【独自分析】高値が続くコメ。コメか、コメ以外か。2025年、日本人の主食は「コメ」から「パン、麺類」などに代わったのか?

日本テレビが東芝デジタルソリューションズの協力で独自分析を行ったところ「コメを購入した」約19万人の消費者が、一年間でもっとも購入していたのは「銘柄米」であることがわかった。またパンや麺類などに関しては「コメの代わりになっている」とまで言えないという消費者の行動もみえてきた。(経済部 長船 博邦)

■「主食・コメ」を買う消費者の行動は?

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調査に使ったのは、東芝グループの電子レシートサービス「スマートレシート」。約280万人のレシートから得られる購買データ(登録者の性別、年齢、商品名、単価など)から、実態に即した消費行動を調べることができる。全国のスーパーなどでコメなどを購入した約19万人の電子レシート情報を基にしている。

◆【調査対象者】2024年1月1日~2024年12月31日、2025年1月1日~2025年12月15日のいずれの期間においても米商品(銘柄米、ブレンド米等、備蓄米)の購買がある消費者、かつ2024年1月1日以前からのスマートレシート利用者 ※2024年に米商品を購入したことがある消費者の2025年における米商品の購買動向に変化があったかを追跡調査。

◆【サンプル数】対象.数185,496人 レシート数(※)2024年654,838 2025年743,061

※米商品の購買を含んだもの

■「銘柄米」「ブレンド米」「備蓄米」今年最も買われたのは?

東芝デジタルソリューションズ「スマートレシート」による調査 日テレNEWS NNN

2025年の1年、(調査期間は12月15日まで)消費者が最も多く買った「コメ」は何だったのか?これは「銘柄米」「ブレンド米」「備蓄米」が買われた個数をグラフ化したもの。最も買われていたのは『4000円以上、5000円未満』の銘柄米だったことがわかる。

備蓄米放出により、備蓄米を含んだ「ブレンド米等」のコメが多く流通したが、消費者は「銘柄米」を買い続けていたことになる。

■『5kgの銘柄米』を買うとき“2つの分岐”

東芝デジタルソリューションズ「スマートレシート」による調査 日テレNEWS NNN

さらに「銘柄米」の中でも、最も買われていたのは『5kgの銘柄米』で、最も買われた価格帯は『4200~4400円』だった。これは2024年に最も売れた価格帯よりも『2000円』上がっていることになる。

消費者が「5kgの銘柄米」を選んでいた理由について、分析を行った東芝デジタルソリューションズの篠田光海さんは購入時に「品質重視と価格重視の2つの選択分岐がありそうだ」と指摘。まず品質を重視して銘柄米を選び、その中から価格を重視して、相対的に手頃な価格のものを購入している傾向が見られたという。

■“主食”は「コメか、コメ以外か。」

東芝デジタルソリューションズ「スマートレシート」による調査 日テレNEWS NNN

2025年は、高値が続く「コメ」に対して『パン(麺類)を食べる回数が増えた』との声も聞かれたが、他の食品が主食を代替するほどだったのだろうか。

このグラフは「パン」「麺類」「冷凍米飯」「パック・レトルトご飯」の1人当たりの平均消費金額を表している。これを見ると、「パン」はほぼ変動していないため、買われた量もほぼ変化がないとみられる。

また「麺類」の消費金額が上がっているのは「冷凍麺」が引き上げたため。価格が安定していることから、コメの価格が上昇したときに“代わり”に購入する消費者が一定程度増えたとみられる。ただ、篠田さんは麺類の消費金額が恒常的に増加していないことから「あくまでもスポット的な置き換えは起きたもののその範囲は限定的だ」と分析している。

■“主食”のコストパフォーマンスは?

東芝デジタルソリューションズ「スマートレシート」による調査 日テレNEWS NNN

今回の調査・分析で目安とした「1食当たりの費用比較」で麺類のコストパフォーマンスを見てみたい。麺類に関しては、一食だけ見ると安価だが、スパゲッティは「ソース」などで価格が上がるし、冷凍麺も、一食、二食くらいでは節約に繋がるとは言いがたい。「冷凍米飯加工品」の、消費量は増えているものの、こちらもコストパフォーマンスの面で、スポット的な置き換えであると考えられる。

■「パックご飯」の消費金額上昇、その理由は?

東芝デジタルソリューションズ「スマートレシート」による調査 日テレNEWS NNN

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では同じ「コメ」である「パックご飯」(レトルトご飯も含む)はどうなのか?徐々に消費金額があがっているため「代替が起きている」とも見えるが、これは「値上げ」によるもので、実質消費量は増えていない。

2025年の1年について、東芝デジタルソリューションズは「米食から他の主食へのシフトは価格のほか、これまでの食習慣、調理の手間、保管の容易さなどが、複合的に合わさって発生する。現状の1食の価格差であれば、慣れ親しんだ米食からの置き換えが日本全体の規模で発生する可能性は非常に少ないと考えられる」と総括した。

価格の高止まりが続くものの、根強い「銘柄米」への購買傾向がみられた2025年。2026年は、消費者が「品質」と「価格」のバランスを必要以上に気にすることがなく「コメ」を選ぶことができるのか動向を注視していきたい。