830億円下方修正のドコモ決算は「今年が底」か。スマホ購入プログラムで起きた「想定外」の事態

NTTドコモの決算会見。
2月5日、NTTグループが2025年度第3四半期の決算会見を開いた。
グループ全体で見れば営業収益10兆4210億円(前年同期比3.7%増)と、第3四半期としては過去最高を更新。だが、当日は通期営業利益予想を1100億円減とする下方修正を発表した。
主な理由は、グループの稼ぎ頭であるNTTドコモ(以下、ドコモ)が、大きく「ブレーキ」を踏んだからだ。
会見で見えてきたのは、携帯キャリアビジネスの構造的な変化の兆しと、それに対応するために短期的な利益よりも顧客基盤の維持を優先するという経営陣の方針転換だった。
過去最高益の裏で進む「ドコモの苦戦」

NTTの連結決算状況。
まず数字を整理しよう。NTT連結の第3四半期(4〜12月)実績は、営業収益が過去最高。純利益も9261億円(前年同期比8.9%増)と増収増益だ。グローバル・ソリューション事業(NTTデータ等)や地域通信事業(NTT東日本・西日本)が好調だった。
対照的に、ドコモ単体の数字は厳しい。営業収益こそ4兆6597億円と増収(前年同期比2.0%増)を確保したものの、純利益は5288億円(前年同期比9.6%減)と減益となった。

ドコモの決算概況。
ドコモの前田義晃社長は、通期の営業利益予想を当初の9660億円から8830億円へと、830億円引き下げることを発表した。
端末購入プログラムでの「想定外」が下方修正の一因に

ドコモの業績予想の見直し要因。
下方修正の要因は「端末購入プログラムの収支悪化」だ。これだけで300億円の利益を下押ししている。