【年金生活者支援給付金】4月15日の年金に上乗せ支給されるのはどんな人?給付基準額は月額いくらか?対象条件も解説
《2026年度》年金生活者支援給付金の給付額は、前年度と比較して3.2%の引き上げ

【年金生活者支援給付金】4月15日の年金に「上乗せ支給」されるのはどんな人?給付基準額は月額いくらか?対象条件も解説
3月も下旬に入り、過ごしやすい日が増えてきました。
年金を受給している方にとっては、次回の支給日である4月15日が気になる頃ではないでしょうか。
公的年金は原則として偶数月の15日に支給されますが、条件によっては年金に加えて「年金生活者支援給付金」が上乗せされる場合があります。
この給付金は、年金収入やその他の所得が一定の基準を下回る方の生活をサポートするための制度です。
ただし、すべての年金受給者が対象になるわけではなく、所得や世帯状況などの要件を満たす必要があります。
また、対象となった場合には申請手続きが求められることもあります。日本年金機構から送付される「緑の封筒」が、手続きの合図となることもあります。
この記事では、年金生活者支援給付金の具体的な給付額、支給の要件、申請手続きの流れ、そして通知書で確認すべきポイントについて整理して解説します。
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公的年金の受給額は人それぞれ
厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、公的年金の平均的な月額は、国民年金(老齢基礎年金)が約5万円、厚生年金(国民年金部分を含む)が約15万円です。

国民年金の平均月額(男女全体・男女計)

厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)
しかし、グラフが示すように、厚生年金を月に30万円以上受け取る方がいる一方で、国民年金・厚生年金ともに月額3万円に満たない方もおり、受給額は幅広い範囲に分布しています。
ご自身の年金とその他の所得を合わせても、一定の基準以下の所得となる場合には、「年金生活者支援給付金」の支給対象となる可能性があります。
年金生活者支援給付金で受け取れる金額は?
年金生活者支援給付金は、年金収入やその他の所得額が一定基準以下の年金生活者を支援する目的で、2019年に開始された制度です。
この給付金は、2カ月に1度、公的年金に上乗せされる形で支給されます。
現在受給している年金の種類に応じて、以下の3つの年金生活者支援給付金が設けられており、それぞれに支給要件や支給額(基準額)が定められています。
・老齢年金生活者支援給付金
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金
【2026年度】年金生活者支援給付金の支給額について
2026年度における年金生活者支援給付金の給付額は、前年度と比較して3.2%の引き上げとなりました。

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
【2026年度の月額】
・老齢年金生活者支援給付基準額:5620円
・障害年金生活者支援給付金:1級7025円・2級5620円
・遺族年金生活者支援給付金:5620円
老齢年金生活者支援給付金に関しては、この基準額を基に、保険料の納付済み期間などに応じて実際の給付額が算出されます。
上記の金額はいずれも月額です。支給日には2カ月分がまとめて年金に上乗せされます。
もし上記の金額を満額受給できる場合、1回の支給で約1万1000円、年間では約6万7000円を受け取れる計算になります。
なお、厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2025年3月時点での平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金が4146円、障害年金生活者支援給付金が5727円、遺族年金生活者支援給付金が5228円となっています。
※2025年3月時点で認定されている平均給付金額です。
年金生活者支援給付金の支給対象者とは?
ここでは、年金生活者支援給付金の支給要件を詳しく見ていきましょう。
「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」は、それぞれの基礎年金(障害基礎年金または遺族基礎年金)を受給しており、前年の所得が479万4000円以下の方が対象です。
この給付金の所得判定において、障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。また、扶養親族の人数に応じて所得の基準額は引き上げられます。
一方で、「老齢年金生活者支援給付金」については、本人の所得以外にもいくつかの要件が加わります。
老齢年金生活者支援給付金の支給要件

老齢年金生活者支援給付金の支給要件
老齢年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、下記の要件をすべて満たす方です。
・65歳以上で老齢基礎年金を受給している
・同一世帯の全員が市町村民税非課税である
・前年の公的年金などの収入金額とその他の所得(給与所得や利子所得など)の合計額が、昭和31年4月2日以降に生まれた方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれた方は80万6700円以下である
老齢年金生活者支援給付金の所得判定においても、障害年金や遺族年金などの非課税収入は考慮されません。
また、所得が基準額をわずかに超えて給付対象外となる方との公平性を保つため、「補足的老齢年金生活者支援給付金」という制度が設けられています。
補足的老齢年金生活者支援給付金について
昭和31年4月2日以降に生まれた方で所得が80万9000円を超え90万9000円以下の方、また昭和31年4月1日以前に生まれた方で所得が80万6700円を超え90万6700円以下の方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
この給付金は、所得が増えるにつれて支給額が段階的に減少する仕組みになっています。
年金生活者支援給付金は申請手続きが必要なケースも
年金生活者支援給付金を受け取るには、請求手続きが必要です。
支給要件を満たしたからといって、自動的に年金に上乗せされるわけではない点に注意しましょう。
すでに年金を受給している方で、所得の減少などにより新たに給付金の対象となった場合、毎年9月1日以降に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次送付されます。
毎年9月頃に届く「緑の封筒」とは?年金受給中の方向けの手続き

毎年9月頃に届く「緑の封筒」とは?年金受給中の方向けの手続き
※すでに年金を受け取っている方の中でも、繰上げ受給をしている場合は書類の様式が異なります。
なお、これから65歳になる方には、誕生日の3カ月前に老齢基礎年金の請求書とあわせて給付金の請求書が届きます。
同封されている請求書に必要事項を記入し、老齢基礎年金の請求書と一緒に提出してください。
給付金の申請手続きは毎年行う必要があるのか
年金生活者支援給付金は、一度請求書を提出して受給が決定すれば、支給要件を満たし続ける限り、2年目以降は手続き不要で継続して受け取ることが可能です。
継続して支給されるかの判定は前年の所得に基づいて行われ、その結果は毎年10月分(12月支給分)から1年間適用されます。
もし支給対象外となった場合は、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が郵送されます。
また、毎年度(4月分から)の支給金額については、毎年6月上旬に送付される「年金生活者支援給付金 支給金額(改定)通知書」および「年金生活者支援給付金 振込通知書」で確認できます。
年金生活者支援給付金の通知書・請求書で確認すべき点
自分が年金生活者支援給付金をいくら受け取れるのか、気になる方も多いでしょう。

日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書の見込額(月額)の記載箇所」
まず、おおよその見込み額は、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」に記載されている「支給される見込額(月額)」※で確認することが可能です。
※この見込額は、毎年8月時点での年金受給状況を基に算出されています。

日本年金機構「「年金生活者支援給付金請求書」の提出をお願いします!(令和7年度版)」
なお、「年金生活者支援給付金請求書」を提出し、支給が決定した方には、後日以下の通知書が送られてきます。
支給決定後に届く通知書の種類
・「年金生活者支援給付金 支給決定通知書」
・「年金生活者支援給付金 振込通知書」
このうち、振込通知書は支払月の初旬に届きますので、実際の支給額はこちらで確認するようにしましょう。
年金生活者支援給付金は対象条件と通知の確認を
年金生活者支援給付金は、年金の受給額が低い方の生活を支えるために、年金に上乗せして支給される制度です。
対象となる方には、年金の支給日にあわせて給付金が支給される仕組みになっています。
ただし、所得や世帯の状況など一定の条件があり、すべての年金受給者が対象となるわけではありません。
また、状況によっては申請手続きが必要になることもあります。
日本年金機構からは、対象となる可能性のある方へ毎年9月頃に「緑の封筒」などの案内が送付されることがあります。
通知書には支給見込額などが記載されていることもあるため、届いた書類の内容をしっかりと確認することが重要です。
年金に上乗せされるこの給付制度を有効に活用するためにも、ご自身が対象となるかを確認し、必要な手続きを早めに行うことを検討してみてはいかがでしょうか。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金制度について」
・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金の概要」
・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内(令和7年度版)」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・総務省「個人住民税」
・日本年金機構「「年金生活者支援給付金請求書」の提出をお願いします!(令和7年度版)」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書の見込額(月額)の記載箇所」
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