「民藝MINGEI」展 千葉県立美術館で29日まで 日用品に宿る「美」堪能しよう

藍鉄絵紅茶器(濱田庄司 栃木 1935年頃)=日本民藝館蔵

 約100年前に思想家・柳宗悦(やなぎむねよし)(1889~1961年)が提唱した民衆的工芸「民藝(みんげい)」の世界を紹介する「民藝MINGEI-美は暮らしのなかにある」展が、千葉県立美術館(千葉市中央区中央港)で開かれている。29日まで。(小国智宏)

晩年の柳宗悦

 「名もなき作り手たちが生み出す日用品にこそ『美』が宿る」と説いた柳は、25年、その工芸の価値を表す「民藝」を造語。陶芸家の濱田庄司や河井寛次郎らとともに「民藝運動」を推進した。36年、日本民藝館(東京都目黒区)を開設し館長に就任。ここを拠点に、国内外の調査・研究、展覧会の開催などを展開した。

 同展では、江戸時代の刺し子の着物や、アイヌ民族の衣装、イギリスの陶器など時代や地域もさまざまな約150点を展示。第1章では、41年に日本民藝館で開催された「生活展」を、実際に出品された作品を中心に再現した。第2章では、染織、木工、家具調度など民藝の品々を「衣・食・住」に分類して展示し、柳の視点を解明する。

厚司(アットゥシ アイヌ 北海道 19世紀)=静岡市立芹沢銈介美術館蔵

スリップウェア鶏文鉢(イギリス 18世紀後半)=日本民藝館蔵、Yuki Ogawa撮影

 第3章は、柳没後も広がった民藝運動について展望。大分県の小鹿田焼(おんたやき)や、兵庫県の丹波布(たんばぬの)など、各地の民藝の品々と作り手たちを紹介する。

 また、現在の民藝ブームをけん引するテリー・エリス/北村恵子(MOGI Folk Artディレクター)による暮らしに融合した民藝のライフスタイルの展示もある。

小鹿田焼(大分 現代作 坂本工窯、坂本浩二窯)=Yuki Ogawa撮影

 同時に「民藝運動前夜-我孫子時代の柳宗悦 朝鮮美術と白樺(しらかば)派」展を開催。柳は20代前半から30代初めまで、我孫子市で暮らし、雑誌「白樺」に参加するなどしていた。千葉と民藝の関わりについて解説する。

 月曜休館。入館料一般500円、高校大学生250円。問い合わせは、同館=電043(242)8311=へ。

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