高市首相「税金で改修するなら公邸入りしなかった」発言、障害者への差別を助長するのでは?首相の答えは

高市早苗首相が、自身の首相公邸への入居に関して「税金でバリアフリー改修が必要なら引っ越さなかった」という趣旨の投稿をSNSにしたことが、18日の参院予算委員会で取り上げられた。

参院予算委で、れいわ新選組の木村英子氏(右手前)の質問に答弁する高市首相(左)=18日、国会で(佐藤哲紀撮影)

重度障害のある木村英子氏(れいわ新選組)が「バリアフリー改修に税金を使うことは『社会に迷惑をかける』という認識なのか」とただした。首相はどう答えたのか。(大久保謙司)

◆車いすの夫と公邸暮らし、入居に際しXにポスト

高市首相の夫である山本拓・元衆院議員(73)は昨年、脳梗塞を発症し、車いすを使う生活になった。首相は昨年12月、東京・赤坂の衆院議員宿舎から公邸に移った際、入居に向けて公邸がバリアフリー対応に改修されたと報じられた。

これに対し、首相は今年1月9日、自身のX(旧ツイッター)で「仮に貴重な税金を使って改修工事をする必要があるのであれば、私たちは公邸に引っ越しませんでした」と否定した。

転居前に行われた作業は清掃などの「通常の修繕」であり、バリアフリー化工事は行われていないことを確認した、とも記した。

首相公邸(資料写真)

◆「支援の必要な人に税金を使うことは迷惑なのか?」

木村氏は、この投稿に関して「支援を必要とする人たちに税金を使うことは、国民に迷惑をかけ、謝らなければいけないことなのか」と高市首相に詰め寄り、「差別をこれ以上助長しないためにも撤回していただきたい」と求めた。

これに対し、首相は「Xでの投稿が木村委員を傷つけたとしたら申し訳ない」と陳謝。公邸に移る前、公務の合間に内覧した結果、車いすなどを使った生活が可能と判断し、「それ以上の対応は不要」と考えたと説明した。

その上で、新聞報道などを受けて「誤解を生むことがないように発信した」と述べた。

首相はさらに「公邸だけでなく、他の行政機関でもバリアフリー化の必要性を否定する意図は全くなかった」とも強調。「障害の有無によって分け隔てなく共生する社会の実現は重要で、取り組みはしっかり進めていきたい」と語った。

◆まずは総理の認識を変えてほしかった

参院予算委で質問する、れいわ新選組の木村英子氏=18日、国会で(佐藤哲紀撮影)

答弁した高市首相に対し、木村氏は「障害のある方、生活保護を受けている方たちが申し訳ないと思うような発言は控えていただきたい」と要望した。

予算委の後、木村氏は東京新聞の取材に「(障害者らが)肩身の狭い思いをしなければならなくなるような認識を広めてしまうことは怖い。まず総理の認識を変えてもらいたいと思い、質問した」と説明した。

首相の答弁については「当事者の立場を理解しようという発言だったとは思う」と受け止め、「共生社会に向けていろいろ取り組んでいる国の施策に準じます、ということを言っており、総理としては(過去の首相と)変わらない認識だということが確認できた」と語った。

〈国の機関のバリアフリー化を巡っては、2019年7月の参院選で重度障害者の木村英子氏ら2人が当選したのを受け、参院本会議場で大型車いすに対応した専用席の設置や、演壇に車いすで移動できるスロープの整備などが進んだ〉

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