【年金が増える】4月分から国民年金+1.9%・厚生年金+2.0%に。月15万円(年180万円)に届く割合は何パーセントか

6月振込分から反映|シニア世代にも関わる「106万円の壁撤廃」も解説

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【年金が増える!】4月分から国民年金+1.9%・厚生年金+2.0%に。「月15万円(年180万円)」に届く割合は何パーセントか

新年度が始まり、新たな生活設計を考える季節となりました。特に、ご自身の老後資金について改めて向き合っている方も多いのではないでしょうか。

老後の生活費の一つの目安として「月15万円」という金額が挙げられますが、公的年金だけでこの水準を確保できている人は、一体どのくらいいるのでしょうか。

この記事では、公的な最新データに基づき、年金受給の現状を明らかにするとともに、今後の制度改正が与える影響についても詳しく解説します。

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【公的年金の基本】国民年金と厚生年金「2階建て構造」の仕組みをわかりやすく解説

日本の公的年金制度は、その構造から「2階建て」に例えられることがあります。これは、原則として20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「国民年金(基礎年金)」が1階部分、会社員や公務員などが上乗せで加入する「厚生年金」が2階部分を構成しているためです。

ここでは、それぞれの年金制度が持つ基本的な特徴について確認していきましょう。

公的年金の「2階建て構造」とは?その仕組みを解説

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【1階部分】国民年金(基礎年金)の概要

加入対象:日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が、原則として加入する制度です。

保険料:所得にかかわらず一律で、毎年度見直しが行われます。2026年度の保険料は月額1万7920円に設定されています。

受給額:40年間(480カ月)の保険料をすべて納付した場合、65歳から満額の老齢基礎年金として、2026年度は月額7万608円が支給されます。保険料の未納期間が存在すると、その分受給額は減額されます。

【2階部分】厚生年金の概要

加入対象:会社員や公務員のほか、一定の条件を満たすパートタイマーなどが国民年金に上乗せして加入します。

保険料:毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に応じて決まり、上限額が設定されています。

受給額:将来の支給額は、加入期間の長さや納付した保険料の総額に基づき、個人ごとに算出されます。

このように国民年金と厚生年金では、加入条件や保険料、受給額の計算方法が異なります。そのため、現役時代の働き方が将来受け取る年金額に大きく影響します。

また、公的年金の支給額は、物価や現役世代の賃金動向に応じて毎年改定されるという点も、知っておくべき重要なポイントです。

【2026年度の年金額】国民年金は+1.9%、厚生年金は+2.0%の増額改定

公的年金の支給額は、毎年の賃金や物価の変動率を基に見直されます。2026年度は、国民年金(基礎年金)が前年度比で+1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が+2.0%となり、4年連続での増額が決定しました。

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2026年度の年金額

国民年金(老齢基礎年金・満額):月額7万608円(1人分)

厚生年金(夫婦2人分の標準的な年金額):月額23万7279円

国民年金の満額は約7万円です。仮に受給開始を75歳まで遅らせる「繰下げ受給」を選択しても、月額は約13万円にとどまります。このことから、国民年金だけで月15万円を超えるのは難しいといえるでしょう。

ちなみに、厚生年金のモデルケースは、夫が平均的な収入で40年間会社員として勤務し、その間、妻が専業主婦であった世帯を想定したものです。なお、昭和31年4月1日以前に生まれた方の老齢基礎年金(満額)は、月額7万408円となります。

年金月額15万円の壁!厚生年金受給者のうち、この金額を超える人の割合は?

厚生労働省年金局が公表した「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の受給権者の平均年金月額は、国民年金(老齢基礎年金)込みで15万289円です。

しかし、これはあくまで全体の平均値です。実際の受給額ごとの分布を詳しく見ていきましょう。

厚生年金の受給額分布から見るリアルな実態

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出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・1万円未満:4万3399人

・1万円以上~2万円未満:1万4137人

・2万円以上~3万円未満:3万5397人

・3万円以上~4万円未満:6万8210人

・4万円以上~5万円未満:7万6692人

・5万円以上~6万円未満:10万8447人

・6万円以上~7万円未満:31万5106人

・7万円以上~8万円未満:57万8950人

・8万円以上~9万円未満:80万2179人

・9万円以上~10万円未満:101万1457人

・10万円以上~11万円未満:111万2828人

・11万円以上~12万円未満:107万1485人

・12万円以上~13万円未満:97万9155人

・13万円以上~14万円未満:92万3506人

・14万円以上~15万円未満:92万9264人

・15万円以上~16万円未満:96万5035人

・16万円以上~17万円未満:100万1322人

・17万円以上~18万円未満:103万1951人

・18万円以上~19万円未満:102万6888人

・19万円以上~20万円未満:96万2615人

・20万円以上~21万円未満:85万3591人

・21万円以上~22万円未満:70万4633人

・22万円以上~23万円未満:52万3958人

・23万円以上~24万円未満:35万4人

・24万円以上~25万円未満:23万211人

・25万円以上~26万円未満:15万796人

・26万円以上~27万円未満:9万4667人

・27万円以上~28万円未満:5万5083人

・28万円以上~29万円未満:3万289人

・29万円以上~30万円未満:1万5158人

・30万円以上~:1万9283人

このデータを見ると、厚生年金を月額15万円以上受給している人は全体の49.8%で、約半数にとどまっていることが分かります。厚生年金の加入歴がない自営業者の方などを含めると、この割合はさらに低くなると考えられます。

【年金制度改正法】2025年成立で「年収106万円の壁」はどう変わるのか

2025年6月13日に成立した「年金制度改正法」には、パートやアルバイトとして働く人々の働き方に大きな影響をおよぼす、いわゆる「年収106万円の壁」の撤廃に向けた内容が含まれています。

パート・アルバイトの「年収106万円の壁」の概要

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出所:厚生労働省「年収の壁・支援強化パッケージ」に関するQ&A(キャリアアップ助成金関係)

「106万円の壁」とは、パートやアルバイトといった短時間労働者の年収が106万円を超えると、社会保険(健康保険・厚生年金)の扶養から外れ、自ら保険料を納付する必要が生じる収入の目安のことです。

この制度が原因で、保険料負担による手取り収入の減少を避けるために、労働時間を意図的に調整する「働き控え」が起こりやすいという問題が指摘されてきました。

社会保険の適用範囲となる企業規模は段階的に拡大しており、2024年10月からは従業員数「51人以上」の事業所も対象となっています。

今回の法改正によって、このうち「賃金要件」は3年以内、「企業規模要件」は10年をかけて段階的に撤廃されることが決定しました。

短時間労働者の社会保険加入、要件拡大のポイントを解説

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出所:厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」

2025年7月時点において、短時間労働者が社会保険に加入するためには、以下の5つの要件をすべて満たす必要があります。

・週の所定労働時間が20時間以上である

・2カ月を超える雇用の見込みがある

・学生ではない

所定内賃金が月額8万8000円以上である(賃金要件)

従業員数51人以上の企業に勤務している(企業規模要件)

今回の改正では、4番目の「賃金要件」と5番目の「企業規模要件」が撤廃されることになります。

いわゆる「106万円の壁」は、全国の最低賃金の動向を考慮しながら3年以内に廃止される見通しです。また、社会保険の適用対象となる企業規模の要件も、10年かけて段階的に拡大していく計画となっています。

まとめ:将来の年金のために今からできる準備とは

厚生年金は加入期間が長くなるほど将来の支給額が増加するため、老後の生活設計において極めて重要な要素です。「ねんきんネット」などを利用すると、ご自身の年金見込額をいつでも簡単に確認でき、ライフプランニングに役立てることが可能です。

さらに、年金本体だけでなく、所得などの条件に応じて支給される「年金生活者支援給付金」といった公的な支援制度もあります。

こうした制度を正しく理解し、うまく活用しながら、理想のセカンドライフを実現するために、今から準備を始めてみてはいかがでしょうか。

※当記事は再編集記事です。

参考資料

・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」

・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・厚生労働省「年収の壁・支援強化パッケージ」に関するQ&A(キャリアアップ助成金関係)

・厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」

・総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」

・政府広報オンライン「パート・アルバイトの皆さんへ 社会保険の加入対象により手厚い保障が受けられます。」

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