再来月2月に支給【年金生活者支援給付金】65歳以上の老齢基礎年金受給者のうち対象は誰? 世帯の所得要件と「+2.7%増額給付」を整理
- 年金生活者支援給付金とは?制度の基本を確認
- 【年金生活者支援給付金】支給対象となる人
- 「老齢年金生活者支援給付金」支給要件
- 「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の対象者
- 2025年度の年金生活者支援給付金はいくらもらえる?
- 【2025年度】年金生活者支援給付金の給付額
- 年金生活者支援給付金の手続き方法
- 【ケース1】これから老齢年金を受け取り始める人(緑の封筒)
- 【ケース2】すでに年金を受給している人の場合(うす緑の封筒)
- 【ケース3】老齢基礎年金を繰上げ受給中の場合(うすだいだい色の封筒)
- 【参考】2025年の年金制度改正ポイント
- 保険料や年金額の計算に使う賃金の上限の引き上げ
- まとめ|2月支給前に確認を
2025年度の増額分は来年3月分まで適用|対象者・給付額・手続き方法を年末年始に確認

再来月2月に支給【年金生活者支援給付金】65歳以上の老齢基礎年金受給者のうち対象は誰? 世帯の所得要件と「+2.7%増額給付」を整理
年末年始を迎え、次の年金支給や年度末までの給付内容が気になり始める時期です。物価高が続くなか、年金生活を支える制度として注目されているのが、「年金生活者支援給付金」です。
この給付金は、65歳以上の老齢基礎年金受給者を中心に、所得や世帯全体の状況など一定の要件を満たす人に、年金へ上乗せして支給されます。2025年度は給付額が前年度比+2.7%増額されており、この増額分は来年3月分まで適用されます。
再来月2月の支給に向けて、対象者の条件や給付額、申請が必要なケースをあらためて整理して解説していきます。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年金生活者支援給付金とは?制度の基本を確認

年金生活者支援給付金制度について
年金生活者支援給付金は、年金に上乗せして支給される給付金で、以下の3種類があります。
・老齢年金生活者支援給付金
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金
「老齢・障害・遺族」、それぞれの基礎年金を受給中の人が、公的年金を含めても所得が一定基準以下となる場合に、2カ月に一度、受け取ることができるものです。
【年金生活者支援給付金】支給対象となる人
3種類の年金生活者支援給付金には、それぞれの支給要件が設定されています。3種類共通の基準は、受給者本人の「前年の所得」です。
老齢年金生活者支援給付金には、これに加えいくつかの要件が加わります。
「老齢年金生活者支援給付金」支給要件

出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者
・同一世帯の全員が市町村民税非課税
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の対象者
・それぞれの年金(障害基礎年金もしくは遺族基礎年金)の受給者である
・前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額)
※ 障害年金、遺族年金等の非課税収入は除く
それぞれの給付金において、上記の要件をすべて満たす場合、年金生活者支援給付金を受け取ることができます。
2025年度の年金生活者支援給付金はいくらもらえる?
2025年度の年金生活者支援給付金の給付額は、前年の物価変動率にもとづき、+2.7%の増額となりました。
【2025年度】年金生活者支援給付金の給付額

年金生活者支援給付金の給付額
・老齢年金生活者支援給付金(基準額):月額5450円
・障害年金生活者支援給付金:障害等級1級6813円・2級5450円
・遺族年金生活者支援給付金:月額5450円
老齢年金生活者支援給付金のみ、上記の基準額をもとに「保険料納付済期間や免除期間」に応じて、実際の支給額が計算されます。
年金生活者支援給付金の手続き方法

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金」
年金生活者支援給付金の支給対象と判定された人には、日本年金機構から請求書が届きます。
年金受給状況によって、書類形式や郵送タイミングが異なります。ここでは、3つのケースに分けて、送付時の封筒や、手続き方法を紹介しましょう。
【ケース1】これから老齢年金を受け取り始める人(緑の封筒)

出所:日本年金機構「65歳の誕生日を迎え、老齢基礎年金を新規に請求する方」
これから老齢年金を受け取り始める人には、65歳になる3か月前に、年金受給に必要な「年金請求書(事前送付用)」に同封して「年金生活者支援給付金請求書」が送付されます。
必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金の請求書とともに年金事務所に提出しましょう。
【ケース2】すでに年金を受給している人の場合(うす緑の封筒)

出所:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」
すでに基礎年金を受給中で、新たに年金生活者支援給付金を受け取ることができる方には、2025年9月1日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送されます。

出所:日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」
必要事項を記載したら同封の目隠しシールを貼り、差出人欄に住所・氏名を記載したうえで切手を貼ってポストに投函しましょう。
※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)および所得情報等を確認するための所得状況届が届きます。
【ケース3】老齢基礎年金を繰上げ受給中の場合(うすだいだい色の封筒)

出所:日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」
老齢基礎年金を繰上げ受給中の方のうち、年金生活者支援給付金の受給権が発生すると見込まれる場合、65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの方は前月の初旬)に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。
必要事項を記載したら同封の目隠しシールを貼り、差出人欄に住所・氏名を記載したうえで切手を貼ってポストに投函しましょう。
※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)および所得情報等を確認するための所得状況届が届きます。
一度申請すれば、支給要件を満たす限り2年目以降の手続きは基本的に不要です。また、所得が増えるなどして支給要件を満たさなくなった場合は、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、給付金の支給は停止されます。
なお、2025年1月以降に65歳に到達し、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が届いた人は、「電子申請による提出」ができるようになりました。
電子申請により提出した場合、郵送による提出は不要です。
【参考】2025年の年金制度改正ポイント
2025年6月13日、国会で年金制度改正法が成立しました。今回の改正の見直しポイントには、働き盛りの現役世代の暮らしと関わり深い項目がいくつかあります。
今回はこのうち「保険料や年金額の計算に使う賃金の上限の引き上げ」について紹介します。
保険料や年金額の計算に使う賃金の上限の引き上げ

出所:厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
厚生年金保険料や健康保険の保険料、年金額を計算する際には、月々の報酬と賞与を一定の幅で区切った「標準報酬月額」という基準額が用いられています。
2025年7月現在、標準報酬月額の上限は月65万円。月の収入が65万円を超えた場合でも、保険料や将来の年金額の計算に使われるのは上限の65万円までとなっています。いくら稼いでも保険料や年金額が「頭打ち」となるのです。
厚生労働省によると、現在会社員男性の約10%がこの上限に該当。賃金が上限を超えると保険料負担は相対的に軽くなりますが、老後に受け取る年金額も低くなります。
今回の改正では、この標準報酬月額の上限を段階的に「月65万円→75万円」へ引き上げることが盛り込まれました。
標準報酬月額の上限《引き上げイメージ》
・2027年9月~:月68万円
・2028年9月~:月71万円
・2029年9月~:月75万円
これにより、高収入層の保険料負担は増えますが、これまでよりも現役時代の賃金に見合った年金を受給することが可能となります。
まとめ|2月支給前に確認を
年金生活者支援給付金は、所得や世帯状況などの要件を満たす年金受給者に対し、年金へ現金を上乗せして支給される制度です。2025年度は給付額が+2.7%増額されており、この増額分は来年3月分まで適用されます。
一方で、対象となっていても申請が必要な人と不要な人が分かれる点には注意が必要です。
再来月2月の支給を前に、自分がどのケースに該当するのか、手続きは済んでいるのかを年明けのうちに確認しておくことが、受給漏れを防ぐポイントになります。早めのチェックをおすすめします。
参考資料
・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額をお知らせする「年金額改定通知書」、「年金振込通知書」の発送を行います」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
・厚生労働省「年金生活者支援給付金」
・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」
・日本年金機構「個人の方の電子申請(年金生活者支援給付金請求書)」
・厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
・厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」
・日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
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