都民1.1万円給付「そのまま使う人」が大損する訳

東京都民を対象にスタートしたのが「東京アプリ生活応援事業」。1万1000円分のポイントがもらえるが、そのまま利用するだけではもったいない(写真:編集部撮影)
物価上昇が止まらない昨今、生活していくためのコストは厳しくなるばかり。とくに家賃や食費が他県に比べて高くなりがちな東京都内では、その影響はより大きくなる。
【図表】最大「5555円」の上乗せも! 東京ポイントから交換できる主な利用先の“おトク度”を比較してみた
そんな中、2月2日から東京都民を対象にスタートしたのが「東京アプリ生活応援事業」だ。4月1日までに所定の手続きを行えば1万1000円相当のポイントがもらえるこの施策は、都民にとって見逃せない大チャンスだ。
だが、各事業者のキャンペーンやポイント制度を上手に活用すれば、この1万1000ポイントを想像以上に大きく増やすことができる。今回は、そんな“ポイ活”を駆使した賢い運用術を紹介したい。
dポイントは「タイパ」重視の活用が有効
まず、最も手軽に恩恵を受けられる方法から見ていこう。複雑な条件を避け、確実にプラスを作りたいなら、NTTドコモの「dポイント」を活用したい。
手順は非常にシンプルだ。キャンペーンサイトでエントリーを済ませ、付与された東京ポイントをdポイントに交換するだけ。これだけで、交換額に対して一律10%が増量される。上限である1万1000ポイントをすべて交換すれば、もれなく1100ポイントが上乗せされ、合計1万2100円相当になる計算だ。
獲得したポイントは決済アプリ「d払い」で使用可能で、コンビニやスーパーなど日常の買い物で消化しやすい。あれこれと条件を考える時間が惜しい「タイパ」重視の人にとって、この10%増量は非常に有効な選択肢となる。
ただし1点、注意が必要だ。このキャンペーンで獲得できる増量分は「期間・用途限定ポイント」となるため、有効期限内に使い切る必要がある。失効させては元も子もないため、この点だけは留意しておきたい。

東京ポイント交換先
手間をかけても還元率を追うならVポイント
一方、少し手間をかけてでも還元率を極限まで高めたいという人には、三井住友カードの「Vポイント」が見逃せない。 こちらはdポイントのように「交換するだけ」では増量されないが、仕組みを理解すれば還元率は20%、あるいはそれ以上に跳ね上がる。
具体的には、3つのステップを踏む必要がある。①東京ポイントをVポイントへ交換、②「VポイントPayアプリ」でID連携(V会員番号とSMBCグループID)、そして③同アプリを使って街の店舗でスマートフォンのタッチ決済を行うことだ。
この3つを行うことで、期間中の利用金額の10%分(上限1100ポイント)が還元される。これだけならdポイントと同等だが、Vポイントの真骨頂はここからだ。
活用したいのが、Visaが主催している「Visa割」キャンペーンだ。これは2月10日からスタートした施策で、Visaのタッチ決済を利用すると、抽選でキャッシュバックが受けられるというもの。 実はこのキャンペーン、VポイントPayアプリでの決済も対象となる。そして特筆すべきは「ハズレなし」という点だ。
1回当たり税込1000円以上の決済を行えば、1等500円(確率10%)、2等150円(同30%)、3等100円(同60%)のいずれかが必ず当たる。つまり、最低でも10%の還元が保証されているわけだ。
これを、前述のVポイントキャンペーンと組み合わせるとどうなるか。 例えば、1万1000円分のポイントをVポイントPayでポイント支払いを利用し、1000円ずつの決済を11回行ったとする。
まず、Vポイント側のキャンペーンで利用額の10%にあたる1100ポイントが還元される。 さらに「Visa割」によって、11回分の抽選が行われることになる。
仮にすべて3等(100円)だったとしても、1100円がキャッシュバックされるため、合計すると2200円相当の還元となる。これだけで還元率は20%に達し、dポイントを選んだ場合の2倍の恩恵が確約される。

「Visa割」で1等が当選。500円のキャッシュバックを受けられることになった(写真:筆者撮影)
もし運よく1等や2等が混ざれば、還元額はさらに跳ね上がる。 確率どおりに推移したと仮定した場合、1回の決済(1000円利用)当たりの期待値は約155円だ。これを11回繰り返せば、Visa割だけで約1705円の戻りが見込める。
Vポイント側の1100ポイントと合わせれば、合計で約2805円相当のプラス。元手が1万1000円であることを考えれば、最終的な利益率は約25.5%という驚異的な数字になる。少しの手間で数千円分の差がつくなら、挑戦してみる価値はあるだろう。
Vポイントルートは「現場での工夫」が必要
ただし、Vポイントルートには「現場での工夫」も必要になる。保有しているVポイント以上を消費するためには、クレジットカードなどからVポイントPayへ不足分をチャージしなければならない。
今回付与されたポイント分だけをきれいに消費するためには、購入する商品を調整したり、1000円未満の端数が出ないよう商品を選ぶ手間が発生する。
手軽に10%を確保するdポイントか、ゲーム感覚で20%以上を狙うVポイントか。 給付金のような一時的な収入は、誰にとってもうれしいものだ。だからこそ、ただ使うのではなく、少しでも賢く、おトクに満喫したい。
自身のライフスタイルに合わせて、こうしたテクニックを取り入れてみてはいかがだろうか。