「BASEGATE横浜関内」に『有隣堂』の新業態店舗がオープン。創業の地・横浜で、書店の枠を超えた新たな文化拠点へ
この春、横浜スタジアムの隣に開業した複合施設「BASEGATE横浜関内」。その一角で横浜市認定歴史的建造物である旧横浜市庁舎行政棟「ザ レガシー」内に、『有隣堂 BASEGATE横浜関内』がオープンした。

書店は3フロアのうち最上階の2階。
コンセプトに掲げるのは「あなたの好きに新しい1ページを。」という言葉。書店を建物全体の“知的中心”となるフロアとして位置づけ、新たな発見や学びにつながる棚づくりを意識しているという。文学・人文・ビジネスなどを中心としたラインアップで、文学ミュージアム『神奈川近代文学館』ともコラボし、展覧会に合わせたフェアも展開している。執行役員で広報部部長の渡辺恭さんは「単に本を購入するだけの場ではなく、テーマ性のある棚や展示を通じて“本を体験する場”としてご覧いただけたら」と話す。

「Cultivate Space」は書店と同じフロアにある。
また、いちばんの特徴は、書店だけではなく多彩なジャンルのサービスを擁する複合型の店舗であること。コワーキング&ラウンジの「Cultivate Space」、生活に寄り添う雑貨や食品のセレクトショップ「YURINDO Port Bazaar」、ギャラリー「GRAVIBES」、そして洋食店「1909」「有隣食堂」など、3フロアで6つのブランドを展開。
本、食、仕事、アートがゆるやかにつながる設計で、日常の幅広いシーンに寄り添ってくれる充実っぷりだ。静かに没頭する読書時間から、食や交流を満喫するひととき、さらに発信や創造まで、文化の交差点として書店を軸にしたさまざまな体験がかなう。

オールデイダイニング「1909」で提供する、ジューシーハンバーグ&ナポリタン1540円。

横浜ビール「アルト」の限定オリジナルパッケージ600円。
「歴史ある建物を活用した空間で、街の記憶を受け継ぎながら、新しい文化やライフスタイルを提案していきたい」と渡辺さん。明治42年(1909)に横浜で産声を上げた『有隣堂』が、創業の地でスタートさせた新たな挑戦に注目だ。

ギャラリー「GRAVIBES」。4月24日まではアーティストyukart(ユカート)さんの個展「開花/Open」を開催(現在は終了)。
有隣堂 BASEGATE横浜関内店(ゆうりんどう ベースゲートよこはまかんないてん) 住所:神奈川県横浜市中区港町1-1-1 BASEGATE横浜関内 ザ レガシー B1F・1F・2F/営業時間:10:00~22:30/定休日:無休/アクセス:JR根岸線関内駅から徒歩1分、横浜市営地下鉄ブルーライン関内駅から徒歩4分、横浜高速鉄道みなとみらい線日本大通り駅から徒歩7分
取材・文=中村こより 写真提供=有隣堂
『散歩の達人』2026年5月号より
中村こより
もの書き・もの描き
1993年東京生まれ、北海道育ち。中央線沿線に憧れて三鷹で暮らした後、坂のある街に憧れて現在は谷中在住。好きなものは凸凹地形、地図、路上観察、夕立。挑戦したいことは測量と東海道踏破。