【インドネシア】日本式焼肉のノンハラル展開[サービス] レインズ、新業態「六角」

「六角」のメニューはアラカルトのほか、食べ放題のビュッフェ、コース料理を用意。カジュアルな食事だけでなく、個室も4室設けて会食にも対応できる店作りとした=ジャカルタ(NNA撮影)
焼き肉レストランチェーン「牛角」などを展開するレインズインターナショナル(横浜市)のインドネシア合弁会社レインズ・マリンド・インドネシアはこのほど、新たな業態の焼き肉店「六角」の営業を開始した。日本や海外にはない、インドネシア発のオリジナルブランドで、同国では珍しい「日本式の本格的なノンハラル焼き肉」と位置づける。
レインズ・マリンド・インドネシアが運営する「六角」は、首都ジャカルタ中心部スナヤン地区の商業施設「ラトゥ・プラザ」で、1月16日に営業を開始した。同社がインドネシアで展開するスタンダード店「牛角」、高級店「牛角プライム」に続く、3つ目のブランドとなる。
同社の篠崎孝太社長は、「六角」を立ち上げた理由の一つについて、「牛角」が2024年11月にハラル(イスラム教の戒律で許されたもの)認証を取得したことで、「牛角」店内でアルコール飲料の販売や客による酒類の持ち込みができなくなり、飲酒を伴う会食を希望する外国人などから敬遠されてしまったことを挙げる。
「牛角」では15年以降、中間層に照準を合わせてジャカルタ首都圏だけでも大型ショッピングモールを中心に34店舗を展開。新規出店の余地が少なくなってきた。コミュニティーモールへの出店や路面店の開業など新たな取り組みを進めていく中で、豚肉やアルコール飲料を提供する新ブランドを立ち上げるきっかけとなった。
■牛肉価格の高騰も引き金に

「六角」店舗前でレインズ・マリンド・インドネシアの篠崎社長(右)と、オペレーションマネジャーのヤオ氏=ジャカルタ(NNA撮影)

高級ブランド「牛角プライム」はジャカルタで2店舗を営業する(NNA撮影)
首都圏では1年ほど前から「豚丼」の飲食店の人気が高まっていることも、レインズの「ノンハラル」ブランド構築を後押しした。篠崎氏は、国内で牛肉消費量が増える一方で、政府からの輸入割当量が年々減少傾向にあるほか、通貨ルピア安を受けて牛肉の価格が上昇していることも、牛肉から豚肉へとシフトする飲食店が出始めた要因とみている。
3ブランドの店舗の客単価は、25年12月の平均値で「牛角」が28万ルピア(約2,500円)なのに対し、「六角」の想定レンジはこれを上回る38万ルピア。「牛角プライム」が65万ルピアという。
「六角」はまずは1号店の足固めに注力しつつ、長期的にはジャカルタや他の主要都市への展開も計画している。
■牛角はフランチャイズ展開を強化
ジャカルタの店舗では足元の景気減退で消費マインドの鈍化が見られる。「牛角」ではこのため、従来の焼き肉ビュッフェに、インドネシア料理をアレンジしたメニューを加えて割安料金で提供する試みを、期間限定で一部の店舗で実施するなどして、需要を取り込む工夫をしている。

東ジャワ州スラバヤのショッピングモールで営業する「牛角」の店舗(NNA撮影)
篠崎氏は、地方都市ではもともと首都圏よりも中間層のボリュームが薄いと指摘。また地方では飲食店の選択肢が少ないこともあり、地方の「牛角」では「品質が良いのにリーズナブル」とみる富裕層が多い。客単価も、地方では首都圏よりもやや高めになる傾向があると明らかにした。
「牛角」と「牛角プライム」は現在、ジャワ島を中心に全国で合計54店舗(うち地方都市6店舗はフランチャイズ店)を展開する。今後はジャワ島外を中心に店舗展開に注力していく方針で、物件取得や人員配置などの側面を考慮して機動的に展開できるフランチャイズ店舗も拡大していく。
