【年金】4月15日に「約46万円」が支給される「標準夫婦」とはどんな世帯? 現役時代の平均年収は? 2026年度の年金額解説まとめ
「年金の手取り額」は毎年6月に送付される「年金振込通知書」で確認を

【年金】4月15日に「約46万円」が支給される「標準夫婦」とはどんな世帯?現役時代の平均年収は?2026年度の年金額解説まとめ
2026年4月15日は、2カ月分の年金が支給される日です。この日を心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。春は新生活がはじまり何かとお金がかかりますし、ゴールデンウィークもあるので出費もかさみがちですよね。
加えて、帝国データバンク「「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2026年4月」によれば、2026年4月は今年初の値上げラッシュ。世界情勢が不透明なことにより、今後の家計や貯蓄に不安を感じる方もいるでしょう。
今回は「年金生活」にクローズアップ。
標準夫婦の平均的な年金額や、毎年度改定される年金の「2026年度の年金額」についても詳しく解説します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
厚生年金と国民年金の仕組みをわかりやすく解説
はじめに、日本の公的年金の基本的な仕組みを確認しておきましょう。

日本の公的年金制度は、しばしば「2階建て構造」に例えられます。これは、1階部分の「国民年金」と、その上に乗る2階部分の「厚生年金」で構成されているためです。
国民年金は、原則として日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入対象となり、保険料(※1)は一律です。一方、厚生年金は会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入する制度で、収入に応じた保険料(※2)を納める仕組みになっています。
国民年金は、保険料を全期間(480カ月)納付した場合、65歳から満額(※3)を受け取ることができ、未納期間があればその分が満額から差し引かれます。
このような制度の中、「標準的な夫婦世帯」は4月15日の年金支給日に「約46万円」が支給されるといわれていますが、これは何を指すのでしょうか。次で詳しく見ていきましょう。
※1 国民年金保険料:2025年度は月額1万7510円
※2 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される
※3 国民年金の満額:2025年度は月額6万9308円
【2026年度】年金額のモデルケース「標準夫婦」はいくらだったか
厚生労働省によると、2026年度の年金額の例は次のとおりとなります。
※15日が土日祝日の場合、直前の平日に前倒しされます。

日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
・国民年金(老齢基礎年金):7万608円(1人分※1)
・厚生年金:23万7279円(夫婦2人分※2)
※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額7万408円
※2 平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
厚生年金のモデル世帯の場合、夫婦で月額「23万7279円」。これは「老齢厚生年金1人分+老齢基礎年金2人分」の合算です。
2カ月に一度の年金支給日には、2カ月分が合算で支払われます。この夫婦世帯の場合、4月15日支給の年金額は合算で「47万4558円」ですね。
これが「約47万5000円」の根拠となります。
また、上記を見てわかる通り、標準夫婦の場合、男性が「(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合」となっています。つまり、平均年収が約546万円での年金受給額と考えられます。
ただし、長い人生、収入は基本的に変動するもの。ご自身についてはねんきん定期便やねんきんネットなどで年金見込み額を確認しましょう。
「年金の手取り額」は毎年6月に送付される「年金振込通知書」で確認を
年金生活に入っても税金や社会保険料の支払いは続き、基本的には年金から天引きされます。
年金額の改定については毎年度公表されますが、「自分はいくら受け取れるのか?」という点に関しては、毎年6月に送付される「年金振込通知書」で確認をしましょう。
年金から天引きされる税や社会保険料が記載される「年金振込通知書」

出所:日本年金機構「年金振込通知書」
1回の年金支給額が「約46万円」と聞くと大きな金額に感じられるかもしれませんが、1人あたりの月額に換算すると、そして手取りで考えるとなると、必ずしも生活に余裕がある水準とはいえないかもしれません。
では、現在のシニア世代は実際にどのくらいの年金を受け取っているのでしょうか。
厚生年金・国民年金のリアルな平均受給額をデータで確認
ここからは、厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、一人ひとりが受け取る年金について、グラフを交えて見ていきます。
個人差や、平均年金月額の男女差などに着目してみてください。
「厚生年金」の平均年金月額
厚生年金:年金月額階級別の受給権者数

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成
・〈全体〉平均年金月額:15万289円
・〈男性〉平均年金月額:16万9967円
・〈女性〉平均年金月額:11万1413円
※国民年金部分を含む
「国民年金(老齢基礎年金)」の平均年金月額
国民年金:年金月額階級別の受給権者数

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成
・〈全体〉平均年金月額:5万9310円
・〈男性〉平均年金月額:6万1595円
・〈女性〉平均年金月額:5万7582円
平均年金月額は、厚生年金(国民年金部分を含む)の受給権者は男性約17万円、女性約11万円。国民年金の場合は、男女ともに平均月額は6万円前後です。
公的年金は2カ月分がまとめて支給されるため、1回あたりの支給額は一見高めに感じる人もいるでしょう。しかし、これをひと月分に換算すると、年金収入だけで生活できる世帯は多数派ではないかもしれません。
また、上記はあくまでも全受給権者の平均です。実際に一人ひとりが受給する金額は、グラフが示すように大きな個人差がありますので、個人での確認が大切です。
【2026年度】公的年金と年金生活者支援給付金の改定内容とは?
公的年金や年金生活者支援給付金の支給額は、毎年見直しが行われます。参考として、2026年度の年金額改定の内容についても触れておきましょう。
2026年度は国民年金(基礎年金)が1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が2.0%の引上げ
公的年金額は、物価や現役世代の賃金の変動を考慮して改定されます。2026年度は、国民年金(基礎年金)が1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が2.0%の引上げとなりました。
この増額率が適用されたのは、2026年6月15日(月曜日)に支給された「4月・5月」分の年金からです。
4 年連続のプラス改定とはなりましたが、マクロ経済スライド(※)の発動により、改定率は物価上昇率を下回りました。そのため、実質的な年金額は目減りしている点には注意が必要です。
※マクロ経済スライドとは:公的年金被保険者数の変動と平均余命の伸びに基づき設定される「スライド調整率」を、賃金と物価の変動がプラスの場合に改定率から差し引く仕組みのことです。
2026年度の年金生活者支援給付金は3.2%の引き上げ
「年金生活者支援給付金」は、所得が低い年金受給者のうち、一定の要件を満たす方が受け取れる給付金です。2カ月に一度の年金支給日に、公的年金に上乗せして支給されます。こちらは物価変動率と同じ3.2%の引き上げとなりました。

厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
・老齢年金生活者支援給付金:基準額 月額5620円
・障害年金生活者支援給付金:障害等級1級7025円・2級5620円
・遺族年金生活者支援給付金:月額5620円
このうち老齢年金生活者支援給付金は、上記の基準額を基に保険料の納付済期間や免除期間に応じて実際の給付額が計算されるため、支給額には個人差があります。
将来の年金生活に備えて今からできること
今回は、日本の公的年金の仕組みや老齢年金の平均受給額について解説しました。
老後に向けた準備は、何か大きなことを始める必要はありません。まずは小さなことからコツコツと取り組むことが大切です。
たとえば、毎月の固定費を見直し、少しでも削減できる部分がないか探してみるのも、将来の貯蓄につながる第一歩といえるでしょう。
お金の話は少し難しく感じて後回しにしがちですが、将来の安心のために、今できることから少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
・帝国データバンク「「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2026年4月」
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