【サンリオ決算】株価急騰の裏に「空売り機関投資家」への対抗策? 元プロが読み解く“全部乗せ”発表の真意

絶好調のサンリオ決算!株式分割と上方修正

絶好調のサンリオ決算!「ポジティブ材料の全部乗せ」, 株式分割と上方修正は、実は「株価にはニュートラル」?, 株価急騰の真の理由?「空売り機関投資家」への痛烈な一撃, 個人投資家はどう動くべきか?「ノイズ」の後の実力値に注目

【サンリオ決算】株価急騰の裏に「空売り機関投資家」への対抗策?元プロが読み解く“全部乗せ”発表の真意

株式分割、業績の上方修正、そして増配というポジティブなニュースが重なり、発表後に株価が急騰したサンリオ。

YouTubeチャンネル『イズミダイズム』において、元・機関投資家の泉田良輔氏は「この株価上昇の裏には、機関投資家の『空売り』を解消させるための会社の強烈なメッセージが隠されているのではないか」という独自の理論を展開しています。

本記事では、動画内で泉田氏が語ったサンリオ決算の読み解き方と、株式市場で起きている「プロ同士の駆け引き」についてご紹介します

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

絶好調のサンリオ決算!「ポジティブ材料の全部乗せ」

動画の冒頭で泉田氏は、サンリオが発表した圧倒的な業績について触れています。

第3四半期(4〜12月)の売上高は1431億円(前年同期比36.7%増) 、営業利益は623億円(同51.8%増) と、四半期として過去最高を更新する非常に強い数字が発表されました。

泉田氏も「非常に力強い。特に海外事業の伸びや、国内のインバウンド減少下でも物販・ライセンスがしっかり伸びている点が評価できる」と語っています。

さらに会社側は、通期の業績予想を上方修正しただけでなく、「1株につき5株の割合」とする株式分割 、そして年間配当を62円から66円へ引き上げる増配も同時に発表しました。泉田氏はこの状況を「ポジティブな材料の全部乗せ」と表現しています。

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サンリオの決算短信を解説する泉田氏

株式分割と上方修正は、実は「株価にはニュートラル」?

これだけ良いニュースが揃えば株価が上がるのは当然に思えますが、元・機関投資家である泉田氏の視点は少し異なります。

動画内で泉田氏は、初心者が陥りがちな「株式分割=株価上昇」というイメージに対して、「理屈上はニュートラル(株価が上がる直接的な要因ではない)」と指摘しています。

株式分割は、1株あたりの値段を下げて個人投資家(ファン)を増やしやすくするための施策であり、億単位の資金を動かす機関投資家にとってはあまり関係のない話だからです。

さらに泉田氏は、「業績の上方修正」についても意外な見解を示しました。

証券アナリストたちが事前に予想している平均値のことを「コンセンサス」と呼びますが、現在の株価はすでにその「コンセンサス」を織り込んで動いています。

今回サンリオが上方修正した経常利益(764億円) は、市場のコンセンサス予想(765億円)とほぼ一致する水準でした。

つまり、プロの目線から見れば「予想通りの数字が出ただけ」であり、本来であれば株価が大きく動く要因にはならないというのです。

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サンリオの決算短信を解説する泉田氏

株価急騰の真の理由?「空売り機関投資家」への痛烈な一撃

本来ならニュートラルなはずの発表で、なぜ株価は短期的に急上昇したのでしょうか。

泉田氏は、サンリオの株に対して「将来株価が下がる」と見込んで『空売り(ショートポジション)』を仕掛けていた機関投資家が多かったことを指摘しています。

空売りをしている投資家は、株価が下がれば利益が出ますが、逆に株価が上がると買い戻さなければならず、損失を抱えることになります。

泉田氏は、サンリオ側がこの状況を把握しており、「空売りをしている機関投資家に対して、ポジティブな材料を“全部乗せ”することでポジションを解消(買い戻し)させるような、強いメッセージを出してきたのではないか」と推測しています。

実際に、株式分割・上方修正・増配という強力なカードを同時に切られたことで、空売りをしていたヘッジファンドなどは「自分たちの見立てが間違っていたかもしれない」と焦り、急いで株を買い戻す動き(ショートスクイーズ)に走りました。

この「買い戻し」による需給のひっ迫こそが、今回の短期的な株価急騰の大きな要因であると泉田氏は分析しています。

個人投資家はどう動くべきか?「ノイズ」の後の実力値に注目

機関投資家たちが短期的な成績(3ヶ月ごとの評価など)に追われ、需給のバランスで株価が乱高下する状況において、数年単位の長期投資を前提とする個人投資家はどう立ち回るべきなのでしょうか。

泉田氏は、現在のような需給調整による短期的な株価の動きを「ノイズ」と呼びました。空売りの買い戻しが終われば、株価の上昇はいったん落ち着く可能性が高いとしています。

個人投資家にとって重要なのは、この需給の調整が終わった後です。

泉田氏は、「基本に戻って、ファンダメンタルズ(企業としての稼ぐ力)が試される状態に戻る。これからの株価は、今後のビジネス戦略でしっかりと営業利益を伸ばしていけるかどうかに集中する」と語気を強めました。

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サンリオの決算短信を解説する泉田氏

まとめにかえて

会社側が主導権を握り、正しく企業価値を評価してもらうための土台を作った今回の決算。

泉田氏が解説するように、今後のサンリオがどのような戦略でグローバルな成長を続けていくのか、その「本質的な実力」にこそ、個人投資家は目を向けるべきだと言えそうです。

参考資料

・Youtubeチャンネル「イズミダイズム」

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