斬新「ヴェルファイア セダン」や「小さなスープラ」発表! “和製ローライダー仕様”の「グロリア」も登場か! NATS「東京オートサロン2026」出展車両の情報公開! 気になる“ベース車両”や製作過程とは?

「東京オートサロン2026」の出展車両を発表!

 2025年6月27日、日本自動車大学校(NATS)成田校は、2026年1月に開催される「東京オートサロン2026」に出展予定のカスタムカーの詳細を、製作案発表会を通じて発表しました。

 今回、発表会を数日後に控えたタイミングでNATS成田校を訪問し、学生たちが手掛けるカスタムカーの詳細や、製作過程およびその裏側について取材しました。

「ヴェルファイア セダン」がカッコイイ!

「ヴェルファイア セダン」がカッコイイ!

【画像】超カッコイイ! これが「東京オートサロン2026」の出展車両です!(30枚以上)

 NATSは日本を代表する自動車技術者養成校として、4つの学科を通じて自動車業界で活躍するプロフェッショナルを育成しています。

 特にカスタマイズ科は1997年の創設以来、授業で培った技術を活かし、卒業制作としてカスタムカーを製作し、長年にわたり東京オートサロンに出展してきました。

 実践的な教育環境のもと、学生たちは創造力と技術力を磨いています。

 来年に控える東京オートサロン2026では、NATS成田校のカスタマイズ科から3台の個性的なカスタムカーを披露します。

 1台目は1967年から1971年まで展開されていた日産「グロリア(3代目)」ベースのローライダー風カスタムカーで、先輩たちが内部をレストアした学校所有の車両を活用。

 学生たちはハイドロリックサスペンションを組み込み、車高を自在に調整できる仕様に仕上げ、オリジナルペイントを施してクラシックな魅力に現代的な個性を融合させます。

 往年の名車が和製ローライダーとして新たな息吹を得るこの車両は、来場者の注目を集めることでしょう。

「ヴェルファイア セダン」カスタムベース車両となるレクサス「LS460(4代目)」

「ヴェルファイア セダン」カスタムベース車両となるレクサス「LS460(4代目)」

 2台目はレクサス「LS460(4代目)」をベースにしたVIPカーカスタムで、トヨタ「ヴェルファイア(現行・3代目)」のフロントフェイスとリアを移植した大胆なデザインが特徴です。

 現代の自動車業界で、「クラウンシリーズ」のように1つのブランドから多様な車種が展開されるトレンドに着目し、ミニバンとセダンの融合という斬新なコンセプトを採用。

 ラグジュアリーなVIPカーの魅力を独自の視点で再定義し、「ヴェルファイア セダン」を作り上げるといいます。

 3台目はダイハツ「コペンローブ」をベースに、トヨタ「スープラ(現行・5代目)」をミニチュアサイズで再現した車両です。

 デザインとしては、2022年の東京オートサロンで出展された「NATS A90spider」(トヨタ「ソアラ」ベースのスープラ風カスタム)を継承したスタイリングを予定しており、軽自動車のコンパクトなボディにスーパースポーツカーのエッセンスを詰め込んだ「小さなスープラ」としてカスタムされます。

 会場ではA90spiderと並べて展示するプランも検討されており、NATSの過去と現在の技術を対比する見せ場となりそうです。

カスタムカーはどのようにして製作される?

 NATS成田校のカスタムカー製作は、学生が主体となって進める点が大きな特徴です。

校内に展示されていた歴代東京オートサロン出展車両

校内に展示されていた歴代東京オートサロン出展車両

 製作は学生一人ひとりが「作りたいクルマ」を発表する機会から始まり、志を同じくする仲間が集まって3つのチームを結成します。

 教員は予算や技術的な制約を考慮しながら、学生のアイデアを実現可能なプランに落とし込むサポートを行い、学生たちが希望するベース車両をリクエストすると、教員が予算やコンセプトとのバランスを調整して現実的な選択を提案。

 製作期間は約6ヶ月で、企画書作成からパーツ選定、実際の製作、改造申請書類の準備を経て、卒業までにナンバー取得を目指します。

 完成した車両は校内に展示されるほか、次のオートサロンのベース車両として再利用されるほか、イベントに出展されたり、一部の車両は博物館に寄贈されることもあるようです。

 なお、カスタムカー1台あたりの予算は100万円で、学生たちはこの予算内でパーツ購入や車両準備を行います。

日本自動車大学校(NATS)カスタマイズ科 科長の深沢知義氏

日本自動車大学校(NATS)カスタマイズ科 科長の深沢知義氏

 これらのプロセスのなかで、ビジネス視点も養うこともカリキュラムの一環として取り入れているといい、カスタマイズ科の科長である深沢知義氏は、

「学生たちは、もし自分たちがカスタムショップを経営し、お客様から依頼を受けた場合、どのくらいのコストで仕上げ、どのくらいの価格で提供するのかなどを想定した、採算管理の視点も学びます。

 また一部のパーツや車両は企業から提供される場合もあり、学生たちは企業との交渉を通じて企画書を作成したり、企業先へ伺ったり、メールや電話で直接やりとりを行ったりします」

 と、カスタム技術の習得以外の実践的な業務も行うことを述べていました。

日本自動車大学校(NATS)成田校カスタマイズ科の学生方

日本自動車大学校(NATS)成田校カスタマイズ科の学生方

 カスタムカー製作にはカスタマイズ科や自動車車体整備科だけでなく、他の学科との協力も不可欠で、たとえば車検取得に向けて電子制御部分で研究科の教員の知見を借りたり、整備科と機材やノウハウを共有したりも行っているといいます。

 こうした学科間の連携がNATSの車両製作を支える大きな力となっており、学生たちは互いに学び合い、専門分野を超えたチームワークでカスタムカーを完成させるようです。

※ ※ ※

 NATS成田校の東京オートサロン2026への出展は、学生たちの情熱と創造力が結集した舞台です。

 グロリアのローライダー、ヴェルファイアと融合したレクサスLS460、コペンベースのミニチュア・スープラという3台は、それぞれ異なるコンセプトで来場者を驚かせることでしょう。

 予算や技術の制約の中でアイデアを形にする過程は、自動車業界の未来を担う若者の可能性を象徴しています。

 東京オートサロン2026のNATSブースで、3台の車両がどのような反響を呼ぶのか、今から楽しみです。