冬場の運転で地味に困る…「クルマのウインドーが曇る」問題を今すぐ解決する5つの対処法

冬場、窓が曇ったままで運転するのは非常に危険。フロントウインドーだけでなく、サイドウインドーの曇りもドライバーの視界が妨げられて、事故のリスクが高くなる Photo by Yusuke Uemura
寒い日に、クルマのウインドーが曇って視界が悪くなった経験はありませんか?フロントガラスだけでなく、サイドウインドーの曇りも安全運転の大きな妨げになります。冬場、クルマの窓はなぜ曇るのか。また、ウインドー清掃のコツ、乗車時の注意点、そしてエアコンやデフォッガーなど車載装備の正しい使い方まで、冬のドライブを安全・快適にする曇り対策を解説します。(ライター・プランナー 植村祐介)
冬場、クルマを運転していて地味に困ることといえば……
12月、いよいよ本格的な冬がやってきました。寒い朝にクルマに乗り込むと、シートもハンドルも冷え切っていて、暖房が効きはじめるまではしばし辛い時間です。それでも、いったん車内が暖まれば、目的地まで快適に移動できます。
ただ、雨の日や雪の日に、クルマのウインドーに曇りが出て、困った経験をした人もいるのではないでしょうか。
フロントウインドーが曇ると、進行方向の状況が見えづらくなります。サイドウインドーが曇ると、その向こうにあるサイドミラーを通じての後方確認も難しくなります。
さらにリアシート左右のサイドウインドーが曇ってしまうと、交差点を右左折するときの死角が大きくなります。
これらはもちろん、安全運転に支障をもたらし、放ってはおけない事態です。
ひとりで運転しているとき、タオルなどで拭いてなんとかなるのは、手の届く範囲、つまりフロントウインドーの半分くらいと、運転席側のサイドウインドーだけです。手の届かない助手席側やリアシート左右のサイドウインドーの曇りをタオルで拭うことはできません。そんなとき、どうすればいいのでしょうか?
雨や雪の日にウインドーが曇る原因は「温度差と湿度」
その対処法の前に、なぜ、雨の日や雪の日にウインドーが曇るか、その理由をご案内します。この現象のカギを握るのは、車内と車外の温度差、そして車内の湿度です。
寒い冬には、ウインドーは冷たい外気で冷やされています。そのウインドーに車内の暖かい空気が触れると、空気中に含まれる水分が冷やされ、ガラス面に結露します。これがウインドーの曇りの原因なのです。
さらにウインドーの内側が埃や人間の皮脂などで汚れていると、結露が発生しやすくなり、より曇りやすくなります。運転中、目の前のウインドーが曇ると、つい手で拭ってしまいがちですが、じつはそんな行為も、知らず知らずのうちに曇りを助長させてしまうのです。

車内と車外との温度差で曇ってしまったフロントウインドー。このまま運転すると視界が妨げられて危険だ Photo by Y.U.
こうして発生するウインドーの曇りを防止する、またいったん発生した曇りを取り去るには、これらの原因そのものへの対策が必要です。
【対策1:ウインドー内側もきれいに拭く】
まずはウインドー内側の汚れの除去です。ふだんからの心がけとして、洗車の際にはクルマの外側だけでなく、ウインドーの内側もきれいに拭き上げるようにしましょう。このときクルマの外側を拭いたタオルをそのまま使うと、かえって汚れが付着する原因となります。ウインドー内側用にはきれいなタオルを用意し、水に浸したあとで軽く絞り、拭き上げることをおすすめします。

洗車のときは、ウインドー内側の清掃も忘れずに。ボディの拭き上げとは別のタオルを使って、新たな汚れが付かないように気を付けよう Photo:PIXTA
さらに拭き上げ後には、曇り止めのケミカル製品などでコーティングすると、いっそう効果的です。
ここでは、クルマのウインドーを拭くために、個人的に使ってみて効果を感じた商品を一例として紹介します。
・「窓フクピカジェル くもり止め」:SOFT99のガラスクリーナー。ウインドー内側の汚れの除去には、ケミカル製品の利用が効果的。夜間の対向車のヘッドライトによるギラつきも抑えられる。
・「C100 エクスクリア 360ワイパー」:手が届きにくくて拭きにくいフロントウインドーの清掃には、専用のモップが便利。ケミカル製品とあわせて使おう。
【対策2:車外から水分を持ち込まない】
次に、雨の日や雪の日にクルマに乗るときには、車外から「水分」をできるだけ持ち込まないことがポイントです。濡れた傘は畳むときにぱたぱたと振って水滴を落とし、可能であれば車内ではなく、ラゲッジルームにしまいましょう。
クルマに乗り込むときは、まずドアを開けシートに横座りした状態で、足を振って靴の底に付いた水滴や雪を落としましょう。これだけでだいぶ違います。とくに雪の日は、靴底に付着した雪が暖かい車内で解けて水となったあと蒸発し、車内の湿度が高くなります。クルマに乗るときに左右の靴同士をぶつけ、靴底の雪を落とすようにしましょう。

積雪時にクルマに乗るときは、靴同士をぶつけて底などに付着した雪を払い、水分を車内に持ち込まないことが、曇りの防止に効果的 Photo by Y.U.
エアコンとデフォッガーを使いこなす
しかしこのように対策しても、とくに冷えこんだ雨の日や、雪が降って極寒の気候では、ウインドーの曇りは発生しやすくなります。そこで活用したいのが、クルマが装備している「曇り止め」の機能です。
【対策3:後方の曇りはデフォッガーで取る】
曇りを防ぐクルマの装備として、まず多くの人に認知されているのが、クルマのリアウインドーの「デフォッガー(曇りを取る装置)」です。これはリアウインドーに貼られた電熱線で一定の時間ガラスを暖め、発生した結露を解消するものです。
【対策4:エアコンの除湿機能を使う】
しかしクルマには、ほかにもウインドーの曇りを防ぐ、もしくは除去する装備があります。それは「エアコン」です。
エアコンは、夏の暑い日に車内を冷やすために使う人が多いと思います。しかしエアコンには温度調整に加え、除湿機能があります。つまり雪の日や雨の日など、ウインドーが曇りやすいときは、エアコンを積極的に使って車内の湿度を下げ、曇りを防ぐ、もしくはいったん発生した曇りを除去することができるのです。
一般的なクルマでは、エアコンは送風の強さ、温度調節など空調関係のスイッチと並び、そのものの動作をオン/オフするスイッチ(「AC」「A/C」と書かれたボタンなど)があります。曇りを取るときは空調を動作させた上で、スイッチにあるインジケーターのランプなどでエアコンがオンになっていることを確認しましょう。
送風でウインドーの曇りを消す
【対策5:前方、側面の曇りは送風で消す】
エアコンで除湿するとき、フロントウインドーに風を吹き付ける「デフロスター(曇り取り送風機能)」を使えば、いっそう効果的です。デフロスターはエアコンパネルにある扇形のマークのスイッチで、フロントガラスに向けて集中送風する機能です。
またサイドウインドーの曇りについては、空調の風がウインドーに当たるよう、インパネ左右の送風口の向きを調整することで、曇りを効率的に除去できます。
なおクルマの空調機能では、さらに車外から空気を取り入れる「外気導入(リフレッシュ)」と車内の空気を循環させる「内気循環(リサイクル)」を切り替えるスイッチが用意されています(個別に用意されているものも、どちらかのひとつのスイッチをON/OFFして切り替えるものもあります)。
ただ雨天などでは湿度の高い外気を導入してしまうため、曇り対策としては逆効果となります。エアコンを使って曇りを取る場合は、車内の空気がエアコンの働きで除湿されるため、スイッチを内気循環にしたままでも大丈夫です。
なお気候によっては、ウインドーではなく、ドアミラーが曇って後方が見えなくなることもあります。クルマによっては前述のデフォッガーと連動し、ドアミラーの内部の電熱線で曇りをとる「ドアミラーデフォッガー」を装備していることがあります。有無については、クルマの取扱説明書で確認してください。

ウインドー内側の曇り防止に役立つ空調機能。(1)スイッチONで車内を除湿する、(2)スイッチONで車内の空気を循環させ、OFFで車外の空気を取り入れる、(3)フロントウインドーに送風し曇りを除去する、(4)リアウインドーの電熱線に通電し曇りを除去する、(5)フロントウインドーに送風するとともに足元を暖める Photo by Y.U.