「みなし相続財産」とは? 損をしないために知っておきたい基礎控除など「相続税の基本」

政府広報オンラインより「相続税の基本」を解説

「みなし相続財産」とは?損をしないために知っておきたい基礎控除など「相続税の基本」

年始は家族で集まる機会も増え、「相続」などお金に関する話し合いが行われることもあります。そこで、今回は多くの人が気になる「相続税」について、政府広報オンラインが公開している情報を基に詳しく解説します。

相続税は、亡くなった親や配偶者などからお金や土地などの財産を相続した場合、相続した財産に課される税金です。

この税金は相続した全員にかかるわけではなく、判断が難しくなります。

今回は「相続税はいくらから?基礎控除とは?相続税の基本を確認!」と題して、政府広報オンラインに記載されている情報を基に事例などを紹介します。

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【相続税の基本】何を相続すると、相続税の課税対象になるのか?

出所:政府広報オンライン「相続税はいくらから?基礎控除とは?相続税の基本を確認!」

親や配偶者などが亡くなった場合、お金や土地などの財産を相続すると原則として財産には相続税がかかります。

相続税の課税対象になるのは、一般的に現金、土地・建物など金銭に見積もることができる相続財産です(国外の財産も含む)。

課税対象となる財産には、さまざまなケースがあります。「本来の相続財産」は、現金・預貯金、株式などの有価証券、土地・建物、ゴルフ会員権、貸付金、特許権、著作権など金銭に見積もることができる経済的価値のある全てのものです。

「みなし相続財産」は、被相続人の死亡に伴い支払われる「生命保険金」「死亡退職金」など、相続によって取得したものとみなされ、相続税の課税対象です。なお、生命保険金や死亡退職金のうち、一定の金額(500万円×法定相続人の数)までは非課税となります。

相続時精算課税の適用を受けた贈与財産に関して、被相続人から生前に贈与を受け、相続時精算課税を適用して贈与税の申告をした財産は相続税の課税対象です。

なお、相続時精算課税制度は、生前に贈与された財産について、贈与者が亡くなった時にその贈与財産の贈与時の価額(相続時精算課税に係る基礎控除相当額は除く)と相続財産の価額とを合計した金額から相続税額を計算(贈与税を納めていた場合は、その税額を相続税額から控除。納め過ぎていた場合は還付)して、一括して相続税として納税する制度です。

暦年課税制度との選択制となるので、相続時精算課税制度の手続きなどは所轄の税務署にお問い合わせください。

相続時精算課税の適用を受けていない場合でも、相続により財産を取得したときは、「相続開始前7年以内」にその被相続人から贈与を受けた財産は、相続税の課税対象です。

相続開始時の価額ではなく、贈与時の価額を相続税の課税価格に加算(贈与税を納めていた場合は、その税額を相続税額から控除)。相続前3年超7年以内に受けた贈与は、総額100万円までは相続財産に加算しないことになっています。

【相続税の基本】相続税に関する複雑な計算方法などを紹介

Wako Megumi/shutterstock.com

ここからは、「課税対象から差し引かれる財産・費用」について解説します。

まず、墓をはじめ、生命保険金や死亡退職金などのうち一定額(非課税限度額)までは非課税となります。

生命保険金・死亡退職金の非課税限度額は、500万円×法定相続人の人数。また、墓地・墓石、仏壇・仏具、神具など日常礼拝に用いているものは認められますが、死亡後に相続人が相続した預金等から被相続人の墓地や仏具を購入しても非課税財産と認められません。

被相続人から債務(借入金や未払金のほか、被相続人が納めなければならなかった税金で、まだ納めていなかったものなど)を承継した場合は、相続財産の価額から差し引くことができます。

葬式費用(寺や葬儀社への支払い、通夜の費用など)を負担した場合も、その費用を差し引くことが可能です。ただし、墓石・墓所購入費用、香典返しや法要の費用は葬式費用に含まれません。

相続税に関しては、財産を相続した場合に必ず課されるわけではありません。原則、相続税の課税価格が遺産に係る基礎控除額を上回るときのみ相続税が課され、相続税の申告が必要です。基礎控除額の計算式は、以下のとおりです。

「遺産に係る基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数」

また、相続税の課税対象となる課税遺産総額の計算は、以下のようになります。

① 相続や遺贈によって取得した財産(遺産総額)の価額と、相続時精算課税の適用を受けた贈与財産の価額を合計

② ①から非課税財産、債務・葬式費用を差し引いて、純資産価額を算出

③ 純資産価額に相続開始前7年以内の暦年課税に係る贈与財産の価額を加算して、課税価格を算出

④ ③から基礎控除額を差し引いて、課税遺産総額を算出

出所:政府広報オンライン「相続税はいくらから?基礎控除とは?相続税の基本を確認!」

相続税の総額の計算については、相続人などが遺産をどのように分割したかに関係なく、相続人が法定相続分に応じて取得したものと仮定し、各人ごとの取得金額を計算します。

各人ごとの取得金額に相続税の税率を掛けた金額を合計したものが相続税の総額です。

そのうえで、相続税の総額を課税価格の合計額に占める各人の課税価格の割合で按分して計算した金額が各人ごとの相続税額となります。

相続や遺贈などによって財産を取得した人が、被相続人の一親等の血族(代襲して相続人となった直系卑属を含む)及び配偶者以外の人である場合には、その人の相続税額にその相続税額の2割に相当する金額が加算されます。

最後に、各人ごとの相続税額から、「配偶者の税額軽減額」「未成年者控除額」「障害者控除額」などの税額控除の額を差し引いた金額が、納付すべき相続税額となります。

【相続税の基本】「小規模宅地等の特例」や「配偶者の税額軽減」などの受け方

mapo_japan/shutterstock.com

相続税は、相続人の居住又は事業の継続への配慮や配偶者の老後の生活保障といった政策目的から、「小規模宅地等の特例」や「配偶者の税額軽減」などが設けられています。

これらの特例の適用を受けるためには、相続税の申告書を被相続人の住所地の所轄税務署に提出する必要があるので注意です。

「小規模宅地等の特例」は、被相続人又は被相続人と生計を一にしていた親族の事業用又は居住用の宅地などがある場合、一定の要件を満たせば、相続税の課税価格を計算する際の評価額を最大80%減額することができます。

「配偶者の税額軽減」は、被相続人の配偶者の課税価格が1億6,000万円までか、配偶者の法定相続分相当額までであれば、配偶者に相続税はかかりません。詳しくは、政府広報オンラインの記事などを参考にしてください。

「未成年者控除」は、相続で財産を取得した人が18歳未満の相続人である場合は、18歳に達するまでの年数1年につき10万円が相続税額から控除されます。

「障害者控除」は、相続で財産を取得した人が障害者で、かつ、相続人である場合は、85歳に達するまでの年数1年につき10万円(特別障害者である場合には20万円)が相続税額から控除されます。

これらの処理に関して、申告は期限内に行う必要があります。

相続税の申告・納税には期限があり、相続により基礎控除額を上回る財産を取得した人は相続の開始があったことを知った日(通常は被相続人が死亡した日)の「翌日から10か月以内」に、被相続人の住所地の所轄税務署に申告・納税しましょう。

期限内に申告書を提出しなかった場合、無申告加算税や延滞税が課されることがあるので注意です。特例を適用した結果、相続税がかからなくなった場合でも申告書を提出する必要があるので気をつけましょう。

いかがでしたでしょうか。

相続税の申告書作成は、財産の確認や相続人の合意など必要な手続きが多く、予想以上に時間がかかるケースがあります。

相続財産がある場合は、家族間で相談を行っておき、期限内に申告書を提出できるよう準備しておきましょう。

参考資料

・政府広報オンライン「相続税はいくらから?基礎控除とは?相続税の基本を確認!」

【画像】課税遺産総額を算出方法をわかりやすく説明

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