JR東で復活・40周年グッズも話題!懐かしの冬臨「シュプール」を振り返る

583系 2002年03月18日撮影

JR東日本は2026年1月30日(金)、夜行団体臨時列車「想い出のシュプール号」を運行します。かつて運行されていた「シュプール号」を彷彿とさせる企画で、使用車両はE257系の予定。あわせて、JR東日本びゅうツーリズム&セールスが大船・横浜・新宿発のツアー商品も発売しており、国鉄末期からJR黎明期を彩った「シュプール号」が令和の世に蘇ります。

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またJR東海リテイリング・プラスは、2026年1月16日(金)から「シュプール号」の運行開始40周年を記念したグッズを発売。185系(フルフル)や583系(国鉄色)、14系(シュプール&リゾート)などをデザインしたアクリルキーホルダー、クリアファイルなどが発売され、鉄道グッズ専門店「BLUE BULLET」(東海道新幹線 品川駅構内)や公式オンラインショップ「PLUSTA ONLINE STORE」にて販売されます。

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1986年の登場から今年で40周年を迎え、列車としての復活やグッズの発売など話題が続く「シュプール号」。今回は、国鉄末期からJR黎明期を彩った冬の定番スキー臨である「シュプール号」を振り返ります。

583系 1998年01月10日撮影

©レイルラボ 丹波篠山【たんばささやま】さん

◾️渋滞知らず・必ず座れる“安い”ツアー シュプールの概要と強み

シュプール号は、国鉄末期の1986年に登場したスキー客輸送のための臨時列車。「土曜夜に出発し、日曜朝に到着したスキー場で一日楽しみ、日曜夕方にスキー場を出発し夜に帰る」というモデルコースに合わせて東京・大阪・名古屋の3大都市圏から信州や上越方面へ運行されました。

シュプール号の強みは、「渋滞知らず」の定時性と特急形車両を安価に利用できた点。運賃込みの格安パッケージプランで確実に着席できたほか、首都圏では新宿を起点に千葉・品川・横浜方面と東北・上信越・信州方面で接続を実施。最寄り駅からはスキー場までは連絡バスも運行されるなど、国鉄末期からJR黎明期を象徴する「ユーザー本位のサービス展開」の一つとして画期的な取り組みでした。

583系 1999年01月23日撮影

©レイルラボ Tomo-Papaさん

◾️首都圏だけでなく関西も強かった! シュプールの列車と使用車両

最盛期には10種類以上の列車が運行されたシュプール号。東京・名古屋・大阪の3大都市圏から上越・信越・蔵王・東北など多方面へ列車が設定され、愛称のバリエーションも多種多様でした。

首都圏発着

シュプール上越:大船・品川・新宿・上野・大宮〜小出間(上越線)

シュプール信越:新宿・上野・東京〜妙高高原間(信越本線)

シュプール草津・万座:万座・鹿沢口間(吾妻線)

シュプール蔵王:横浜・品川〜山形間(奥羽本線・仙山線)

シュプール猪苗代:上野〜会津若松間(磐越西線)

シュプール白馬:横浜・千葉〜信濃森上間(中央本線・篠ノ井線・大糸線)

シュプール野沢(シュプール戸狩野沢):上野〜戸狩野沢温泉間(信越本線または中央本線・飯山線)

シュプール盛岡:上野・横浜〜盛岡間(東北本線)

485系 1995年12月27日撮影

©レイルラボ もりもりさん

中京圏発着

シュプールユーロ赤倉(シュプールユーロ赤倉・志賀):名古屋〜妙高高原間(中央本線・信越本線)

シュプールつがいけ:名古屋〜信濃森上間(中央本線・大糸線)

シュプール栂池・八方:大垣〜信濃森上間(中央本線・大糸線)

381系 1997年02月21日撮影

©レイルラボ 丹波篠山【たんばささやま】さん

京阪神発着

シュプール妙高・志賀:姫路・西明石・神戸〜黒姫・長野間

シュプール白馬・栂池:姫路・神戸〜白馬・南小谷間

シュプール湯沢・苗場(シュプール野沢・苗場):大阪・神戸〜越後湯沢間

シュプール日本海・蔵王:神戸〜鶴岡間

シュプール勝山:神戸〜越前大野間(越美北線)

シュプール立山:大阪〜立山間(北陸本線・富山地方鉄道線)

シュプール神鍋・鉢伏:大阪〜江原間(福知山線・播但線)

583系 2021年05月22日撮影

©レイルラボ トミーさん

その他

シュプールニセコ:郡山・仙台〜札幌間(東北本線・津軽海峡線・函館本線)

シュプール大山:熊本・博多〜米子間(鹿児島本線・山陰本線)

多くの列車が設定されたシュプール号では、使用車両も多種多様。首都圏発着の列車では、183系や189系、485系(489系)、583系といった特急形だけでなく、初期には急行形の165系も投入。1995年にはシュプール号の10周年を記念し、185系S201+S202編成とS215+S216編成の2本に特別塗装を実施。「フルフル」と命名され、同年1月から5月までシュプールや定期特急などで運用されました。

185系 1995年01月04日撮影

©レイルラボ 総武本線沿線民さん

また、ジョイフルトレイン「スーパーエクスプレスレインボー」や「リゾートエクスプレスゆう」を使用した編成も。「シュプールレインボー信越」や「シュプールゆう蔵王」「シュプールゆう白馬」として運用されました。

EF81形 2000年03月18日撮影

©レイルラボ Tomo-Papaさん

485系 2014年02月07日撮影

©レイルラボ trdamさん

中京圏では特急形の381系や、12系のジョイフルトレイン「ユーロライナー」キハ80のジョイフルトレイン「リゾートライナー」を使用。シュプールとしての種類や本数は少ないながらも、JR東海のジョイフルトレインの活躍が目立ちます。

EF65形 1997年08月18日撮影

©レイルラボ 丹波篠山【たんばささやま】さん

キハ80系 1989年02月28日撮影

©レイルラボ 北東航1さん

京阪神発着では485系や583系が使用され、スーパー雷鳥用の車両や「きたぐに」向けの車両、金沢所属の489系も投入。サンダーバード用の681系も運用された実績があります。なかでも、583系と485系の併結運用や583系編成の中に485系のモハユニットが組み込まれて運用された点が特徴です。

583系 2010年03月11日撮影

©レイルラボ 丹波篠山【たんばささやま】さん

485系 1996年01月02日撮影

©レイルラボ もりもりさん

485系 1998年01月23日撮影

©レイルラボ 丹波篠山【たんばささやま】さん

客車でも14系座席車や寝台車が使用され、シュプール向けに塗装変更や内装を更新した編成も登場。ピンクと白のツートンに青帯をまとった塗装を採用し、一部先頭車には展望室も設置。「シュプール&リゾート」と命名され、後年にはシュプールだけでなく「ムーンライト九州」にも使用されました。また、「エーデル」向けのキハ65を使用した列車や、トワイライトエクスプレスのB寝台車を使用した「シュプールトワイライト信越」が運行されたこともありました。

14系 1993年01月16日撮影

©レイルラボ norikadさん

EF81形 1997年01月25日撮影

©レイルラボ 丹波篠山【たんばささやま】さん

キハ65形 1999年02月12日撮影

©レイルラボ 丹波篠山【たんばささやま】さん

◾️時代の波に押され消滅... シュプールの晩年

最盛期には数多くの列車が設定された「シュプール号」ですが、高速道路網の拡大やツアーバスの台頭、自家用車でのアクセスが増加したことで徐々に利用が低迷。また臨時列車特有の長時間待避や、JR東日本では新幹線によるスキー客輸送へのシフト(JR SKISKI)などの要因もあり、1990年代後半から2000年代にかけてシュプール号は姿を消してゆきます。

最末期には、2001年からスポーツ用品販売店のアルペンとタイアップした「アルペン蔵王」「アルペン上越」「アルペン白馬」を運行。首都圏発の下り列車のみ設定されました。JR東海では2000年ごろに運行を終了し、2002年からはJR西日本の「シュプール妙高・志賀」が最後の「シュプール号」として活躍。2006年まで運行されました。

583系 2008年02月22日撮影

©レイルラボ やつはしさん

以上、シュプール号の20年にわたる活躍についてご紹介しました。「タイパ」が重視される現代において、シュプール号は「安価に夜間を移動できる」というメリットが評価され東日本エリアにて復活を遂げました。「夜間を移動する」移動体験の価値や効率性がより普及することで、かつて衰退したシュプール号が新たな形で蘇る可能性もあるのか、今後に期待が高まります。

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