【70歳代の貯蓄】「平均貯蓄額・中央値」はいくら?《厚生年金・国民年金》の受給額や夫婦の家計収支までわかりやすく紹介

シニア世帯が感じる「年金だけでは足りない」という現実

70歳代・二人以上世帯の貯蓄はいくら?平均と中央値で見るリアルな実態, 厚生年金の平均受給額は?男女別の金額と分布を解説, 厚生年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 国民年金の平均受給額と金額別の受給者数, 国民年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 65歳以上の夫婦のみ(無職世帯)の「家計収支の平均」を見てみる, 収入の部:平均25万2818円の内訳, 支出の部:平均28万6877円の内訳, 月々の収支バランス, シニア世帯が感じる「年金だけでは足りない」という現実, 60歳代・70歳代の約3割が「日常生活費も賄えない」と回答, 70歳代の家計をデータから考える

【70歳代の貯蓄】「平均貯蓄額・中央値」はいくら?《厚生年金・国民年金》の受給額や夫婦の家計収支までわかりやすく紹介

2月は、2カ月に一度の公的年金の支給月です。

老後の暮らしを支える重要な収入源ですが、一方で「年金だけで生活を維持できるのか」という不安を抱えている方も少なくないでしょう。

特に70歳代の方々にとっては、ご自身の貯蓄額が他の同世代と比べてどのくらいなのか、気になる点ではないでしょうか。

この記事では、70歳代の二人以上世帯に焦点を当て、平均貯蓄額やより実態に近い中央値、さらには厚生年金や国民年金の平均受給額、そして1カ月の具体的な家計収支について、最新の公的な統計データを基に詳しく解説していきます。

ご自身の現在の状況と照らし合わせながら、これからの生活設計を見つめ直すきっかけとして、ぜひ参考にしてください。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

70歳代・二人以上世帯の貯蓄はいくら?平均と中央値で見るリアルな実態

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によれば、70歳代・二人以上世帯が保有する金融資産の状況は以下のようになっています。

※ここで言う金融資産保有額とは、預貯金に加えて株式、投資信託、生命保険などを含みます。ただし、日常的に利用する普通預金などの残高は対象外です。

70歳代・二人以上世帯の貯蓄はいくら?平均と中央値で見るリアルな実態, 厚生年金の平均受給額は?男女別の金額と分布を解説, 厚生年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 国民年金の平均受給額と金額別の受給者数, 国民年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 65歳以上の夫婦のみ(無職世帯)の「家計収支の平均」を見てみる, 収入の部:平均25万2818円の内訳, 支出の部:平均28万6877円の内訳, 月々の収支バランス, シニア世帯が感じる「年金だけでは足りない」という現実, 60歳代・70歳代の約3割が「日常生活費も賄えない」と回答, 70歳代の家計をデータから考える

70歳代の貯蓄額(二人以上世帯)

70歳代・二人以上世帯の平均貯蓄額は2416万円という結果です。しかし、この平均値は一部の非常に多くの資産を持つ富裕層によって引き上げられている傾向があるため、実感とは少し異なるかもしれません。

そこで、より実態を反映するとされる中央値に注目すると1178万円となります。多くの世帯の貯蓄額は、この中央値に近い水準にあると考えられます。

貯蓄額別の世帯分布は、以下の通りです。

・金融資産非保有:10.9%

・100万円未満:4.5%

・100~200万円未満:5.1%

・200~300万円未満:3.7%

・300~400万円未満:3.9%

・400~500万円未満:2.9%

・500~700万円未満:6.4%

・700~1000万円未満:6.7%

・1000~1500万円未満:11.1%

・1500~2000万円未満:6.7%

・2000~3000万円未満:12.3%

・3000万円以上:25.2%

・無回答:0.6%

このデータを見ると、70歳代・二人以上世帯の中で、金融資産を一切保有していない「貯蓄ゼロ」の世帯が10.9%を占めていることがわかります。

その一方で、3000万円以上の金融資産を保有する世帯も25.2%存在しており、資産状況の格差が大きいことが見て取れます。

また、貯蓄額が300万円に満たない世帯が合計で13.3%いるのに対し、1000万円以上の資産を持つ世帯も多数派を占めており、老後の経済基盤は一様ではないことがうかがえます。

各世帯の貯蓄額は、退職金の有無や現役時代の収入、相続、健康状態といった多様な要因に左右されます。

公的年金の受給額も、これまでの働き方や加入制度によって個人差が生まれます。

そのため、貯蓄が比較的少ない世帯では、年金収入のみで生活を維持することが困難なケースも想定されます。

老後の生活を安定させるには、個々の状況に応じた生活設計が不可欠です。例えば、健康なうちはパートタイムで働き収入を補ったり、資産運用からの収益を検討したりするなど、早めに準備を始めることが将来の安心につながるのではないでしょうか。

厚生年金の平均受給額は?男女別の金額と分布を解説

次に、厚生労働省が公開している「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に、厚生年金の平均受給月額を確認します。

70歳代・二人以上世帯の貯蓄はいくら?平均と中央値で見るリアルな実態, 厚生年金の平均受給額は?男女別の金額と分布を解説, 厚生年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 国民年金の平均受給額と金額別の受給者数, 国民年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 65歳以上の夫婦のみ(無職世帯)の「家計収支の平均」を見てみる, 収入の部:平均25万2818円の内訳, 支出の部:平均28万6877円の内訳, 月々の収支バランス, シニア世帯が感じる「年金だけでは足りない」という現実, 60歳代・70歳代の約3割が「日常生活費も賄えない」と回答, 70歳代の家計をデータから考える

厚生年金「平均年金月額&月額階級別受給権者」

厚生年金の被保険者には複数の種別がありますが、ここでは主に民間企業に勤務していた方が対象となる「厚生年金保険(第1号)」の月額について見ていきます。

※ここで示す厚生年金の月額には、基礎年金である国民年金分も含まれています。

厚生年金の平均受給額(月額)

・〈全体〉平均年金月額:15万289円

・〈男性〉平均年金月額:16万9967円

・〈女性〉平均年金月額:11万1413円

厚生年金受給者全体の平均月額は約15万円です。

男女別に見ると、男性が約17万円、女性が約11万円となっており、5万円以上の差が存在する現状があります。

受給額の階級別データから見る分布状況

・~1万円:4万3399人

・1万円以上~2万円未満:1万4137人

・2万円以上~3万円未満:3万5397人

・3万円以上~4万円未満:6万8210人

・4万円以上~5万円未満:7万6692人

・5万円以上~6万円未満:10万8447人

・6万円以上~7万円未満:31万5106人

・7万円以上~8万円未満:57万8950人

・8万円以上~9万円未満:80万2179人

・9万円以上~10万円未満:101万1457人

・10万円以上~11万円未満:111万2828人

・11万円以上~12万円未満:107万1485人

・12万円以上~13万円未満:97万9155人

・13万円以上~14万円未満:92万3506人

・14万円以上~15万円未満:92万9264人

・15万円以上~16万円未満:96万5035人

・16万円以上~17万円未満:100万1322人

・17万円以上~18万円未満:103万1951人

・18万円以上~19万円未満:102万6888人

・19万円以上~20万円未満:96万2615人

・20万円以上~21万円未満:85万3591人

・21万円以上~22万円未満:70万4633人

・22万円以上~23万円未満:52万3958人

・23万円以上~24万円未満:35万4人

・24万円以上~25万円未満:23万211人

・25万円以上~26万円未満:15万796人

・26万円以上~27万円未満:9万4667人

・27万円以上~28万円未満:5万5083人

・28万円以上~29万円未満:3万289人

・29万円以上~30万円未満:1万5158人

・30万円以上~:1万9283人

月額階級別の受給権者数を見ると、最も人数が多いボリュームゾーンは「10万円以上~11万円未満」の層で、111万2828人にのぼります。

国民年金の平均受給額と金額別の受給者数

続いて、自営業者や専業主婦(主夫)など、主に厚生年金の加入期間がない方が受け取る国民年金(老齢基礎年金)の月額について見ていきましょう。

70歳代・二人以上世帯の貯蓄はいくら?平均と中央値で見るリアルな実態, 厚生年金の平均受給額は?男女別の金額と分布を解説, 厚生年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 国民年金の平均受給額と金額別の受給者数, 国民年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 65歳以上の夫婦のみ(無職世帯)の「家計収支の平均」を見てみる, 収入の部:平均25万2818円の内訳, 支出の部:平均28万6877円の内訳, 月々の収支バランス, シニア世帯が感じる「年金だけでは足りない」という現実, 60歳代・70歳代の約3割が「日常生活費も賄えない」と回答, 70歳代の家計をデータから考える

国民年金「平均年金月額&月額階級別受給権者」

国民年金の平均受給額(月額)

・〈全体〉平均年金月額:5万9310円

・〈男性〉平均年金月額:6万1595円

・〈女性〉平均年金月額:5万7582円

国民年金の平均月額を見ると、男女間で約4000円の差があります。

これは、保険料の納付期間や免除期間の違いなどが影響していると考えられます。

受給額の階級別データから見る分布状況

・1万円未満:5万1828人

・1万円以上~2万円未満:21万3583人

・2万円以上~3万円未満:68万4559人

・3万円以上~4万円未満:206万1539人

・4万円以上~5万円未満:388万83人

・5万円以上~6万円未満:641万228人

・6万円以上~7万円未満:1715万5059人

・7万円以上~:299万7738人

国民年金の受給額で最も多い層は「6万円以上7万円未満」となっており、多くの人が満額に近い水準で受給していることがわかります。

その一方で、5万円未満の層も一定数存在し、保険料の納付状況が受給額に大きく影響することが国民年金の特徴です。

このように、国民年金の受給額は一律ではなく、個々の加入履歴に基づいて決定される仕組みとなっています。

65歳以上の夫婦のみ(無職世帯)の「家計収支の平均」を見てみる

老後の生活をより具体的に把握するために、現在のシニア世代がどのような家計収支で暮らしているのかを見てみましょう。

総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」から、「65歳以上・無職の夫婦のみの世帯」における平均的な家計収支を紹介します。

70歳代・二人以上世帯の貯蓄はいくら?平均と中央値で見るリアルな実態, 厚生年金の平均受給額は?男女別の金額と分布を解説, 厚生年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 国民年金の平均受給額と金額別の受給者数, 国民年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 65歳以上の夫婦のみ(無職世帯)の「家計収支の平均」を見てみる, 収入の部:平均25万2818円の内訳, 支出の部:平均28万6877円の内訳, 月々の収支バランス, シニア世帯が感じる「年金だけでは足りない」という現実, 60歳代・70歳代の約3割が「日常生活費も賄えない」と回答, 70歳代の家計をデータから考える

65歳以上の生活費

収入の部:平均25万2818円の内訳

■うち社会保障給付(主に年金):22万5182円

支出の部:平均28万6877円の内訳

■うち消費支出:25万6521円

・食料:7万6352円

・住居:1万6432円

・光熱・水道:2万1919円

・家具・家事用品:1万2265円

・被服及び履物:5590円

・保健医療:1万8383円

・交通・通信:2万7768円

・教育:0円

・教養娯楽:2万5377円

・その他の消費支出:5万2433円

■うち非消費支出:3万356円

・直接税:1万1162円

・社会保険料:1万9171円

月々の収支バランス

・ひと月の赤字:3万4058円

このデータによると、現在のシニア世帯の平均的な家計では、毎月およそ3万4000円が不足している状況がうかがえます。

この不足分は、貯蓄を取り崩すか、何らかの形で収入を増やすことで補填する必要があります。

また、物価の上昇や社会保険料の負担増などにより、この赤字額が将来的に拡大する可能性も考慮しておくべきでしょう。

こうした将来のリスクも視野に入れながら、老後の生活を安定的に維持できるよう、計画的な準備を進めることが重要です。

シニア世帯が感じる「年金だけでは足りない」という現実

老後の生活費は、本当に公的年金だけで賄うことができるのでしょうか。現在の60歳代・70歳代がどのように感じているか、調査結果から実情を見ていきます。

60歳代・70歳代の約3割が「日常生活費も賄えない」と回答

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、二人以上世帯のうち60歳代の33.6%、70歳代の26.5%が、「年金収入だけでは日常の生活費さえもカバーするのが難しい」と回答しています。

70歳代・二人以上世帯の貯蓄はいくら?平均と中央値で見るリアルな実態, 厚生年金の平均受給額は?男女別の金額と分布を解説, 厚生年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 国民年金の平均受給額と金額別の受給者数, 国民年金の平均受給額(月額), 受給額の階級別データから見る分布状況, 65歳以上の夫婦のみ(無職世帯)の「家計収支の平均」を見てみる, 収入の部:平均25万2818円の内訳, 支出の部:平均28万6877円の内訳, 月々の収支バランス, シニア世帯が感じる「年金だけでは足りない」という現実, 60歳代・70歳代の約3割が「日常生活費も賄えない」と回答, 70歳代の家計をデータから考える

「年金にゆとりがない」と感じる理由とは?

物価上昇が家計を圧迫する中で、健康や介護への不安も抱えながら、切実な思いで日々を過ごしているシニア世帯が少なくない実態がうかがえます。

70歳代の家計をデータから考える

今回は、70歳代の貯蓄や年金、生活費にまつわる様々なデータをご紹介しました。

平均貯蓄額は2416万円である一方、より実態に近い中央値は1178万円と、両者の間には大きな乖離があるのが現状です。

また、年金収入だけでは毎月約3万4000円の赤字が生じるというデータもあり、多くの方が貯蓄を取り崩しながら生活している実態が推測されます。

2月は年金が支給される月ですが、物価の上昇が続く状況下で、今後の生活に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

まずはご自身の家計状況を正確に把握した上で、必要に応じて生活費の見直しや、無理のない範囲での就労を検討してみるのも一つの選択肢です。

本記事が、ご自身の老後資金について改めて考えるきっかけとなれば幸いです。

※当記事は再編集記事です。

参考資料

・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」

・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

【みんなの貯蓄額】年代別の平均はいくら?「40歳代・50歳代・60歳代・70歳代」《手取りからの貯蓄割合は何%?》

【申請しないとゼロ円に】「住民税課税世帯」でも受け取れる《給付金+補助金+手当》12選をチェック

ディズニーランドで何が起きている?オリエンタルランド株価下落の裏にある「投資家の入れ替わり」と「人口動態」【イズミダイズム】