【おひとりさまの貯蓄事情】みんな、いくら資産を持ってる?〈20歳代~70歳代〉平均・中央値はいくらか一覧で見る
「将来の安心」を作るための資産設計とは

【おひとりさまの貯蓄事情】みんな、いくら資産を持ってる?〈20歳代~70歳代〉平均・中央値はいくらか一覧で見る
皆さんは普段、どのような目的で貯蓄をしていますか?「老後のため」「万が一の備え」など、人それぞれの目標があるかと思います。
11月は年末に向けて家計を見直す人が増える時期。冬の光熱費や年末年始の出費を考えると、貯蓄の目的や使い方を改めて考える良いタイミングです。
最新の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、単身世帯における金融資産保有の最大の目的は「老後の生活資金」となっています。そのほか、「病気や災害時の備え」「レジャー資金」が上位を占めています。
しかし、この「貯蓄の目的」は、年代によって大きく異なっています。例えば「老後の生活資金」という目的を見ると、20歳代では約25%である一方で、60歳代では約62%と、同じ「貯蓄」という行動でも、その背景にある考え方や目的が全く違うことがわかります。

金融資産の保有目的
そこで今回は、単身世帯における貯蓄の実情を統計データから読み解き、年代別の特徴や傾向を詳しく分析していきます。さらに、「自分に必要な貯蓄額はいくらなのか」を考えるためのポイントもご紹介します。
ぜひ、ご自身の貯蓄計画の参考にしてください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
おひとり様の貯蓄事情
まずはじめに、金融資産を保有している単身世帯における、貯蓄の実態を見ていきます。
単身世帯の貯蓄「平均値・中央値」
金融資産を保有している単身世帯における、年代別の貯蓄額の平均値・中央値の一覧は以下の通りです。

単身世帯の年代別貯蓄額(平均値と中央値)
【20歳代】
・平均:260万円
・中央値:100万円
【30歳代】
・平均:700万円
・中央値:305万円
【40歳代】
・平均:1342万円
・中央値:355万円
【50歳代】
・平均:1859万円
・中央値:600万円
【60歳代】
・平均:2363万円
・中央値:960万円
【70歳代】
・平均:2257万円
・中央値:1000万円
平均値と中央値とは
今回のデータで比較対象となっている、「平均値」と「中央値」の違いとそれぞれの特徴について、簡単にご説明をします。
【平均値とは】
全世帯の貯蓄額を合計し、世帯数で割った数値です。少数の富裕層がいると、その影響で数値が大きく引き上げられます。
【中央値とは】
全世帯を貯蓄額順に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する世帯の貯蓄額。統計データのうち、「半数」が中央値に満たない貯蓄額であり、平均値よりも「一般的な」貯蓄額の数値と考えられます。
統計結果からわかること
統計データを見ると、すべての年代において平均値と中央値に大きな差があることが明らかになっています。特に40歳代、50歳代ではこの差が最も顕著です。
今回お示ししたデータは「金融資産保有世帯」のみを対象としており、金融資産を持たない世帯は含まれていません。
もし非保有世帯も含めて計算すれば、中央値はさらに低下し、平均値との差はより拡大するでしょう。
平均値と中央値の差異は、一部の富裕層とそれ以外の層との間に、大きな貯蓄格差があることを示しています。
貯蓄額はいくら必要か
統計データを見ると、どの年代においても貯蓄額は世帯ごとに大きな開きがあり、「一般的には」という言葉で考えることは難しいことがわかります。同じ30歳代や40歳代でも、貯蓄がない、又はほとんどない世帯もあれば、すでに数千万円の貯蓄がある世帯もあるのが現実なのです。
それでは、自分に必要な「貯蓄額」の目安とは、いくらなのでしょうか。ここからは、自分にとって必要な貯蓄額の考え方についてお伝えをしていきます。
もしもの時のための資金確保
はっきりとした目標がなくても、「なんとなく不安だから」という理由で一定の貯蓄をしている人は多くいます。貯蓄の目的に関する調査でも、「とくに目的はない」という回答をしている人が全世代の平均として24%ほど存在することからも、この傾向が見て取れます。これは「もしもの時に備えた安心」のための貯蓄であると言えるでしょう。
単身世帯である場合、自分に病気や怪我などの有事があった際に、収入が一切なくなると家賃や食費など日々の生活費に困窮してしまう可能性があります。そんな不測の事態に陥ったとき、一定の資産をもっていることで安心して生活をすることができます。
このように単身世帯における貯蓄額を考える際は、急な出費や収入の途絶えに対する「安心料」として必要な金額を考える必要があります。
ライフイベントを見据えた計画資金
さらに、貯蓄のステップが一歩進んだ段階が「目標を持った貯蓄」です。漠然とした不安に対する備えよりも、明確なゴールを持つことで、モチベーションを維持しながらより大きな金額の貯蓄を目指すことができるようになります。
「40歳までに、マイホームを購入するための頭金として1000万円を貯めよう」
「年に一度は海外旅行へ行きたいので、毎年50万円は確保しておこう」
「穏やかで安心な老後を送るために、65歳までに2000万円を準備したい」
このように、具体的なライフイベントに対する年齢と金額を決めておくことで、そこに向かって現実的な積立や投資の計画を立てることができます。

ライフプランを考えるポイント
ワクワクするような目標を持つことで、日々の生活に多少の我慢があったとしても、そこに向かって頑張る原動力にすることができるはずです。
自分の人生を豊かにするために何が必要か、何歳の時点でどんな体験や安心を手に入れたいのかを考えることで、自分に必要な貯蓄額が見えてくるはずです。
老後資金の蓄え
また、調査結果でもあったように、多くの人が貯蓄の目的として意識するのが、老後の経済的な安心です。近年、物価の高騰による生活費の上昇や、長寿化にともなう老後期間の長期化などを背景に、自らの力で老後資金を確保することが重要視されるようになっています。
定年を迎えて現役を退くと、多くの場合、それまでの収入を維持することは難しくなります。 「のんびり旅行がしたい」 「趣味に思いきり時間を使いたい」 そのようなセカンドライフを送るためには、年金収入だけでは足りず、現役時代の貯蓄を取り崩しながら生活していくことになる可能性が高いのです。
だからこそ、老後の生活設計と、そこに向けた必要資金の算出は必要不可欠です。自分が思い描く老後を実現するために、できるだけ早い段階から必要な資金額を考え、そこに向かって計画的に資産を形成していきましょう。
おわりに
今回は、年代別の貯蓄額参考値として、平均値と中央値を一覧で見ていきました。必要なものを考える際に「平均的に」や「一般的に」という考え方をしたくなりがちですが、貯蓄においては必ずしもそのような考え方をする必要はありません。
同じ年代でも貯蓄額には大きな開きがあり、その背景には一人ひとり異なる人生設計があります。大切なことは、「自分はどう生きたいのか」という問いと向き合い、自分自身にとって必要な数字を導き出すことです。あなたにとって「もしも」に備える安心料はいくらか、実現したいライフイベントは何か、どんな老後を送りたいのか...これらを明確にすることが、必要な貯蓄への第一歩となります。
今回の数値はあくまでも参考として、ご自身の将来に必要な貯蓄額をぜひ考えてみてください。
参考資料
・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年度)」
・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
・金融庁「お金と暮らし「基礎から学べる金融ガイド」
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