RAV4はなぜ世界一売れているのか。トヨタの世界戦略担う新型は、給油1回で本州縦断も

2025年12月、新型となる6代目のRAV4が発売された。
「満タンで、どこまで行けるか」
クルマ好きなら一度は考える妄想を、凄まじい燃費で叶えてくれるSUVがある。トヨタのRAV4だ。
2025年5月に世界初公開された新型RAV4のPHEVでは、フル充電+燃料満タンで総航続距離1350km以上という数字が公式に示された。青森〜鹿児島間が2000km前後なので、「中間地点て一回給油できれば本州を縦断可能」と言ってもさほど大げさではない。
しかもそれをやってのけるのは、特別な燃費を意識した実験車ではない。世界180以上の国と地域で売られ、一つ前のモデルの年間販売台数が11月時点で約43万台と世界で最も売れた乗用車になった量販SUVである。
なぜRAV4は「売れに売れる」のか

5代目 RAV4
非常に興味深いのは、新型(6代目)が発表された2025年に、2018年に発表された前モデルである5代目RAV4がなお世界一の座に着いたという事実だ。
普通、発売されてから5年以上たったモデル末期のクルマは、徐々に売れ行きが鈍る。ユーザーは「どうせなら新型を待とう」と考えるからだ。それでもRAV4は、最後の最後まで世界のトップセラーであり続けた。ここに、このクルマの凄さがある。
RAV4には、これを選ぶ決定打になるような一発芸がない。圧倒的な悪路走破性でも、ラグジュアリーな内装でも、突飛なデザインでも勝負していない。それでも各国の販売ランキングに名を連ねているのは、設計段階から「ど真ん中を取りに行く」ことに徹しているからだ。
サイズがその典型だ。
RAV4は全長4.6m前後の中型SUVで、日本の立体駐車場にもなんとか収まり、中国でも家族やご近所にも面子を保てる車格と認識され、北米では、しっかりファミリーカーとして成立するボリュームを持つ。小さすぎて窮屈というわけでもなく、ランドクルーザーのように大きすぎて持て余すこともない。 「とりあえずこのクラスなら失敗しない」という統計上の中央値に存在するようなクルマなのだ。

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