大阪のホテル「ANAクラウン」が閉館 41年の歴史、華やかに幕 氷アートにシャンパン

ANAクラウンプラザホテル大阪の閉館セレモニー会場には氷の彫刻アートが飾られ、シャンパンや料理が振るまわれた=16日午前、大阪市北区(田村慶子撮影)

15日で営業を終了した「ANAクラウンプラザホテル大阪」(大阪市北区)で16日、最終日の宿泊客らを集めた閉館セレモニーが開かれた。会場の1階ロビーには氷の彫刻アートが飾られ、シャンパンや料理を提供。高級歓楽街・北新地のそばにあるホテルらしく、華やかに41年の歴史に幕を閉じた。

セレモニーには最終日の宿泊客に加え、レストランなどの常連客、スタッフや元従業員らが参加。白木優至総支配人は「たくさんのお客さまに愛され、本当にわれわれスタッフは幸せだった」と感謝を述べた。

会場には「Thank You」と彫った氷のアートが飾られ、セレモニー後はホテル玄関前にスタッフが並んであいさつ。同ホテルの開業準備室に入って以来、40年以上勤務してきた広報の木下智子さんは「華やかに最後を迎えられた」と笑顔をみせた。

閉館セレモニーでは白木優至総支配人があいさつした後、シャンパンで乾杯した=16日、大阪市北区(田村慶子撮影)

同ホテルは1984年10月に大阪全日空ホテル・シェラトンとして開業後、大阪全日空ホテルに改称。2008年10月に英ホテル大手のインターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)傘下に入り、現在の名称にブランド変更された。

館内のサウナやプールで「大きな商談が決まる」(担当者)など、財界の社交場としても利用された。

利用客も別れを惜しんだ。最終日に合わせて宿泊した東京都港区の男性会社員(55)は、大阪に出張するときは長期滞在していたといい、利用していたバーについて「雰囲気は最高」と振り返った。大阪府寝屋川市から駆け付けた女性(71)は前身の大阪全日空ホテル時代から愛用していたといい、「家族の誕生日をフレンチのレストランで祝った」と感慨深げだった。

営業を終了した「ANAクラウンプラザホテル大阪」=大阪市北区(南雲都撮影)

最終日に全客室の約3割に当たる126室が稼働し、約200人が宿泊した。普段なら早朝に発つ客も少なくないが、16日は名残惜しさからかチェックアウトの正午間際まで客室で過ごす人が多かった。

ホテルの営業終了については、今年2月に運営会社が公表していた。(田村慶子)