【住友金属鉱山(5713)】国策「レアアース」精錬のトップランナー! 配当金131円→183円へ増額!
4月15日の終値は?配当利回りは1.72%!

【住友金属鉱山(5713)】国策「レアアース」精錬のトップランナー!配当金131円→183円へ増額!
この記事でわかること
・「国策」の視点でチェック!
・「昨日の終値」チャート分析
・「株主還元」の視点でチェック!
住友金属鉱山は国内最大級の金属鉱山事業者です。銅といった非鉄金属市況は高騰しており、株式市場でもテーマ化しています。またレアアースの問題などから「国策銘柄」としても注目です。
住友金属鉱山への投資を検討するうえで、知っておきたいポイントを整理して解説します。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。 ※決算情報・業績等は執筆時点での情報にもとづいています。 ※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【住友金属鉱山(5713)】国策の視点でみる!「レアアース」精錬のトップランナー
まずは住友金属鉱山と国策の関係を整理しましょう。
高い精錬技術に強み すでにレアアース回収を商業化
住友金属鉱山と国策の主な関連はレアアースです。レアアースの多くは中国がほぼ独占しており、安全保障上の観点から政府は囲い込みを急いでいます。
レアアースの国産化で課題となるのが精錬です。レアアースの精錬は高い技術が求められ、参入障壁の1つとなっています。
その点で、住友金属鉱山は精錬技術の高さに強みがあり、期待が向けられています。低品位の鉱石からニッケル・コバルトを生産する技術を確立し、2016年には副産物としてレアアースのスカンジウムを回収する事業の商業化に成功しました。
日本は2026年2月に南鳥島周辺からレアアース泥の試験採掘を完了し、2027年にも本格採掘を実証する方針です。その精錬にあたっては、住友金属鉱山の技術が注目されるでしょう。
「重要鉱物」の確保で国から認定
政府が確保を急ぐのはレアアースだけではありません。ニッケルやコバルトといったレアメタルなど、重要で希少な鉱物の多くは中国が独占的な立場にあります。政府はこれらを「重要鉱物」と認識し、調達を強化する方針です。
重要鉱物の確保において、住友金属鉱山は主要なプレイヤーです。政府の経済安全保障推進法に基づく供給確保計画では、住友金属鉱山はニッケルおよびコバルトの豪鉱山事業、また子会社である日向製錬所のニッケルマット生産事業が認定されています。
これらの事業は、2026年3月に米トランプ大統領が訪日した際に発出された「日米重要鉱物プロジェクト協力に関する共同ファクトシート」でも名前が挙がりました。重要鉱物の確保は欧州とも協力が進んでおり、住友金属鉱山には追い風が期待されます。
【住友金属鉱山(5713)】昨日の終値は?「AI需要」が株価を押し上げ
続いて足元の株価を押さえておきましょう。
1年で3.8倍 イラン紛争からの戻りは鈍い
2026年4月15日の終値は10645円となり、1年間の上昇率は約276.6%(約3.8倍)に達しています。AIの普及に伴いデータセンター向けの需要が高まるとの思惑から非鉄金属市況が高騰し、住友金属鉱山にも資金が向かったと考えられます。
なお、足元はイラン紛争で調整しています。2026年2月末からの下落率は15.7%と、日経平均株価(同1.2%)より下落している状況です。景気敏感株の住友金属鉱山は、投資家心理の悪化を相対的に強く受けているとみられます。

住友金属鉱山の株価チャート(日足、1年)
セクター内で過熱感は弱い
住友金属鉱山の株価は大きく上昇していますが、同業と比べ極端に買われているわけではありません。1年間の値上がりは三井金属やJX金属のほうが大きくなっています。
【主な金属鉱山銘柄の株価1年騰落率(2026年4月15日終値)】
・三井金属:872.2%(9.7倍)
・JX金属:489.5%(5.9倍)
・住友金属鉱山:276.6%(3.8倍)
・三菱マテリアル:156.3%(2.6倍)
・日鉄鉱業:131.9%(2.3倍)
・DOWAホールディングス:127.9%(2.3倍)
・(参考)日経平均株価:69.6%
【住友金属鉱山(5713)】株主還元「大幅強化」配当金131円→183円へ増額!
続いて株価の前提となる業績と株主還元の状況を押さえましょう。
26年3月期は8.5倍の最終増益を計画
住友金属鉱山は2026年3月期に大きく反発する見通しです。市況の上昇が利益を押し上げており、第3四半期で純利益は前年同期比3.6倍に増加しました。増益率は通期でさらに上昇する見通しで、純利益は前期比8.5倍となる1400億円を計画しています。

住友金属鉱山の業績(2018年3月期~2026年3月期)
下限配当をDOE2.5%から3.5%に強化 平均的な利回りに
好調な業績を受け、住友金属鉱山は株主還元も強化する方針です。同社は2026年2月、株主還元方針の引き上げを公表しました。配当性向35%以上を基本としつつ、配当金の下限として設定していたDOE(株主資本配当率)は従来の2.5%から3.5%に引き上げます(※)。
※自己資本比率が55%を上回ることが前提
新しい還元方針は2026年3月期から適用されます。当期の予想1株あたり配当金は従来131円としていましたが、方針の変更を反映し183円へ増額します。なお、4月15日時点の配当利回りは1.72%となっています。

住友金属鉱山の1株あたり配当金(2018年3月期~2026年3月期)
【住友金属鉱山(5713)】材料事業に注目「パワー半導体」向けに拡販図る
今後に期待したいのが材料事業です。株式市場では三井金属やJX金属など下流に強い企業が高い評価を集めてきました。住友金属鉱山は鉱山開発から精錬までの上流が中心ですが、今後はより高度な加工を加える材料事業も強化する方針です。
【セグメント税引き前利益(2026年3月期予想)】
・資源:1570億円
・精錬:650億円
・材料:140億円
出所:住友金属鉱山株式会社「2026年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」
住友金属鉱山が注力する材料の1つが炭化ケイ素(SiC)基盤です。主に電源関係のはたらきを担うパワー半導体はシリコンから炭化ケイ素に移行する動きがあり、市場の成長が期待されます。住友金属鉱山は大型の8インチ基盤の生産ラインを2025年末に構築しており、2026年度より販売を開始する予定です。
パワー半導体は国内自動車の不振などから苦戦していますが、国内はロームを巡って再編の動きがあり、競争力の回復も期待されます。設備投資の受け皿となれば、住友金属鉱山にも恩恵がありそうです。
免責事項
・本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の株式の売買を推奨するものではありません。投資判断は、最新の決算資料や市場動向をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。
・株主優待の内容や条件は変更される場合があります。詳細は必ず公式サイトでご確認ください。
参考資料
・住友金属鉱山株式会社「ニッケルを回収するHPAL技術」
・住友金属鉱山株式会社「スカンジウム回収事業への参入について」
・住友金属鉱山株式会社「副産物の用途開発と本格的商業生産」
・科学技術振興機構「南鳥島EEZでレアアース試掘に成功 深部探査船「ちきゅう」活用」
・経済産業省資源エネルギー庁「世界の産業を支える鉱物資源について知ろう」
・独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構「クリティカルミネラル(重要鉱物)って何? 用途や重要性について解説!」
・公益財団法人日本証券経済研究所「〔講演〕希土類(レアアース)のサプライチェーン」
・経済産業省「重要鉱物」
・経済産業省「鉱物資源を巡る状況について2025年3月24日」
・外務省「日米首脳会談及び夕食会令和8年3月19日」
・経済産業省「日米重要鉱物プロジェクト協力に関する共同ファクトシート(仮訳)」
・日本鉱業協会「鉱物資源の獲得と安定供給の確保」
・住友金属鉱山株式会社「2019年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」
・住友金属鉱山株式会社「2021年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」
・住友金属鉱山株式会社「2023年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」
・住友金属鉱山株式会社「2025年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」
・住友金属鉱山株式会社「2026年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」
・住友金属鉱山株式会社「財務戦略の基本方針、株主還元方針の変更及び配当予想の修正に関するお知らせ」
・株式会社日本取引所グループ「株価平均・株式平均利回り」
・住友金属鉱山株式会社「IR-Day 2025機能性材料事業説明会2026年1月14日」
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