年金にプラス1万900円される人も! 【年金生活者支援給付金】の対象者と忘れてはいけない申請手続きをやさしく整理
2025年度の金額は4月支給分まで!2025年度の最後の支払いは4月15日

年金にプラス1万900円される人も!【年金生活者支援給付金】の対象者と忘れてはいけない申請手続きをやさしく整理
日増しに暖かくなり、春の訪れを実感する季節となりました。先月2月13日は、2026年最初の年金振込日でしたね。通帳を記帳した際、「あれ、いつもより1万円ちょっと多い?」と気づかれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この上乗せは、一定の所得条件を満たす年金受給者を支援する制度「年金生活者支援給付金」によるものです。
ただし、すべての受給者が対象となるわけではなく、受給には条件の確認や請求手続きが必要です。
本記事では、「年金生活者支援給付金」の対象となる人の条件や受け取れる金額、申請の方法について、分かりやすく解説します。
ご自身やご家族が該当するか確認する際の参考にしてください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【年金額には個人差がある】シニアの収入事情はどうなっている?
厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、公的年金の平均月額は、国民年金(老齢基礎年金)が5万円台、厚生年金(国民年金部分を含む)が15万円台となっています。
ただし、グラフが示すように、厚生年金を月30万円以上受け取る人がいる一方で、国民年金・厚生年金ともに月3万円未満にとどまる人もおり、受給額には大きな幅があります。

国民年金の平均月額(男女全体・男女計)

厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)
また、年金に加えて他の収入を含めても所得が一定基準を下回る場合には、「年金生活者支援給付金」の対象となる可能性があります。
「年金生活者支援給付金」とは?いくらもらえるの?
年金生活者支援給付金は、年金収入やその他の所得が一定基準以下の人を支援する目的で、2019年に開始された制度です。
給付金は2カ月に一度、公的年金に加算する形で支給されます。
受給している年金の種類に応じて、年金生活者支援給付金は3つに分かれており、それぞれに支給要件と支給額(基準額)が定められています。
・老齢年金生活者支援給付金
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金
【3月分まで】年金生活者支援給付金の支給金額は?
2025年度の年金生活者支援給付金の支給額は、前年度より2.7%引き上げられました。

出所:日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
・老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5450円
・障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
・遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円
老齢年金生活者支援給付金は、この基準額をもとに保険料の納付済期間などに応じて実際の支給額が算出されます。
ここで示した金額はいずれも月額であり、支給時には2カ月分がまとめて年金に加算されます。
基準額どおり受給できる場合、1回あたり約1万円、年間では約6万円の受け取りとなります。
なお、「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、2024年3月時点の平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金が4014円、障害年金生活者支援給付金が5555円、遺族年金生活者支援給付金が5057円となっています。
※2024年3月において認定されている平均給付金額です。
年金生活者支援給付金はどんな人が受け取れる?
年金生活者支援給付金の支給要件を確認していきましょう。
「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」は、それぞれ障害基礎年金または遺族基礎年金を受給しており、前年の所得が479万4000円以下である人が対象です。
判定に用いられる所得には、障害年金や遺族年金などの非課税収入は含まれません。
また、扶養親族などの人数に応じて所得の基準額は引き上げられます。
一方、「老齢年金生活者支援給付金」には、本人の所得以外にもいくつかの条件が設けられています。
「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件を確認

出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
老齢年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、以下に示す支給要件をすべて満たす人です。
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者
・同一世帯の全員が市町村民税非課税
・前年の公的年金等の収入金額とその他の所得(給与所得や利子所得など)との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は80万6700円以下
老齢年金生活者支援給付金の判定においても、障害年金や遺族年金などの非課税収入は所得に含まれません。
また、「基準額ぎりぎりで対象となる人」との不公平を避けるため、基準額をわずかに上回って対象外となる人には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
補足的老齢年金生活者支援給付金
昭和31年4月2日以降に生まれた人で所得が80万9000円を超え90万9000円以下の場合、また昭和31年4月1日以前に生まれた人で80万6700円を超え90万6700円以下の場合には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
なお、所得が増えるほど、補足的老齢年金生活者支援給付金の支給額は段階的に少なくなります。
次回の年金支給日は4月!「年金生活者支援給付金」はいつ振り込まれる?
年金生活者支援給付金は、原則として偶数月の15日に、年金とは別に同じ口座へ年6回入金されます。
なお、15日が土日や祝日に重なる場合は、直前の平日に支払われます。
支給は2カ月分まとめて行われ、直近では2月の支給日に12月分と1月分が含まれています。
参考までに、2026年4月以降の年金生活者支援給付金の支給日は以下のとおりです。
・2026年4月15日(水): 2026年2月・3月分
・2026年6月15日(月): 2026年4月・5月分
・2026年8月14日(金): 2026年6月・7月分
・2026年10月15日(木): 2026年8月・9月分
・2026年12月15日(火): 2026年10月・11月分
次回の年金支給日は4月15日で、この日に年金生活者支援給付金も併せて振り込まれる予定です。
また、老齢年金生活者支援給付金を含むすべての年金生活者支援給付金は、要件を満たしていても自動的には支給されず、受給には申請が必要となります。
次章では、年金生活者支援給付金の申請方法について見ていきましょう。
申請しないともらえない!9月以降に「請求書」が届いたら必ず申請を
年金生活者支援給付金を受給するには、請求手続きが必要です。
支給対象となっても、自動的に年金へ加算されるわけではありません。
すでに年金を受け取っている人で、所得の低下により対象となった場合には、毎年9月1日以降、順次「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が送付されます。

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」
※すでに年金を受け取っている方の中でも、繰上げ受給をしている場合は書類の様式が異なります。
これから65歳を迎える人には、誕生日の3カ月前に老齢基礎年金の請求書とあわせて給付金の請求書が送付されます。
同封の請求書に必要事項を記入し、老齢基礎年金の請求書と一緒に提出しましょう。
【素朴な疑問】手続きは毎年必要?
年金生活者支援給付金は、一度請求手続きを行えば、支給要件を満たしている限り、2年目以降は手続きなしで受給を継続できます。
継続支給の可否は前年の所得をもとに判定され、毎年10月分(12月支給分)から1年間反映されます。
対象外となった場合には、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が送付されます。
また、各年度(4月分から)の支給額は、毎年6月上旬に届く「年金生活者支援給付金 支給金額(改定)通知書」と「年金生活者支援給付金 振込通知書」で確認することができます。
年金生活者支援給付は、家計を支える重要な制度
本記事では、「年金生活者支援給付金」の対象となる人の条件や受け取れる金額、申請の方法について解説しました。
年金生活者支援給付金は、所得が一定基準以下の年金受給者に対し、公的年金を補う目的で支給される制度です。
支給額は大きくないものの、2カ月ごとの加算は日々の生活費を支える一助となります。
ただし、すべての受給者が対象となるわけではなく、所得や世帯状況などの条件を満たす必要があり、さらに申請手続きを行わなければ受け取ることはできません。
該当する可能性がある場合は制度の内容を正しく理解し、案内が届いた際には忘れずに手続きを行いましょう。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金制度について」
・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金の概要」
・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内(令和7年度版)」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・総務省「個人住民税」
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」用語の説明
・日本年金機構「年金生活者支援給付金の振り込みはいつですか。」
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