世界の軍事力ランキング トップ20 [2025年版]

アメリカは世界で最も強力な軍隊を有している。
- グローバル・ファイアパワーは2025年の世界軍事力ランキングを発表した。
- ランキングは戦力、防衛予算、地理的条件、天然資源に基づいて評価された。
- 世界の動向を反映し、アメリカ、ロシア、中国が上位を占めた。
最も驚くべき技術的進歩のいくつかは、最前線で起こるものだ。
軍隊は長い間、自律型やAI搭載の兵器からサイバー戦争に至るまで、最も重要な技術開発の拠点となってきた。
しかし、すべての国が追いついているわけではない。
アメリカやロシアが世界最先端の兵器を開発する一方で、他国の軍隊は新技術の導入や適応に失敗している。
小国の軍隊は、中国やインドのような人口大国ほどの人員を確保できない。アイスランドやコスタリカのような平和推進国は、軍隊そのものを持たない選択をしている場合もある。
国家の力は軍隊の規模だけでなく、軍艦や航空機といった資産、防衛予算、石油や石炭などの天然資源へのアクセスによっても決まる。
グローバル・ファイアパワー(Global Firepower)が発表した2025年の軍事力ランキングは、地理的条件、資源、装備などの要素に基づき145カ国の軍隊を評価している。
このランキングは、兵力数や装備量といった通常戦力の60項目、財政状況、資源へのアクセスなどを比較対象としているが、各国の核兵器運用能力は考慮外としている。
グローバル・ファイアパワーはこれらの要素を基に独自に算出したパワーインデックススコアで各国を評価している。
軍事作戦の性質上、分析要素には限界があり、このランキングは業界の専門家からの評価は必ずしも高くはない。過去に2人の専門家がBusiness Insiderに「このリストの価値は限定的だ」と語っている。とはいえ、世界の主要国同士がどう対峙しているかを見る上で、決定的ではないにせよ興味深い視点を提供していると言えるだろう。
同ランキングによれば、現在世界で最も強力な軍隊トップ20は以下の通りだ。
20位 ウクライナ

ウクライナはヨーロッパ最大の陸軍を有している。
ウクライナはパワーインデックススコア0.3755(満点は0.00)を獲得し、世界第20位の軍事力を持つ国と評価された。
ロシアとの紛争が続く同国は、ランキング対象145カ国中、現役兵員数で第6位、予備役兵員数で第5位に位置づけられた。
総兵力200万人以上を擁する同国は、ヨーロッパ最大の陸軍を有している。
また、海軍艦艇の資産では大半の国に後れを取っているものの(ロシアとの戦争の影響も要因の一部)、防衛予算と自走砲の分野ではトップ10入りを果たした。
19位 エジプト

カイロ郊外にあるギザの大ピラミッドの前に立つエジプト兵。
エジプトはパワーインデックススコア0.3427で、このランキングにおいてトップ20位以内を確保した。
同国は機雷戦、戦車、攻撃ヘリコプター部隊で6位、ヘリコプター運搬艦で4位となり、準軍事要員、労働力、天然ガス埋蔵量、購買力などの分野でも高い順位を獲得した。
ストックホルム国際平和研究所によれば、2010年から2019年にかけて平均38億ドルを国防予算に充てた同国は、地域内でGDPに対する軍事費の比率が最も低かった。
しかしグローバル・ファイアパワーの分析では、天然ガス・石炭・石油消費量で大半の国々に後れを取っており、タンカー・空母・駆逐艦の艦隊規模も不足している。
18位 オーストラリア

オーストラリアは18位にランクインした。
オーストラリアはパワーインデックススコア0.3298で、世界で18番目に強力な軍事力を有すると評価された。
防衛予算、国土面積、石炭生産量、空港アクセスといった分野ではトップ10入りしたものの、対外債務、自走砲、コルベット艦や空母を含む海軍艦隊の規模では他国に後れを取った。
また、準軍事要員の不足と石油・石炭・天然ガスの高消費量により、同国は最低ランクに近い位置に分類された。
17位 スペイン

スペインは空母とフリゲート艦の保有数では世界トップ10入りを果たした。
スペインの軍事力はパワーインデックススコア0.3242でランキング17位となった。
同国は多くのカテゴリーで平均的な順位を獲得したが、対外債務やヘリコプター搭載艦、駆逐艦、コルベット艦、タンカー、多連装ロケット発射装置(MLRS)の保有数といった要素では大半の国々に後れを取った。一方で空母とフリゲート艦の保有数では世界トップ10入りを果たしている。
購買力や空港・鉄道・道路・港湾へのアクセス面でも高い順位を獲得した。
エルカノ王立研究所の報告によれば、2024年にGDPの1.28%を軍事費に充てた同国は、NATO加盟国の中で防衛費のGDP比が最低水準であることから、同盟国から軍事費増額の圧力を受けている。
16位 イラン

Majid Saeedi/Getty Images
イランはパワーインデックススコア0.3048を獲得し、世界で16番目に強力な軍事力を有すると評価された。
航空機やヘリコプター搭載艦の保有数、石油・石炭・天然ガスの消費量といった要素では他国に劣るが、確認埋蔵石油量、天然ガス生産量、天然ガス埋蔵量ではトップ3に入った。
また、潜水艦と多連装ロケット発射装置(MLRS)の保有数でも高い順位を獲得した。
2024年、同国は軍事支出を200%増額する計画を提案したとロイター通信が報じたが、2025年度の支出計画ではこれほどの急激な増加は見られない。
15位 イスラエル

イスラエルの独立記念日での航空ショー。2023年4月26日、イスラエルのテルアビブで。
パワーインデックススコア0.2661で、イスラエルは世界第15位の軍事力を持つ国と評価された。
人口、利用可能な労働力、労働力人口などの分野では一部の国々に劣っており、国土面積、水路、石炭埋蔵量などの要素ではほとんどの国々に後れを取っているにもかかわらず、イスラエルはタンカー・艦隊では世界で5位、戦闘機とコルベット艦隊ではトップ10に入っている。
ストックホルム国際平和研究所によれば、2024年にGDPの8.8%以上を軍事支出に充てたイスラエルは、GDPに占める軍事支出比率で世界第2位だ。これはGDPの34%以上を軍事費に投じるウクライナに次ぐ数値だ。
14位 ドイツ

ドイツは14位にランクインした。
ドイツは世界で14番目に強力な軍事力を有すると評価され、パワーインデックススコアは0.2601だった。
同国は購買力、石炭生産量と埋蔵量、機雷戦艦隊などの要素で高い順位を占める。一方、牽引式砲兵、沿岸警備、準軍事要員、石炭・石油・天然ガスの消費量では他国に後れを取っている。
13位 インドネシア

インドネシアは利用可能な労働力や石炭生産量で高いスコアだった。
パワーインデックススコア0.2557で、インドネシアは世界で13番目に強力な軍事力を有する国と評価された。
この国は人口、利用可能な労働力、石炭生産量、商船隊といった分野で優れているが、航空機・ヘリコプター搭載艦、駆逐艦艦隊、対外債務、石油・石炭・天然ガスの消費量といった分野では最低水準に甘んじている。
12位 パキスタン

パキスタンのシャヒーンIII地対地弾道ミサイル。
パキスタンはパワーインデックススコア0.2513で、世界で12番目に強力な軍隊を持つ国と評価された。
同国は人口、準軍事要員、年間軍事年齢に達する人口、労働力、現役要員などの分野で世界のトップ10に入っている。また、訓練機・攻撃機、戦車、コルベット・フリゲート艦、自走砲・曳航砲、多連装ロケット発射装置(MLRS)の保有数でも高い順位を占めている。
一方で、航空機・ヘリコプター搭載艦や駆逐艦艦隊、国境・水路の共有状況、石油・石炭・天然ガスの消費量といった分野では他国に劣っている。
11位 ブラジル

ブラジルは南米では圧倒的な軍事力を有している。
ブラジルのパワーインデックススコアは0.2415で、空港・水路・道路・鉄道へのアクセス、人口、利用可能な労働力、就労可能人口、労働力、国土面積、購買力などの分野で世界トップ10にランクインした。
しかし、タンカー艦隊、攻撃ヘリコプター、駆逐艦、空母の数、対外債務、石油・石炭・天然ガスの消費量といった分野では、依然として他国に後れを取っている。
同国は南米で圧倒的に最大の軍事力を有している。
10位 イタリア

イタリアは10位にランクインした。
イタリアは世界で10番目に強力な軍隊を持つ国と評価された。
同国の軍隊は志願制の現役兵で構成され、空母、攻撃機、駆逐艦、補給艦隊などの分野でトップ10入りを果たした。また、港湾へのアクセスにおいても高い評価を得ている。
しかしNATO加盟国であるイタリアは、ヘリコプター搭載艦やコルベット艦の艦隊規模、対外債務、石油・石炭・天然ガスの消費量といった項目では他国に後れを取っている。
9位 トルコ

トルコは近年、無人機システム開発の分野で主導的立場にある。
トルコは世界9位の軍事力を持つ国として評価されており、フリゲート艦隊、曳航式および自走式砲兵、攻撃ヘリコプター、コルベット艦、潜水艦などの分野で高い評価を得ている。
パワーインデックススコア0.1902のこの国は、空母、攻撃機、駆逐艦の艦隊、ならびに石油、石炭、天然ガスの消費量において他国に後れを取っている。
また近年、トルコは無人機システム開発の分野で主導的立場にある。
8位 日本

日本は潜水艦、特殊任務航空機などの分野で世界トップ5に入っている。
日本の軍事力は世界で8番目に強力と評価され、パワーインデックススコアは0.1839であった。
潜水艦、特殊任務航空機、ヘリコプター、ヘリコプター搭載艦、駆逐艦、商船隊などの分野では、日本の軍事力はトップ5にランクインした。
しかし、空母、コルベット艦、対外債務、石油・石炭・天然ガスの消費量といった分野では、日本は他国に後れを取った。
第二次世界大戦終結後に創設された自衛隊は、憲法により防衛のみを任務と定められており、攻撃的行動は禁止されている。
7位 フランス

革命記念日にパリのシャンゼリゼ通りを走行する装甲車。
パワーインデックススコア0.1878で、フランスは世界で7番目に強力な軍事力を有すると評価された。
購買力、防衛予算、タンカー、ヘリコプターおよび空母といった分野ではトップ10入りした同国だが、攻撃機、牽引式砲、コルベット艦、対外債務、石油・石炭・天然ガスの消費量といった分野では大半の国々に後れを取った。
6位 イギリス

イギリスは6位にランクインした。
パワースコア0.1785で、イギリスは世界で6番目に強力な軍事力を有すると評価された。
同国は空母と駆逐艦の艦隊、予備役兵力、防衛予算において高い評価を得た。しかし準軍事要員やヘリコプター搭載艦の艦隊、対外債務、石炭・石油・天然ガスの消費量といった分野では、他の大半の国々に後れを取った。
5位 韓国

韓国は18歳から35歳までの健康な男性全員に兵役を課している。
グローバル・ファイアパワーは2025年時点で、韓国の軍事力を世界第5位と評価し、パワーインデックススコアを0.1656と算出した。
韓国は18歳から35歳までの健康な男性全員に兵役を課しており、予備役兵力では第2位、現役兵力では第9位となった。
航空機、ヘリコプター、駆逐艦、潜水艦などの分野でも高い順位を獲得したが、対外債務、確認埋蔵石油量、石油・石炭・天然ガスの消費量といった分野では他国の大半に後れを取った。
4位 インド

インドは毎年、軍事年齢に達する人口で1位になっている。
パワーインデックス0.1184で、インドは世界で4番目に強力な軍隊を持つ国と評価された。
世界最大の人口を抱えるこの国は、毎年、軍事年齢に達する人口で1位となり、総人口、利用可能な労働力、労働力人口、石炭生産量、現役軍人および準軍事要員数などの分野で2位を占めた。
一方で、石炭・天然ガス・石油消費量、対外債務、国境を接する国数などの分野では、他のほとんどの国に後れを取っている。
3位 中国

中国は世界第3位の軍事力を持っている。
世界で2番目に人口の多い中国は、軍事力において世界第3位と評価された。
パワーインデックススコア0.0788を獲得したこの国は、人口、利用可能な労働力、現役兵員、労働力人口、兵役適格人口などの分野で高い順位を占め、購買力、船舶、石炭生産量・埋蔵量ではトップランクを獲得した。
しかし、対外債務、石油・天然ガス・石炭の消費量では、ほとんどの国に後れを取っている。
2位 ロシア

ロシアは核戦力も保有しているがこのランキングでは考慮されていない。
同じくパワーインデックススコア0.0788で、ロシアは世界で2番目に強力な軍事力を有する国と評価された。
通常戦力に加え、ロシアは核戦力も保有しているが、これはグローバル・ファイアパワーのランキングでは考慮されていない。
航空機、ヘリコプター、戦車などの要素では2位を維持したが、自走砲や牽引砲、多連装ロケット砲(MLRS)、機雷戦艦隊など特定の車両・兵器種別では世界1位となった。
確認済み国内ガス埋蔵量でも1位であり、ヘリコプター搭載艦の戦力のみが世界で最下位だった。
1位 アメリカ

アメリカの国防予算は世界一だ。
グローバル・ファイアパワーによれば、2025年時点で米国は世界最強の軍事力を有する。米国のパワーインデックススコアは0.0744であり、ランキング対象国の中で0に最も近い数値だ。
潜水艦、航空機、戦闘機、輸送艦、攻撃ヘリコプター、給油機など、さまざまな装備において首位に立っている。また、空港、鉄道、道路、港湾へのアクセスでも世界一であり、石油・天然ガス生産量でも首位だ。
2024年に8730億ドルを超えた国防予算も世界一だった。
しかし、対外債務、沿岸警備艦、フリゲート艦、準軍事要員の数では世界最下位となっている。
※この記事は2025年11月30日初出です