「サナエノミクスで上がる株」高市早苗首相が誕生でアナリストが注目する本命銘柄6選
日本初の女性総理に就任する見通しの高市早苗氏。下馬評を覆した“サプライズ当選”に投資家も浮足立っているのか、金融市場ではいわゆる“高市トレード”が続き、日経平均株価も過去最高値を更新。金融緩和路線を踏襲するアベノミクスの継承者とみられ、さながら「サナエノミクス」が発動した際、どんなテーマや銘柄が注目すべきなのか。ダイヤモンド・ザイのアナリスト、仲村幸浩さんに聞いた。(綾部和也、ダイヤモンド・ザイ編集部)
※株価データは2025年10月6日時点。
「防衛」関連株が上昇本命か
高市早苗が注力する経済テーマ
2025年10月4日、小泉進次郎氏との決選投票に勝利して自民党総裁に就任した高市早苗氏。
日経平均株価は自民党の総裁に選出されてから、最初の取引では早速、過去最高値を更新。投資家の高市政権に対する最初の反応はポジティブだったといえる。
気になるのは高市政権の政策によって株価の継続的な上昇が見込めるテーマや銘柄と、10月10日に明らかになった、公明党の連立離脱の影響だ。
自民党総裁選のホームページに掲載された高市氏の所見では『大胆な成長投資』の中の『経済安全保障の強化』において、不可欠な成長分野として『防衛』『AI・半導体』『ペロブスカイト太陽電池・核融合』『バイオ・創薬』『航空・宇宙・造船』などが挙げられている。これらが「高市銘柄」の本命となるのは間違いないだろう。
では、公明党の離脱によって、その方針は揺らぐのか。
ザイ・アナリストの仲村幸浩さんによると「公明党が連立を離脱し、政権の枠組みは変わるかもしれませんが、仮に国民民主党や日本維新の会との連立なら、『積極財政』という大きな方向性は変わらないと思います。したがって、注目されるテーマや銘柄も変わらないのではないでしょうか」と言う。
では、高市氏が総裁になるという前提で、サナエノミクス株のテーマと注目株について、みていこう。「高市銘柄」の中で、仲村さんのイチオシは防衛関連だ。
「保守本流の高市総裁は『防衛力と外交力の強化で日本の平和を守る』と大きく打ち出していることから、防衛の政策重要度の高さが窺えます」
個別銘柄では三菱重工業だ。発電用タービンや造船、航空関連も手掛けるほか、防衛省から直接受注も受けていることも業績の伸長を後押し。2024年度は1兆4500億円を防衛省に納入しており、2位の川崎重工業の納入額の2倍以上と、大きく引き離す。
老朽化するインフラ対策や防災事業
サイバー防衛関連も要ウォッチ
また、高市総裁が掲げた“大胆な成長投資”における核融合炉の開発にも取り組んでいる点でも夢がふくらむ。
「2030年代半ばの実用化に向け、より安全で高効率な革新軽水炉の開発を進めています。中期では資源の有効活用や有害度の低減が可能な高速炉などを開発。長期では比較的安全にエネルギーを無尽蔵に生成可能な核融合炉を開発に注力しています」(仲村さん、以下同)
核融合とともに、高市氏が製造と実用の推進を図っているのが、軽量かつ柔軟性があるペロブスカイト太陽電池。この太陽電池を開発するリーダー的存在の積水化学工業は、同事業を2028年度に黒字化、2030年度に営業利益率が10%になる見込みだという。政策の後押しにより、業績の伸びに拍車がかかる可能性がある。
「各国で国産化の動きが活発化している『AI・半導体』も重要テーマです。中でも、独自の生成AI『tsuzumi』や、画期的な次世代情報通信基盤『IOWN』の開発を行っているNTTに注目しています」
ほかにも、社会問題化している老朽化インフラ対策や、防災関連の『国土強靭化』は石破政権に引き続き重要なテーマ。高付加価値産業であるバイオ・創薬の強化も不可欠で、政策の追い風が期待できそうだ。
「高市氏は『治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会』の会長。過去にはサイバーセキュリティ対策本部長を務めた経験もあります。まだ注目度は低いですが、『サイバーセキュリティ』関連も要ウォッチです」(仲村さん)
経済対策への期待感がある高市政権。サナエノミクスの波に後れを取らないよう、“高市銘柄”には特に注目してみては!
本記事は、ダイヤモンド・ザイ12月号の内容紹介を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で運営しているものではありません。投資は自己責任において行ってください。