株買いを増やし、ROEを高め、株価上昇を目指すようになりました」(楽天証券経済研究所の窪田真之さん)
「企業のガバナンス改革や資本効率改善を背景に、海外投資家の日本株に対する評価が高まっています」(仲村さん)
一時の急落はあっても「中長期では上昇」がメインシナリオ!
押し目を狙いながら少しずつ買い増していくのが得策!
株価の上昇を予想する3つ目の理由は「日本経済の構造転換」だ。
「ゆるやかなインフレ下で、経済が底堅く推移することが想定されます」(ザイ・アナリストの小林大純さん)
「デフレ経済からインフレ経済への転換により、名目GDPと企業の売上の成長率が高まるでしょう」(窪田さん)
このようにインフレが続いていくことで、株価が上がりやすくなるという見方は多かった。加えて、高市政権の成長戦略に対する期待も大きい。
もちろん、波乱はあり得る。特に“AIブーム”の行方は注視しておくべきだ。現在の相場上昇は、今年に入って株価が80%以上も上昇したアドバンテスト(6857)に代表される、AI・半導体関連株が牽引している。AI需要の拡大が加速すれば、さらなる相場上昇も期待できる半面、過熱感を指摘する声も多い。
なお、ただ1人「日経平均株価5万円は高すぎ」という見方をしている智剣・Oskarグループの大川智宏さんは「米国のハイテク株が崩れると、日経平均株価も一気に暴落する恐れがある」と指摘する。
ほかにも、企業業績の失速や、高市政権の成長戦略が期待を下回る、といったリスクも。急ピッチで上昇したため、少なくとも“スピード調整”の下落が何度か起きる可能性は高いだろう。実際、11月半ばまでには株価が急落し、一時5万円を割り込む場面も何度かあった。
ただ、中長期では日経平均株価、そして日本株の上昇は続くという意見が大多数。警戒感は必要だが、悲観しすぎるとチャンスを逃すことになる。積立や、押し目を狙って数回に分けて買うなど、タイミングを分散して投資するのが得策だ。
本記事は、ダイヤモンド・ザイ1月号の内容紹介を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で運営しているものではありません。投資は自己責任において行ってください。