地頭がいい人の6つの特徴「面倒くさがり」「理由が気になる」あとは?

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「高学歴なのに仕事ができない」と言われる人がいる一方で、特別な学歴がなくても成果を出し続ける人がいる。マーケティングコンサルタントである筆者は、その差を「地頭」の違いだと説く。暗記力や知識量ではなく、正解のない状況で自分の頭で考え抜く。その思考は、日々の小さな習慣の積み重ねで鍛えられる。※本稿は、宮脇啓輔『できる人が大事にしている 複利で伸びる仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。

学力の高さではなく

柔軟な思考力が問われる

「高学歴の人が、必ずしも仕事ができるわけではない」

 私が経営者になってから強く実感していることの1つです。そして、社会人として年次を重ねれば重ねるほど、その傾向は強くなるようです。

 学歴と関係なく「この人は優秀だ」と感じる場面は、皆さんにもあるでしょう。たとえば仕事を依頼するとき、依頼内容を1から10まで説明しなくても、少し話しただけで理解して成果を出せるような人を「地頭が良い」と言ったりしますよね。

 ここでは、「地頭が良い」とはどういうことか、そして、どうすれば地頭を鍛えられるのかといったことを考えていきたいと思います。

 そもそも「頭が良い」と一口に言っても、学力・知識量・記憶力・理解力・言語化力・教養・ユーモアなど、要素はさまざまです。どの「頭の良さ」が求められるかは、環境や場面によって異なります。

 学生時代に評価された「頭の良さ」は、いわゆる学力であり、暗記力や計算力といった「テストで正解を出す力」でした。

 しかし社会では、そもそも「正解」が存在しない状況のほうが多く、そこで成果を出すには、論理的思考力、仮説構築力、言語化力、そして実行力が求められます。

 つまりいわゆる「地頭」とは、学力ではなく、物事を考えるベースとなる能力であり、いわば地力(そのものに備わっている本来の力)のようなものではないでしょうか。

 昔は「言われたことを正確にやる人」が優秀とされました。

 しかし今の時代、知識はすぐに検索でき、インターネットやAIが登場しました。もはや「覚える」よりも、「どう使うか」「どうつなげるか」が問われています。

 地頭の良さとは、その変化に対応できる柔軟な思考力のこと、ともいえるでしょう(図1-10)。

同書より転載

 もちろん、「インターネットがあるから知識は要らない」というわけではありません。ただ、一問一答のような知識の使い方ではなく、さまざまな知識や教養をつなぎ合わせて人に伝えたり、新たな何かを生み出したりできる能力が重要視される時代になっていることを理解しておく必要はあるでしょう。

知識量よりも大切なのは

正解を見つけ出すメタ思考

 こうした前提を踏まえて、私なりに「地頭の良い人」を定義するなら、それは知識量ではなく、「自分の頭で考えて正解にたどり着ける人」のことです。アーティスティックな独創性や創造力などは含まず、論理的に理解・判断・構築できる思考力を指します(図1-11)。

 地頭の良い人は、既存のフレームを知らなくても、自分なりにフレームを作り出します。

 つまり「考え方そのものを考える力」、いわばメタ思考力が備わっているのです。

同書より転載

 私自身もありがたいことに「地頭が良い」と言われることがあります。とはいえ、進学校に通っていたわけでも、特別な訓練を受けたわけでもありません。

 振り返ると、地頭を鍛えてくれたのは、教育や訓練ではなく「性格」そのものだったように思います。「自分の性格に由来する無意識の思考や行動の積み重ねが、結果的に思考を促し、地頭を鍛えているのではないか」という仮説です。

 そこで、自分の性格や日頃の行動を振り返り、地頭の良さにつながっていそうな要素を整理してみました。

(1)何かと理由が気になる

 私は人の話を聞いていても、「なぜそう思うの?」「なんでそうしたの?」と理由が気になって、つい確認してしまうタイプです。ただ「ふーん」と聞き流す人よりも、常に「Why?」が浮かんでくる人のほうが、自ずと思考回数が増え、それによって地頭が鍛えられます。

(2)聞いた話を人に話したい

 人から聞いた話を誰かに伝えたくなるタイプの人も、地頭が鍛えられます。なぜなら、人に説明するには、話の主旨を理解し、構造化して、自分の言葉で簡潔に伝える必要があるからです。

 さらには、人に話す際に「質問されそうなこと」を事前に考えるので、自然と必要な情報を押さえる力もついていきます。

 一方、誰かに話す前提がない人は、相手の話を聞き流したり、不明点をスルーしてしまったりしがちです。つまり、アウトプットを前提にインプットする習慣があるかどうかが思考力の差を生むのです。

(3)責任感が強い

 責任感が強い人は、間違ったことを言わないよう注意しています。私自身、きちんと理解できていないことは調べ、意味のわからない言葉はそのまま使わないようにしています。

 たとえば「ベンチャー」と「スタートアップ」の違い、「企業」と「会社」の違いなども単語の定義や時代による変化を調べて、自分のなかで整理します。この「正しく伝えたい」という責任感が、結果として知識の精度を高め、言葉の解像度を上げることにつながります。

 このタイプの人は言葉の解像度が高く、いろいろな語彙や表現の幅を持つため、より深く思考することができます。

効率化や本質を考えるか癖が

地頭を鍛える筋トレになる

(4)鵜呑みにしない

 地頭の良い人は、人の話を鵜呑みにせず、一度自分で咀嚼したり、裏を取ったりする習慣があります。私も、とりわけ個人の体験に基づく情報や主観は鵜呑みにしないようにしています。

 たとえば、「以前、その方法で失敗したからやめたほうがいい」とアドバイスされたとしても、その人が置かれた条件や背景を確認します。特定の条件下で失敗しただけなら、原因を取り除けば成功する可能性もあるからです。

 また、うまい話を聞いたときも、納得するまで質問したり、自分なりに調べたりします。

 その過程で自問自答が生まれ、思考力や判断力が鍛えられます。やはり、自分で調べて考えて確認をする人のほうが、地頭は鍛えられるのではないでしょうか。

(5)面倒くさがり

 私は、なんでも真面目にコツコツするタイプより、「面倒くさがり」な人のほうが地頭が良くなると思っています。なぜなら、少しでも楽をする方法を追求する過程で、効率化や本質を考えるようになるからです。

 たとえば、上司から「日報を書きなさい」と言われたら、「面倒くさいなあ」と思うところから始まります。「なぜ日報が必要なんだろう?」「新入社員だけ?」「目的何?」などと考えていくうちに、組織や上司の意図が見えてきます。

『できる人が大事にしている 複利で伸びる仕事術』 宮脇啓輔 ディスカヴァー・トゥエンティワン

 一方で、真面目な人は素直に「わかりました」と受け入れてしまい、そこから先の思考が止まってしまいます。

「面倒くさい」と感じることが、実は思考を深める入口になるのです。

(6)自分なりの方法で取り組みたい

 これも(5)と近いのですが、私は仕事をアサインされたときなど、「仕事の進め方を長々と教えられるより、まずは自分なりにやり方を考えたい」タイプです。少しでも楽で、早く成果を出せる方法を探す。その試行錯誤が、思考力を育ててくれます。

 真面目な人は言われたとおりにこなしてしまうため、工夫する機会がありません。

 しかし、自分で方法を考える人は、常に「なぜこのやり方なのか」「もっと良い方法は?」と考えます。その違いが、最終的に大きな差になるのだと思います。