【キオクシア】進捗率わずか32%で目標株価引き上げ続出の謎。元・機関投資家が明かす半導体株のカラクリ

進捗率32%のカラクリは「第4四半期の超強気見通し」にある

投資初心者が戸惑いやすい「進捗率の低さ」の背景, 四半期ごとの推移を見ると見えてくる「急回復」の兆し, 進捗率32%のカラクリは「第4四半期の超強気見通し」にある, 証券各社が目標株価を引き上げる理由

【キオクシア】進捗率わずか32%で目標株価引き上げ続出の謎。元・機関投資家が明かす半導体株のカラクリ

経済や株式投資を学び始めたばかりの初心者にとって、企業の決算発表をどう読み解くかは大きな壁です。特に、表面的な数字だけを見ると本質を見誤ってしまうケースが多々あります。

本記事では、YouTubeチャンネル『イズミダイズム』にて、元機関投資家で専門家の泉田良輔氏が解説した「キオクシアホールディングスの第3四半期決算」に関する見解をご紹介します。

目標に対する進捗率はわずか32.6%となり、一見すると不安になる進捗率ですが、視点を変えることが大切とのことです。

動画内で泉田氏がどのような理論を展開し、決算のカラクリを紐解いたのか、客観的な視点でお伝えします。

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投資初心者が戸惑いやすい「進捗率の低さ」の背景

番組冒頭で泉田氏が指摘したのは、2024年12月に上場したばかりで市場の注目を集めるキオクシアホールディングスの決算数値が持つ「表面的な見え方」です。

同社が発表した2026年3月期第3四半期累計(4月〜12月)の営業利益は2735億円となっており、前年同期比で34.0%の大幅な減益を記録しています。

さらに動画内で泉田氏が強調したのが、会社が掲げる通期の経常利益(税引前利益)予想6317億円に対し、第3四半期時点での実績が2057億円にとどまっているという事実です。

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キオクシアの決算書を解説する泉田氏

この数字を計算すると、目標に対する進捗率はわずか32.6%となります。一般的な企業であれば、1年間の4分の3(第3四半期)が終わった時点で進捗率が75%前後に達しているのが理想です。

そのため、泉田氏はこの数字を見た多くの投資家が「計画に全く届いていない」「業績の下方修正が来るのではないか」と焦りを感じるはずだと、動画内で解説しています。

四半期ごとの推移を見ると見えてくる「急回復」の兆し

一見すると不安になる進捗率ですが、泉田氏は「ここが今回の決算の最大のポイントである」と語り、視点を変えるよう促しています。

動画内で同氏が注目したのは、累計の数字ではなく「足元の第3四半期単体(10月〜12月の3ヶ月間)」の業績です。

泉田氏の解説によれば、直近の3ヶ月間だけを切り取ると、売上収益は5436億円、営業利益は1428億円に達しており、直前の第2四半期(7月〜9月)と比較して大幅な増収増益となっています。

動画内で語られたその背景には、半導体メモリ特有の市況の変化があります。前半戦はスマートフォンやPC向けの在庫調整による単価下落に苦しんだものの、足元では「生成AI向けのデータセンター需要」が非常に力強く、販売単価が明確な上昇に転じていると泉田氏は説明しています。

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キオクシアの決算書を解説する泉田氏

進捗率32%のカラクリは「第4四半期の超強気見通し」にある

動画の結論として、「なぜ進捗率が低くても問題視されていないのか」という最大の疑問に対する答えが提示されました。それは、同社の「第4四半期(1月〜3月)」に対する驚異的な見通しにあります。

泉田氏は、会社側が第4四半期の3ヶ月間だけで「税引前利益を4260億円から5160億円稼ぎ出す」という超強気な計画を発表している点を紹介しています。

つまり、1年間で稼ぐ利益の大部分を最後の3ヶ月間に集中させる「超・尻上がり」の事業計画になっているため、第3四半期時点での進捗率が低く出るのは計算通りである、というのが同氏の理論です。

半導体メモリ市場は市況の変動が激しく、需要と単価が上向いた時の利益の爆発力は凄まじいものがあります。泉田氏は、「表面的な進捗率だけを見て慌てて株を売ってしまうと、本質を見誤る典型的な例である」と、投資初心者に向けて警鐘を鳴らしています。

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キオクシアの決算書を解説する泉田氏

証券各社が目標株価を引き上げる理由

動画の最後で泉田氏は、決算発表後に複数の証券会社がキオクシアホールディングスの目標株価を3万円台から4万円台へと軒並み引き上げていることについても言及しています。

これは、証券会社のアナリストたちも表面的な進捗率の低さではなく、第4四半期の爆発的な利益の伸びと、来期以降に本格化するAIサーバー向けSSDの需要拡大という「本質」を評価しているからに他ならないと、泉田氏は総括しました。

企業の決算短信を読む際は、累計の数字や進捗率だけでなく、「四半期ごとの変化」や「会社が描く今後のシナリオ」を読み解くことが重要である。それが、今回の『イズミダイズム』で泉田氏が初心者に伝えたかった最大のメッセージと言えるでしょう。

参考資料

・Youtubeチャンネル「イズミダイズム」

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