絶好調だったビットコイン、すでに年初来の儲けが消えかけている――その3つの理由

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  • ビットコインは14日金曜日、売りの勢いが一段と強まった。
  • 価格は約9万4000ドル(約1410万円)まで急落し、10月に記録した最高値から20%以上も下落している。
  • ハイテク株の急落、流動性の低下、そして大口保有者からの売却の噂が、今回の下落圧力を強めた。

ビットコイン投資家にとって、厳しい月となった。

この暗号資産は今月初め、公式に弱気相場(ベアマーケット)へ突入。10月初旬に約12万6000ドル(約1890万円、1ドル=150円換算:以下同)の最高値をつけて以来、価格は22%下落している。

これまで、年初来で最大35%も上昇していたビットコイン価格。だが、今回の急落により、その上昇幅は、4%未満にまで押し下げられた。

今週に入って、さらに売り圧力は加速している。金曜日に約9万4000ドル(約1410万円)まで下落し、約6カ月ぶりの安値となった。

売り圧力の原因は以下の通り。

テクノロジー銘柄の急落

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ビットコインは、リスク資産全体の売りの影響を受けて下落している。特にハイテク株が高値警戒感から大きく売られるなかで、その影響が強まった。

コイングラス(CoinGlass)のデータによると、現物ビットコインETFからの流出額は13日木曜日、8億6670万ドル(約1300億円)に達するという。ビットコイン関連ファンドとしては、8月初旬以来最悪の流出となった。

「ある意味、ビットコインはリスクの先行指標だった」と、XFUNDSのCEOであるデビッド・ニコラス氏は今週のレポートで述べている。株式市場のバリュエーション(割高感)に関する投資家の最近の懸念を指摘しつつ、「これはビットコイン価格下落に対して、完璧な材料だと思う」と付け加えた。

XS.comのシニア市場アナリスト、アントニオ・ジ・ジャコモ氏も、最近の顧客向けレポートで、同様の見解を示す。「テクノロジー株の広範な売りが、リスク選好度の悪化の主因となっている」と記していた。

流動性の低下

ビットコインの流動性も、先月低下した。これが暗号通貨の価格変動が大きくなった理由と考えられる(流動性が低いと、少しの売買で価格が大きく動きやすく、今回のような急落局面では耐性が弱くなる)。

暗号資産分析会社のカイコ(Kaiko)によると、ビットコイン市場の深さ、つまり大規模な取引から生じる価格変動(ボラティリティ)に対するビットコイン価格の耐性尺度は、10月初めの約7億6600万ドル(約1149億円)から今週の時点で5億3520万ドル(約803億円)に減少した。

大口保有者の売却をめぐる噂

David Becker for BI

ビットコインの売りは金曜日に勢いを増した。マイクロストラテジー(MicroStrategy)創業者で、長年にわたりビットコイン支持者として知られるマイケル・セイラー氏が、"自社の暗号資産保有分を売却したのではないか"という噂がオンラインで流れたからだ。しかし、本人はそれを否定している。

暗号資産情報会社アクラム・インテル(Akrham Intel)は、ストラテジーが金曜日時点で保有するビットコイントークンは約43万7000枚と推定。これは、今月初めのピーク時の約48万4000枚から減少していた。同社は以前、ストラテジーのビットコイン保有量の約97%を特定したと述べている。

ストラテジーは金曜日時点でウェブサイトで、64万1692枚のビットコイントークンを保有していると説明。同社はBusiness Insiderからのコメント要請にすぐには応じなかった。

ストラテジーは、ビットコインの最大の企業保有者だ。セイラー氏の強気の姿勢と、同社が常に買い手になるだけと主張している点を考慮すると、売却は市場から弱気のシグナルと受け止められるだろう。

ソーシャルメディア上でビットコインウォッチャーが懸念材料として挙げているのは、ストラテジーの純資産価値プレミアム(保有ビットコインの価値と時価総額の比率)だ。このプレミアムは今週1倍を下回り、ビットコイン保有価値に対するプレミアムは今のところ解消されている。金曜日のストラテジーの時価総額は約590億ドル(約8兆8500億円)だったが、ビットコインの時価総額は630億ドル(約9兆4500億円)だった。

今週発表された別のアクラムのレポートによれば、同社は依然としてビットコインを保有する最大の公開企業である。

しかし、セイラー氏は自身のXアカウントで、同社は実際にはビットコインを「買い増し」しているとフォロワーに告げ、自身のイラストと「HODL」というテキストを投稿した。HODLは暗号資産投資家がボラティリティの高い時期に使う頭字語で、「Hold On for Dear Life(命を懸けて持ちこたえよ)」の略語だ。

同氏は金曜日のCNBCのインタビューでもこれを繰り返している。ストラテジーはビットコイン購入を加速させており、月曜日にビットコイン購入に関する次の報告書を発表する予定だと述べた。

セイラー氏は最近の株価急落について、「ボラティリティはこの業界につきものだと思う」と語っている。

※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。