SNSでよく見かける【5年で貯金0円→1000万円】は本当に可能?”元銀行員”が教える「貯蓄ゼロ脱却」のポイント7選
みんなの貯蓄額はいくら?《20歳代~70歳代の年代別》

SNSでよく見かける【5年で貯金0円→1000万円】は本当に可能?”元銀行員”が教える「貯蓄ゼロ脱却」のポイント7選
9月に入っても暑い日が続きますが、朝晩は秋の気配を感じられるようになりました。この季節は、今後の暮らしについて考えるのにぴったりです。
インスタやTikTokなど、SNSで「5年で貯金500万円達成」「手取り20万円で年間100万円貯金」といった投稿をよく見かけませんか?
子育てや趣味を楽しみながら、どうやってそんなに貯金ができるのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
「自分には無理」「特別な才能がある人だけ」と感じるかもしれませんが、実はそうではありません。彼らが発信している貯金術は、特別な才能や収入がなくても再現可能です。
この記事では、元銀行員である筆者が「貯蓄ゼロ」から脱却するためのポイントを解説します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
みんなの貯蓄額はどれくらい?
まずは、同年代のみんながどれくらい貯蓄をしているのか見てみましょう。
金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、金融資産を保有していない=「貯蓄ゼロ」の世帯と「貯蓄1000万円以上」の世帯割合は以下のとおり。
※金融資産には、預貯金に加えて株式、投資信託、生命保険なども含まれています。日常生活の出し入れや引き落としに使う普通預金残高は対象外です。
単身世帯

【単身世帯】貯蓄額データ(20歳代~70歳代)
・20歳代:貯蓄ゼロ36.6% 貯蓄1000万円以上3.2%
・30歳代:貯蓄ゼロ33.4% 貯蓄1000万円以上12.7%
・40歳代:貯蓄ゼロ33.3% 貯蓄1000万円以上21.0%
・50歳代:貯蓄ゼロ40.2% 貯蓄1000万円以上23.8%
・60歳代:貯蓄ゼロ27.7% 貯蓄1000万円以上33.7%
・70歳代:貯蓄ゼロ27.0% 貯蓄1000万円以上35.6%
二人以上世帯

【二人以上世帯】貯蓄額データ(20歳代~70歳代)
・20歳代:貯蓄ゼロ22.8% 貯蓄1000万円以上8.7%
・30歳代:貯蓄ゼロ24.5% 貯蓄1000万円以上18.4%
・40歳代:貯蓄ゼロ25.7% 貯蓄1000万円以上24.0%
・50歳代:貯蓄ゼロ29.2% 貯蓄1000万円以上28.4%
・60歳代:貯蓄ゼロ20.5% 貯蓄1000万円以上42.7%
・70歳代:貯蓄ゼロ20.8% 貯蓄1000万円以上44.7%
上記のとおり、貯蓄ゼロの世帯はどの年代にも一定数存在します。とくに、働き盛りの20歳代から50歳代では、貯蓄ゼロの世帯が2割から3割を占めています。
一方で、貯蓄1000万円以上の世帯も少なくありません。
次章では、貯蓄ゼロから抜け出し、資産を築いていくための具体的なポイントを解説します。
「貯蓄ゼロ脱却」のポイント7選
SNSで話題の貯蓄術には、実は特別なことはありません。元銀行員である筆者が、これまで多くの貯蓄上手な顧客と接する中で気づいた共通点とも見事に一致しています。
ここでは、その両者に共通する「お金が貯まる人」の習慣を、今日から実践できる具体的なステップとしてご紹介します。
【支出を明確にする】家計簿は“ざっくり”でもOK!支出の足あとを残す習慣を
毎月、お金を「何に使ってるか分からない」状態から卒業しましょう。
キャッシュレス決済で簡単に支払いができる現代。紙幣や硬貨が減っていく感覚がない分、支出に関して鈍感になりがちです。
数百円の支出も、積み重なれば大きな支出となります。「コンビニでコーヒーやスイーツを500円分くらい使った」など、ざっくりでも良いので、ノートやアプリで記録してみましょう。
振り返ると、「毎月コンビニで3000円も使ってたんだ!スーパーだったら1000円くらい節約できたのに」など気づきが得られかもしれません。

家計簿をつける
【固定費を見直す】毎月自動で引き落とされるお金を減らす
スマホ代やサブスク、保険料など、毎月自動で引き落とされる固定費を一度見直してみましょう。
「これって本当に必要?」と見直すだけで、毎月数千円、場合によっては数万円の節約につながります。
とくに保険は、ライフステージに合わせて必要な保障が変わるものです。若い頃に加入した保険を見直してみると、保障が重複していたり、より安価な商品に乗り換えられたりするケースも少なくありません。
【先取り貯金をする】給料日に“〇〇円だけ”別の口座に移す
毎月、お金が残ったら貯金しよう!はNGです。
給料が入ったらすぐに、貯金したい分を別の口座に移しましょう。
最初は無理のない程度の少額でもOKです。自動で引き落とされるように設定すれば、意識せずにお金が貯まっていきます。
【お金の使い方を丁寧に考える】「安いから買う」はNG、価値のあるお金の使い方をする
ついつい買ってしまう100円ショップの商品や、セールで安くなっているもの。こうした衝動買いは誰にでも心当たりがあるのではないでしょうか。
「安さ」を最優先して選んだ結果、すぐに壊れて買い替えが必要になり、結局トータルで損をしてしまうことも少なくありません。
無駄な出費を減らすには、「安さ」ではなく「価値」で判断する習慣を身につけることが一番の近道です。
【目的のない行動に注意】なんとなく、念のためといった行動や買い物を避けよう
週末、特に目的もなくショッピングモールに行き、気づいたらカフェや雑貨に予定外のお金を使ってしまったことはありませんか?
もちろん、気分転換やストレス解消のためにお金を使うのは良いことです。しかし、「なんとなく暇だから出かける」「せっかく来たから何か買おう」といった行動が習慣になると、貯金はなかなか増えません。
もし出かけるなら、「今日はこれだけ買う」と事前に決めておきましょう。目的を明確にするだけで、無駄な出費をぐっと抑えられます。
【手数料に注意】ATM手数料がかからない工夫を
お財布にお金が入っていると使いすぎてしまうからと、ATMでこまめにお金を引き出している人もいるかもしれません。
しかし、1回あたり100円程度の手数料でも、積み重なれば大きな無駄な出費になります。お金の使いすぎを防ぐ工夫は大切ですが、手数料で無駄に支出が増えるのは本末転倒です。
1週間分をまとめて引き出すなど、出金回数を減らすことを検討してみましょう。これだけで、お金の管理がぐっと楽になります。
【時にはご褒美も】ルールを決めて”節約ばかり”の毎日にしない
貯蓄を増やすには節約が不可欠です。しかし、無理な節約は精神的な負担になり、なかなか続きません。
「がんばったのに報われない…」とモチベーションが下がってしまわないよう、時には自分への「ご褒美」も用意しましょう。
ご褒美には、金額とルールを決めておくと「無駄遣い」を回避できます。
たとえば、「前月に目標額を貯金できたら翌月はカフェランチに〇円まで使ってOK」というように、ご褒美の金額や頻度をあらかじめ決めておくのがポイントです。
これにより、無計画な浪費を防ぎつつ、貯金のモチベーションを維持できるでしょう。

カフェで食事
まとめ
SNSでよく見かける「5年で貯金500万円達成」「手取り20万円で年間100万円貯金」といった投稿。
「自分にはとても無理…」と思う人もいるかもしれませんが、実は支出や行動をちょっと見直すだけで、着実にお金が貯まっていったという人は少なくありません。
貯蓄は「年収が高い人だけのもの」と考えがちですが、必ずしもそうではありません。収入が多くても支出も多ければお金は残らないもの。つまり、“収入と支出のバランスをどうとるか”が、お金を貯められるかどうかの分かれ道です。
今回ご紹介した7つのポイントは、どれも今日からすぐに実践できるものばかり。
一つひとつを意識するだけで、毎月数千円〜数万円の差が生まれ、5年後には「大きな資産の差」につながる可能性があります。
「ちょっとやってみようかな」と思えることから、ぜひ始めてみてください。
参考資料
・J-FLEC(金融広報中央委員会)「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」