高騰中の都内新築マンション、海外居住は「購入者の3%」 国が初の実態調査 都心ほど短期売買が活発に
東京都内で新築マンションを購入した人のうち、海外居住者は3%だった──。
国土交通省は25日、東京など三大都市圏を中心としたマンション取引の実態調査の結果を発表した。

都心に近いほど海外に住所のある人の取得割合が高い傾向にあった。今年6月までの半年間で、23区では3.5%、都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)に絞ると、7.5%だった。
◆外国人取得の影響は限定的?むしろ問題は…
マンション価格高騰の背景には、外国人による投機的な取引が一因にあるとの指摘もあったが、外国人取得の影響は限定的な可能性がある。
むしろ問題となっているは、国内外を問わず投機的な短期売買のケースだ。

今回の調査では、2024年上半期に都内の新築マンションを取得した人のうち、1年以内に売買した割合は、国内外を問わず全体で8.5%だった。
国交省の担当者は「1年以内の短期売買は、投機的な取引が一定ある」とみている。
◆23区・都心6区の短期売買が増加傾向
国交省は、マンション価格が高騰する中、東京や大阪、名古屋などの新築マンション約55万戸の不動産登記簿から取引の実態を調べていた。
短期売買については、都心に近いほど割合が高った。2024年上半期で、23区は9.3%、都心6区は12.2%に上り、いずれも増加傾向にあった。

タワーマンションが林立する東京・湾岸エリア=東京都中央区で
海外居住者の短期売買の割合も増加傾向にあり、2024年上半期では7%だった。
ただし、都心6区の2億円以上の高額物件においては、2023年1月〜24年6月までの1年半で、海外居住者が短期売買したケースはなかった。
◆海外居住者の割合、都心6区では昨年の2倍超に
金子恭之国土交通大臣は25日の記者会見で、「日本人か外国人かを問わず、実需に基づかない投機的取引は好ましくない」と指摘。業界と連携し、投機的な取引の抑制に取り組むとした。
今回の調査では、都心を中心に、海外居住者の取得割合が伸びていることも明らかになった。

都心6区は、2024年に3.2%だった取得割合が、今年上半期は7.5%と倍以上に増えていた。
東京23区で、今年上半期に海外居住者が取得したマンションは、計308戸あった。国・地域別にみると、台湾が最も多く192件、中国の30件、シンガポールの21件と続いた。

マンション取引の実態調査の結果を発表する国交省の金子恭之大臣=25日、国交省で
東京以外では、海外居住者の取得割合を見ると、横浜市で1.6%、川崎市で0.1%、大阪市で4.3%、名古屋市で0.4%だった。
不動産登記簿には、取得者の国籍は書かれていないため、日本在住の外国人は含まれない。
◆金子国土交通大臣「外国人の割合が小さいか否かを申し上げるのは困難」
金子大臣は「本調査の結果をもって、外国人の割合が小さいか否かを申し上げるのは困難。不動産登記で国籍を把握する仕組みが整備された場合には、より詳細な取引実態の分析に取り組む」と述べた。
政府は外国人のマンション取得の状況を把握するため、登記簿に国籍を記入する仕組みを検討している。(鈴木里奈)

東京23区の新築マンション価格の推移(不動産経済研究所調べ、2025年は上半期)。写真はタワーマンションが林立する東京・湾岸エリア
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