【47都道府県】厚生年金、平均年金月額が高い・低い「都道府県」ランキング《北海道~沖縄》
- 厚生年金の全体平均、月額14万6429円
- 厚生年金受給額の個人差
- 【47都道府県】厚生年金の平均年金月額ランキング「高い都道府県&低い都道府県」
- 厚生年金の平均年金月額が「高い」都道府県【上位5都県】
- 厚生年金の平均年金月額が「低い」都道府県【上位5県】
- 厚生年金の受給額はこう決まる!報酬比例部分の計算式
- 国民年金、平均年金月額はいくら?
- 都道府県別「国民年金(老齢基礎年金)」の平均年金月額
- 厚生年金・国民年金「現役時代の働き方&収入」で、老後の年金額はこんなに差がつく!
- パターン①:男性・厚生年金期間中心
- パターン②:男性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
- パターン③:女性・厚生年金期間中心
- パターン④:女性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
- パターン⑤:女性・国民年金(第3号被保険者)期間中心
現役時代の「働き方」が影響する理由とは?

【47都道府県】厚生年金、平均年金月額が高い・低い「都道府県」ランキング《北海道~沖縄》
年末は将来のお金、特に公的年金について考える良い機会です。本記事では、会社員などが加入する厚生年金(国民年金含む)の実際の受給状況を、厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」の最新データに基づき解説します。
全国平均や男女別の平均額に加え、特に年金月額の高い都道府県と低い都道府県を比較し、なぜ地域間で差が生まれるのかを、年金受給額の計算の仕組みから深掘りします。
ご自身の現役時代の働き方が老後の年金額にどう影響するかを知り、今後のマネープランに役立ててください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
厚生年金の全体平均、月額14万6429円
会社員や公務員、またパートで特定適用事業所(※1)に働き一定要件を満たす人は、老齢厚生年金+老齢基礎年金(国民年金)の併給となります。
厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金(国民年金部分を含む)の全受給権者(※2)の平均年金月額は14万6429円でした。
ただし、男女差・個人差があり、実際に受け取る金額は一人ひとり違います。
※1 特定事業所:1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない、共済組合員を含む)の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※2 厚生年金の被保険者は第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介

出所:厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成
〈全体〉平均年金月額:14万6429円
・〈男性〉平均年金月額:16万6606円
・〈女性〉平均年金月額:10万7200円
※国民年金部分を含む
厚生年金受給額の個人差
・1万円未満:4万4420人
・1万円以上~2万円未満:1万4367人
・2万円以上~3万円未満:5万231人
・3万円以上~4万円未満:9万2746人
・4万円以上~5万円未満:9万8464人
・5万円以上~6万円未満:13万6190人
・6万円以上~7万円未満:37万5940人
・7万円以上~8万円未満:63万7624人
・8万円以上~9万円未満:87万3828人
・9万円以上~10万円未満:107万9767人
・10万円以上~11万円未満:112万6181人
・11万円以上~12万円未満:105万4333人
・12万円以上~13万円未満:95万7855人
・13万円以上~14万円未満:92万3629人
・14万円以上~15万円未満:94万5907人
・15万円以上~16万円未満:98万6257人
・16万円以上~17万円未満:102万6399人
・17万円以上~18万円未満:105万3851人
・18万円以上~19万円未満:102万2699人
・19万円以上~20万円未満:93万6884人
・20万円以上~21万円未満:80万1770人
・21万円以上~22万円未満:62万6732人
・22万円以上~23万円未満:43万6137人
・23万円以上~24万円未満:28万6572人
・24万円以上~25万円未満:18万9132人
・25万円以上~26万円未満:11万9942人
・26万円以上~27万円未満:7万1648人
・27万円以上~28万円未満:4万268人
・28万円以上~29万円未満:2万1012人
・29万円以上~30万円未満:9652人
・30万円以上~:1万4292人
このように、厚生年金は幅広い受給額層に分布しています。同時に平均年金月額の「都道府県差」もあるのです。
【47都道府県】厚生年金の平均年金月額ランキング「高い都道府県&低い都道府県」
厚生年金の平均受給額は、都道府県で差があります。では、平均年金月額が「多い都道府県」「少ない都道府県」はどこなのでしょうか。
厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、ランキング形式で見ていきましょう。
厚生年金の平均年金月額が「高い」都道府県【上位5都県】
・1位 神奈川県:16万6578円
・2位 千葉県:16万1368円
・3位 東京都:15万9921円
・4位 奈良県:15万8862円
・5位 埼玉県:15万8003円
厚生年金の平均年金月額が「低い」都道府県【上位5県】
・1位 青森県:12万4383円
・2位 沖縄県:12万5435円
・3位 秋田県:12万5476円
・4位 宮崎県:12万5499円
・5位 山形県:12万7133円

出所:厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・北海道:13万7572円
・青森県:12万4383円
・岩手県:12万9036円
・宮城県:14万1145円
・秋田県:12万5476円
・山形県:12万7133円
・福島県:13万2776円
・茨城県:14万9104円
・栃木県:14万5522円
・群馬県:14万4777円
・埼玉県:15万8003円
・千葉県:16万1368円
・東京都:15万9921円
・神奈川県:16万6578円
・新潟県:13万4716円
・富山県:14万631円
・石川県:13万7933円
・福井県:13万6578円
・山梨県:14万869円
・長野県:14万743円
・岐阜県:14万6072円
・静岡県:14万7916円
・愛知県:15万6775円
・三重県:14万8059円
・滋賀県:15万657円
・京都府:14万8015円
・大阪府:15万2686円
・兵庫県:15万5454円
・奈良県:15万8862円
・和歌山県:14万2713円
・鳥取県:12万9703円
・島根県:13万1円
・岡山県:14万2579円
・広島県:14万7044円
・山口県:14万4503円
・徳島県:13万383円
・香川県:14万453円
・愛媛県:13万6630円
・高知県:12万8607円
・福岡県:14万2104円
・佐賀県:13万480円
・長崎県:13万3329円
・熊本県:12万8956円
・大分県:13万2853円
・宮崎県:12万5499円
・鹿児島県:12万9639円
・沖縄県:12万5435円
都道府県別の平均年金月額において1位の神奈川県と47位の青森県では、その差は月額4万円以上になります。年間で考えると50万円を超えるため、地域ごとの格差は小さいとはいえないでしょう。
もちろん、厚生年金の受給額は住んでいる場所で決まるわけではありません。この差は、厚生年金受給額がどのように決まるかに理由があります。
厚生年金の受給額はこう決まる!報酬比例部分の計算式
厚生年金の受給額の計算には、現役時代の報酬(給与や賞与)と、年金加入期間が使われるため、個人差が出やすいしくみです。
厚生年金の報酬比例部分は、以下の計算式の合計で決まります。

出所:日本年金機構 年金用語集「は行 報酬比例部分」
・A(2003年3月以前):平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年3月までの加入期間の月数
・B(2003年4月以降):平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数
厚生年金の受給額は、現役時代の報酬と加入期間の長さによって決まります。このしくみが、都道府県ごとの平均年金額の差に直結しています。
都市部では賃金水準が高い傾向があり、また、地域によって自営業や共働き世帯の比率も異なります。
こうした現役時代の働き方の違いが、年金の平均年金月額の差として表れているのです。
国民年金、平均年金月額はいくら?
国民年金(老齢基礎年金)の受給額は、保険料を納付した月数で決まります。そのため、厚生年金に比べて、個人差や男女差、そして地域による格差は大きくありません。
参考として、国民年金(老齢基礎年金)の都道府県別平均年金月額を見てみましょう。
都道府県別「国民年金(老齢基礎年金)」の平均年金月額
・北海道:5万6723円
・青森県:5万5369円
・岩手県:5万8866円
・宮城県:5万7706円
・秋田県:5万7299円
・山形県:5万8954円
・福島県:5万8101円
・茨城県:5万7604円
・栃木県:5万7749円
・群馬県:5万8791円
・埼玉県:5万7252円
・千葉県:5万7597円
・東京都:5万6584円
・神奈川県:5万7597円
・新潟県:6万113円
・富山県:6万1220円
・石川県:6万170円
・福井県:6万532円
・山梨県:5万7477円
・長野県:6万262円
・岐阜県:5万9501円
・静岡県:5万9398円
・愛知県:5万8290円
・三重県:5万9675円
・滋賀県:5万9435円
・京都府:5万6525円
・大阪府:5万5463円
・兵庫県:5万7447円
・奈良県:5万7246円
・和歌山県:5万6067円
・鳥取県:5万9770円
・島根県:6万497円
・岡山県:5万9891円
・広島県:5万9286円
・山口県:5万9406円
・徳島県:5万7095円
・香川県:6万25円
・愛媛県:5万8059円
・高知県:5万6268円
・福岡県:5万6622円
・佐賀県:5万9344円
・長崎県:5万6876円
・熊本県:5万8172円
・大分県:5万6685円
・宮崎県:5万7571円
・鹿児島県:5万7963円
・沖縄県:5万2837円
国民年金(老齢基礎年金)の受給額は、5万円から6万円台が中心で、全国平均は5万7700円です。
この金額だけで老後の生活費をまかなうのは、現実的に厳しいと感じる人も多いでしょう。
そのため、厚生年金の上乗せがない自営業者やフリーランスの方などは特に、現役時代から計画的な資産形成を始めることが大切です。
厚生年金・国民年金「現役時代の働き方&収入」で、老後の年金額はこんなに差がつく!
ここまで見てきた通り、厚生年金は、現役時代の収入と加入期間がそのまま受給額に反映されるため、個々人の働き方が老後の生活設計に直結します。
そもそも、公的年金制度自体が「国民年金」と「厚生年金」の二階建て構造であり、現役時代の働き方によって老後受け取る年金水準に決定的な差が生まれます。
ここからは、厚生労働省が公表した。現役時代の働き方や収入によって、老後の年金額がどれだけ変わるのか、多様なライフコースに応じたリアルな年金モデルを見ていきましょう!
多様なライフコースに応じた年金額

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
パターン①:男性・厚生年金期間中心
年金月額:17万3457円
・平均厚生年金期間:39.8年
・平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
・基礎年金:6万8671円
・厚生年金:10万4786円
パターン②:男性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
年金月額:6万2344円
・平均厚生年金期間:7.6年
・平均収入:36万4000円
・基礎年金:4万8008円
・厚生年金:1万4335円
パターン③:女性・厚生年金期間中心
年金月額:13万2117円
・平均厚生年金期間:33.4年
・平均収入:35万6000円
・基礎年金:7万566円
・厚生年金:6万1551円
パターン④:女性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
年金月額:6万636円
・平均厚生年金期間:6.5年
・平均収入:25万1000円
・基礎年金:5万2151円
・厚生年金:8485円
パターン⑤:女性・国民年金(第3号被保険者)期間中心
年金月額:7万6810円
・平均厚生年金期間:6.7年
・平均収入:26万3000円
・基礎年金:6万7754円
・厚生年金:9056円
この年金額例では、厚生年金加入期間が長く、収入が高いほど年金額が増加していることがわかります。
将来受け取る年金水準を大きく左右するのは、「国民年金と厚生年金のどちらが中心だったか」という点だということも見て取れます。
まとめにかえて
厚生年金の平均年金月額は、全国平均で14万6429円でしたが、男女間、そして都道府県間で大きな格差があることがわかりました。
平均年金月額が最も高かった神奈川県と、最も低かった青森県では、月額で4万円以上もの差があり、これは現役時代の報酬や年金加入期間が年金額に直結する厚生年金制度の仕組みによるものです。
また、厚生年金の上乗せがない国民年金(老齢基礎年金)だけでは、平均月額が5万円台後半となり、この金額だけで老後の生活費をカバーすることは厳しい現実と言えるでしょう。
物価高や社会保険料負担の増加など、家計を取り巻く環境は依然として厳しさを増しており、公的年金だけでは不足する「老後資金」を自助努力で準備していく必要性が高まっています。
来年以降も新NISAなど税制優遇のある制度を活用した資産形成は老後への備えとして有力な選択肢の一つと言えるでしょう。
将来の生活を盤石なものにするためにも、本記事で確認した年金の現状を踏まえ、早いうちからご自身の働き方やマネープランを見直すきっかけとしてください。
参考資料
・厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
・日本年金機構 年金用語集「は行 報酬比例部分」
・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
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