【元銀行員が解説】富裕層のお金がどんどん増えていく理由5つ

「お金持ち」から学ぶ資産運用の原則

「富裕層」とは?年々増加している日本の富裕層を詳しく紹介, 【富裕層のお金が増えていく理由①】資産市場の成長と株式・外国資産への投資に強い, 【富裕層のお金が増えていく理由②】金融機関が提供する富裕層向けサービスを活用, 手数料や金利の優遇, 専任の担当者によるサポート, 特別な投資機会へのアクセス, ワンストップでの総合サービス, 【富裕層のお金が増えていく理由③】まとまった資産を「長期・複利」で効率的に運用, 【富裕層のお金が増えていく理由④】相続による世代間資産継承, 【富裕層のお金が増えていく理由⑤】富裕層向け情報アクセスと時間の使い方が上手い

【元銀行員が解説】富裕層のお金がどんどん増えていく理由5つ

「富裕層」と聞くと、豪邸や高級車、さらにはプライベートジェットで世界を飛び回るような、一部のセレブを思い浮かべる方も多いでしょう。

しかし、日本国内には目立つことなく資産を着実に増やしている「隠れた富裕層」も存在します。彼らはどんな経済環境でもお金を増やし続けていますが、その理由は派手な生活ではなく、緻密で戦略的なお金の管理術にあります。

本記事では、富裕層のお金が増え続ける5つの理由を、元銀行員の視点から解説します。一般の会社員や自営業の方でも参考にできるヒントが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。

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「富裕層」とは?年々増加している日本の富裕層を詳しく紹介

野村総合研究所の推計によれば、金融資産1億円以上を保有する「富裕層」と5億円以上を保有する「超富裕層」を合わせると、全国で約165万世帯。

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富裕層ピラミッド

2023年時点で日本の総世帯数は約56215世帯あるため、全世帯の約3%を占めています。(出所:総務省「令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」)

その保有資産総額は約469兆円と、国家予算を上回る規模に達しており、日本経済に与える影響は無視できません。

さらに、この層は年々増加傾向にあります。

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年ごとの推移

2019年の時点での推計から比較しても、富裕層世帯数・資産総額ともに拡大しており、背景には株式市場の上昇や円安による外貨資産の評価益、不動産価格の上昇といったマクロ経済環境が存在します。

また、相続や資産承継を通じて若い世代への富の移転も進み、富裕層のすそ野は今後さらに広がると見込まれています。

こうした現状を踏まえると、富裕層はもはや「一握りの特別な存在」というより、経済構造を左右する重要なプレイヤーといえるでしょう。

【富裕層のお金が増えていく理由①】資産市場の成長と株式・外国資産への投資に強い

富裕層の資産が増えやすい最大の要因のひとつは、成長する資産市場を背景に積極的な投資ができることです。

株式や投資信託、不動産など複数の資産に分散投資を行うことで、リスクを抑えながら値上がり益を狙える環境が整っています。

とくに近年は、日経平均株価の上昇や世界的な株高、そして円安によって外貨建て資産の評価額が膨らみ、富裕層の資産増加に大きく寄与しました。

また、資産額が大きいほど市場の上昇局面で得られるリターンも比例して拡大します。

たとえば数百万円の投資では数%の値上がりでも限定的な利益にとどまりますが、数千万円~数億円規模の投資では同じ数%でも莫大な含み益につながります。

つまり「資産規模の大きさ」そのものが、富裕層の資産増を加速させる大きなレバレッジになっているのです。

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種類別金融商品保有額

上記の表は収入別・種類別に資産を調べた結果です。

金融資産保有額の全国平均は1374万円、うち預貯金は582万円で債券66万円、株式260万円、投資信託155万円で計481万円を投資にまわしています。

年収1200万円以上の世帯に絞ると、預貯金は1781万円、債券195万円、株式872万円、投資信託437万円で計1504万円となっています。

金融資産に占める投資割合は全国平均・高所得世帯ともに約35%とほぼ同じですが、投資額そのものには約3倍の差があります。

同じ水準のリスクを取った場合でも、投資額が大きければリターンも大きくなるため、富裕層のお金がさらに増えていくのは自然な流れといえるでしょう。

【富裕層のお金が増えていく理由②】金融機関が提供する富裕層向けサービスを活用

富裕層の大きな強みのひとつが、一般利用者には開放されていない「特別な金融サービス」にアクセスできることです。銀行や証券会社では、資産規模に応じて資産形成を有利に進められる仕組みが用意されています。

手数料や金利の優遇

投資信託の購入では、ファンドによって投資額が1000万円を超えると販売手数料が1%前後引き下げられることがあります。

また、定期預金の金利上乗せ、ATM利用手数料の無料回数増加、貸金庫利用料の割引といった優遇も受けられます。

専任の担当者によるサポート

富裕層には「プライベートバンカー」と呼ばれる専任の担当者(名称は金融機関によって異なる)がつき、金融商品だけでなく不動産、相続、税務戦略まで幅広く相談可能です。

特別な投資機会へのアクセス

一般の投資家には出回らない独自商品やファンド、さらにはIPO(新規株式公開)前の投資案件などへの優先案内を受けられることもあります。

ワンストップでの総合サービス

法人設立や事業承継スキーム、節税、海外資産の活用なども、金融機関と提携する専門家ネットワークを通じてスムーズに対応可能です。

こうした「資産を守りながら効率的に増やす」仕組みを使えるのは、富裕層ならではの大きな優位性といえるでしょう。

【富裕層のお金が増えていく理由③】まとまった資産を「長期・複利」で効率的に運用

富裕層は、生活費に困らず投資資金を長期間拘束できるため、「複利効果」をフル活用できます。

利息や配当金を再投資に回し、資産そのものを減らさずに運用を続けられるので、時間の経過とともに資産が加速度的に膨らみます。

短期的な値動きに一喜一憂する必要がなく、じっくりと長期目線で運用を続けられる点が、富裕層ならではの大きなアドバンテージといえるでしょう。

【富裕層のお金が増えていく理由④】相続による世代間資産継承

富裕層の資産が増え続けるもうひとつの要因が、世代をまたぐ資産の移転です。

高齢世代が築いた不動産や有価証券、事業資産が、相続によって若い世代へ引き継がれることで、その家系の富は途切れずに蓄積されていきます。

「富裕層」とは?年々増加している日本の富裕層を詳しく紹介, 【富裕層のお金が増えていく理由①】資産市場の成長と株式・外国資産への投資に強い, 【富裕層のお金が増えていく理由②】金融機関が提供する富裕層向けサービスを活用, 手数料や金利の優遇, 専任の担当者によるサポート, 特別な投資機会へのアクセス, ワンストップでの総合サービス, 【富裕層のお金が増えていく理由③】まとまった資産を「長期・複利」で効率的に運用, 【富裕層のお金が増えていく理由④】相続による世代間資産継承, 【富裕層のお金が増えていく理由⑤】富裕層向け情報アクセスと時間の使い方が上手い

相続財産の推移

国税庁の調査では、相続税の申告を行う人数や相続資産額は年々増加していることがわかります。相続をきっかけに富裕層へ仲間入りする人も珍しくないでしょう。

また、近年は相続税対策の仕組みも多様化し、生前贈与や信託を活用するケースが一般的になっています。

金融機関や税理士のサポートを受けながら、できるだけ資産を目減りさせずに次世代へ引き継ぐことが可能です。

こうして「資産が資産を生む」仕組みが世代を超えて受け継がれることが、富裕層をより一層厚くしているのです。

【富裕層のお金が増えていく理由⑤】富裕層向け情報アクセスと時間の使い方が上手い

資産運用においては「情報」と「時間」の使い方が成果を大きく左右します。富裕層はこの2点において圧倒的に有利な立場にあります。

まず、富裕層は銀行や証券会社、コンサルタントを通じて、一般投資家には届かない最新の投資情報や市場動向を得やすい環境にあります。

さらに、自らも積極的にセミナーや勉強会に参加し、知識への投資を惜しみません。銀行なども、こういった富裕層や投資家に優先してセミナーの案内をする機会が多いです。

加えて、資産運用や税務に関する実務を専門家に任せ、自分自身は意思決定や戦略に集中できる「時間の使い方」を実践しています。

時間をお金で買い、その分を資産形成に振り向ける姿勢が、長期的な資産増加を可能にしているのです。

まとめにかえて

日本の全世帯のわずか3%を占める富裕層ですが、その資産は莫大です。

その理由は、単に収入が多いだけでなく、実践する戦略的な資産運用にあると言えるでしょう。

富裕層は、お金に働いてもらう仕組みを理解し、まとまった資産を長期・複利で効率的に増やしています。

さらに、一般にはアクセスできない専門的な金融サービスや、税理士など専門家のサポートを最大限に活用し、資産を「守りながら増やす」環境を整えています。

これは資産構築が「やり方次第で圧倒的に違いが出る」ことを示しており、一般層が参考にすべき投資・時間配分・サービス活用のヒントが多く含まれています。

学んだことを取り入れ、まずはできることから実践して資産形成につとめてみてはいかがでしょう。

参考資料

・株式会社 野村総合研究所「総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」

・総務省「令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」

・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」

・国税庁「令和5年分 相続税の申告事績の概要」