【2026年4月分から増額が決定】「年金生活者支援給付金」給付額はいくら? 公的年金に上乗せして支給される恒久的な支援制度とは
- 年金生活者支援給付金とは?公的年金に上乗せされる制度の基本
- 【種類別】年金生活者支援給付金の支給対象となる3つの要件
- 1. 老齢年金生活者支援給付金の支給条件
- 2. 障害年金生活者支援給付金の支給条件
- 3. 遺族年金生活者支援給付金の支給条件
- 【2026年度】年金生活者支援給付金で受け取れる金額の目安
- 年金生活者支援給付金「2026年度の給付額」はいくら?
- 給付金を受け取るための申請手続きはどうする?
- パターン1:これから老齢年金の受給を始める場合
- パターン2:すでに年金を受給している場合
- パターン3:老齢基礎年金を繰上げ受給している場合
- データで見る高齢者世帯の生活意識の実態
- 高齢者世帯の生活意識
- 利用できる制度を理解して生活の安心につなげよう
対象者や手続き方法を解説

【2026年4月分から増額が決定】「年金生活者支援給付金」給付額はいくら?公的年金に上乗せして支給される恒久的な支援制度とは
3月も中旬を迎え、日差しに春の気配を感じる日が増えてきました。
しかし、依然として物価の上昇は続いており、日々の暮らし向きに頭を悩ませている方も少なくないでしょう。
特に、主な収入源が年金である方々にとっては、生活費のやりくりは切実な問題です。
実は、そのような方々の生活を支えるため、公的年金に加えて給付金を受け取れる「年金生活者支援給付金」という制度があるのをご存じでしょうか。
この記事では、どのような方がこの給付金の対象となるのか、具体的な金額はいくらなのか、そして申請にはどのような手続きが必要なのかを、一つひとつ丁寧に解説していきます。
ご自身が対象かどうかを確認する一助となれば幸いです。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年金生活者支援給付金とは?公的年金に上乗せされる制度の基本

年金生活者支援給付金制度について
年金生活者支援給付金とは、公的年金に上乗せして支給される給付金のことです。この制度には、以下の3つの種類が存在します。
・老齢年金生活者支援給付金
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金
これらはそれぞれ「老齢基礎年金」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」のいずれかを受給している方で、公的年金などを含めた所得が一定の基準を下回る場合に、2カ月に1度受け取ることが可能です。
【種類別】年金生活者支援給付金の支給対象となる3つの要件
基礎年金を受給中の方のうち、年金を含む収入や所得の合計が一定基準以下の場合に「年金生活者支援給付金」を受け取れる可能性があることがわかりました。
この章では、3種類それぞれの具体的な支給要件について詳しく見ていきましょう。
1. 老齢年金生活者支援給付金の支給条件

老齢年金生活者支援給付金の支給要件
はじめに、老齢年金生活者支援給付金の対象となるのは、以下の要件をすべて満たしている方です。
・65歳以上で老齢基礎年金を受給している
・同一世帯の全員が市町村民税非課税である
・前年の公的年金などの収入金額(※1)とその他の所得の合計額が、昭和31年4月2日以降生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前生まれの方は80万6700円以下である(※2)
※1 障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以降に生まれた方で合計額が80万9000円を超え90万9000円以下の方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下の方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
2. 障害年金生活者支援給付金の支給条件

障害基礎年金を受給されている方へ
障害年金生活者支援給付金は、下記の支給要件を両方とも満たす場合に支給対象となります。
・障害基礎年金の受給者であること
・前年の所得(※)が479万4000円以下であること(扶養親族の人数に応じて増額されます)
※ 障害年金などの非課税収入は所得に含まれません。
3. 遺族年金生活者支援給付金の支給条件

遺族基礎年金を受給されている方へ
遺族年金生活者支援給付金を受け取るには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
・遺族基礎年金の受給者であること
・前年の所得(※)が479万4000円以下であること(扶養親族の人数に応じて増額されます)
※ 遺族年金などの非課税収入は所得に含まれません。
【2026年度】年金生活者支援給付金で受け取れる金額の目安
年金生活者支援給付金は、「老齢」「障害」「遺族」の3種類があり、公的年金に上乗せされる形で支給されます。
ここでは、実際に受け取れる金額について確認していきましょう。
年金生活者支援給付金「2026年度の給付額」はいくら?

年金生活者支援給付金の支給金額
2026年度における年金生活者支援給付金の額は、2025年度から+3.2%の引き上げが決定しています。
2026年6月支給分の「4月・5月分給付金」から増額率が適用される仕組みです。
年金生活者支援給付金の2026年度月額は次のとおりです。
・老齢年金生活者支援給付金(月額):5620円(※基準額)
・障害年金生活者支援給付金(月額):1級7025円・2級5620円
・遺族年金生活者支援給付金(月額):5620円
ただし、老齢年金生活者支援給付金は一律で5620円が支給されるわけではなく、この基準額をもとに保険料の納付済み期間などに応じて実際の給付額が算出されます。
上記の金額はいずれも月額であり、支給日には2カ月分がまとめて公的年金の受取口座へ支給されます。
もし上記の金額を満額受給できる場合、1回の支給で約1万円、年間では約6万円を受け取れる計算になります。
なお、「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、2025年3月時点での平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金が4146円、障害年金生活者支援給付金が5727円、遺族年金生活者支援給付金は5228円です。
※2025年3月時点で認定されている方の平均給付月額です。
給付金を受け取るための申請手続きはどうする?
それでは、この給付金を受け取るためには、どのような手続きを踏む必要があるのでしょうか。

年金生活者支援給付金
「手続きを忘れてしまいそうで心配」と感じる方もいるかもしれませんが、年金生活者支援給付金の支給対象と判断された方には、日本年金機構から請求に関する書類が郵送されます。
基本的には、その書類に必要事項を記入して返送するだけで手続きは完了するため安心です。
ただし、対象者の年金受給状況によって書類の形式や手続きのタイミングが異なるため、ここでは3つのパターンに分けて手続き方法を解説します。
パターン1:これから老齢年金の受給を始める場合

年金請求書の封筒
まだ年金を一度も受給していない方には、受給開始の3カ月前に、年金を受け取るために必要な「年金請求書(事前送付用)」が届きます。
その際、「年金生活者支援給付金請求書」も一緒に封入されています。
必要事項を記入し、年金の請求書とあわせて「年金生活者支援給付金請求書」を提出してください。
ただし、この請求書は年金の受給開始年齢に達する誕生日の前日以降でないと提出できない点に注意が必要です。
パターン2:すでに年金を受給している場合

年金生活者支援給付金請求書の封筒
すでに基礎年金を受給している方でも、所得の変動などによって新たに給付金の対象となる場合があります。
そうした方々を対象に、毎年9月1日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送されます。

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)
必要事項を記入後、同封されている目隠しシールを貼り付け、差出人欄に自身の住所と氏名を書いてから、切手を貼って投函します。
※支給要件に該当するかどうか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と、所得情報を確認するための所得状況届が送付されます。
パターン3:老齢基礎年金を繰上げ受給している場合

年金生活者支援給付金の請求書封筒、繰上げ受給中の人用
最後に、老齢基礎年金を繰上げ受給している方のケースです。
給付金の受給権が発生すると見込まれる場合、65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの方は前月初旬)に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。
書類が手元に届いたら、必要事項を記入し、同封の目隠しシールを貼ってから切手を貼付してポストに投函してください。
※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と、所得情報を確認するための所得状況届が送付されます。
初回の手続きさえ完了すれば、その後は支給要件を満たし続ける限り、継続して給付金を受け取ることができます。
もし途中で支給要件を満たさなくなった場合には、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、給付金の支給は停止となります。
なお、2025年1月以降に65歳に到達し、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が届いた方は、電子申請での提出も可能です。
電子申請で提出した場合は、郵送での提出は不要となります。
データで見る高齢者世帯の生活意識の実態
ある調査では、高齢者世帯の半数以上が日々の生活に「苦しさ」を感じているという結果が示されています。
ここでは、厚生労働省が公表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」を基に、高齢者の生活意識について見ていきましょう。

高齢者の生活意識
この調査によると、高齢者世帯の生活意識は以下のようになっています。
高齢者世帯の生活意識
・大変苦しい:25.2%
・やや苦しい:30.6%
・普通:40.1%
・ややゆとりがある:3.6%
・大変ゆとりがある:0.6%
「大変苦しい」と「やや苦しい」を合計した「苦しい」と感じている世帯の割合は55.8%と、半数を超えています。
この結果から、「普通」と回答した世帯よりも、生活が「苦しい」と感じている世帯の方が多いことがわかります。
利用できる制度を理解して生活の安心につなげよう
今回は、年金生活者支援給付金について、その種類から支給要件、給付額、手続き方法に至るまでを詳しく解説しました。
この給付金は、老齢・障害・遺族のいずれかの基礎年金を受給している方で、所得が一定基準以下の場合に年金額に上乗せして支給される、生活を支えるための重要な制度です。
手続きに関しても、対象となる方には日本年金機構から案内が届くため、基本的にはその指示に従って進めればよいという点は、安心できるポイントといえるでしょう。
記事の後半で触れたように、多くの高齢者世帯が生活に厳しさを感じているのが現状です。
物価高が続く状況下で、利用可能な制度を正しく理解し、積極的に活用することが、将来の安心した暮らしへの第一歩となります。
もしご自身やご家族が対象になるかもしれないと思われたら、一度、自宅に届いている書類がないかを確認したり、お近くの年金事務所に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」
・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」
・日本年金機構「個人の方の電子申請(年金生活者支援給付金請求書)」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」
・日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」
・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
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