【65歳以上】無職夫婦世帯の「生活費・貯蓄・年金」はいくら?老後の暮らしぶりを最新データで解説

預金・株・投資信託・保険?「貯蓄」の内訳も見ていく

【生活費】4分の1は食費:収支は月4万2000円の赤字, 【貯蓄】平均2500万円:安全資産が中心、株式と投信も, 【夫婦高齢者世帯のうち無職世帯の貯蓄および負債(2024年)】, 【年金】インフレで増額傾向:試算と実際の支給額の違いに注意, 【公的年金の支給月額(2026年4月分)】, 【公的年金の受給者平均年金月額(2024年度)】, 生活費・貯蓄・年金のバランスを把握して、安心の老後へ

【65歳以上】無職夫婦世帯の「生活費・貯蓄・年金」はいくら?老後の”暮らしぶり”を最新データで解説

老後の生活費に不安を感じる方は多いでしょう。65歳以上の無職夫婦世帯はまとまった貯蓄を持つ一方で、月の収支は赤字の傾向です。

年金は引き上げが続いていますが、試算値と実際の受給額には差もあり、現状把握が欠かせません。

最新の公的調査をもとに、安心できる老後への備えを確認しましょう。

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【生活費】4分の1は食費:収支は月4万2000円の赤字

まずは家計の収支を押さえましょう。家計調査から65歳以上の夫婦1組の世帯である「夫婦高齢者世帯」のうち、無職世帯の状況を確認します。

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夫婦高齢者世帯のうち無職世帯の月の家計収支(2025年)

夫婦高齢者世帯の無職世帯は、2025年は1カ月あたりの実支出が29万6829円、実収入が25万4395円となりました。差し引きで約4万2000円の赤字であり、年間で約50万円の貯蓄の取り崩しが想定されます。

実支出の4分の1超は食料です。交通費や通信費も全体の1割を占め、教養娯楽(実支出の8.9%)と光熱・水道(同7.9%)が続きます。また非消費支出も全体の1割超と比較的高く、老後も税金や社会保険料の負担が続く状況がうかがえます。

一方の実収入は約9割が社会保険料給付です。老後は公的年金が主な収入源ながら、多くの世帯で支出を十分にカバーすることはできていません。

【貯蓄】平均2500万円:安全資産が中心、株式と投信も

続いて貯蓄の状況を確認しましょう。先述の収支と期間が1年ずれますが、夫婦高齢者世帯(※)のうち無職世帯は2024年に平均して2511万円を保有しています。対して負債は23万円であり、多くの世帯は借入金の負担は小さいと考えられます。

※夫婦高齢者世帯…65歳以上の夫婦1組のみの世帯

【夫婦高齢者世帯のうち無職世帯の貯蓄および負債(2024年)】

・貯蓄:2511万円

・負債:23万円

貯蓄は大部分が比較的安全性の高い資産で構成されています。預貯金が貯蓄全体の64.9%を占め、生命保険といった保険商品(同14.7%)と合わせると約8割に達します。

これら以外の比較的リスクが高い資産では株式(同10.8%)が最も大きな割合を占めました。続いて投資信託(同6.9%)、債券(同2.4%)となっています。

債券は、リスク資産のなかでは相対的に安全性が高い商品ですが、あまり選好されていません。低リスクの運用は、預貯金が主役となってる状況です。

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夫婦高齢者世帯のうち無職世帯の貯蓄の内訳(2024年)

【年金】インフレで増額傾向:試算と実際の支給額の違いに注意

最後に老後の収入の中核である公的年金の状況を確認しましょう。

2026年4月分からの年金支給額は、自営業者などが受給する老齢基礎年金は満額で月に7万608円、会社員などが受給する老齢厚生年金はモデル世帯(※)で月に23万7279円です。物価の上昇を反映し、年金額は前年より引き上げられました。

※モデル世帯…平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5万円で40年間就業した場合に受け取り始める老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)

【公的年金の支給月額(2026年4月分)】

・老齢基礎年金(満額):7万608円(前年比+1.9%)

・モデル世帯:23万7279円(同+2.0%)

ただし、上記は試算値であり、実際の支給額は変動します。例えば、2024年度の受給者の平均年金月額は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の双方で試算値を下回りました。

【公的年金の受給者平均年金月額(2024年度)】

・老齢基礎年金:5万4578円

・老齢厚生年金:15万1142円(老齢基礎年金の併給含む)

・計:20万5720円

・(参考1)老齢基礎年金(満額):6万8000円

・(参考2)モデル世帯:23万483円

生活費・貯蓄・年金のバランスを把握して、安心の老後へ

これまでの調査をまとめると次のようになります。

・収支:65歳以上の無職夫婦世帯は月に4.2万円の赤字

・貯蓄:平均保有額は2511万円、多くは預貯金などの安全資産

・年金:1人あたり月額は自営業者が5~7万円、会社員が15~17万円

これらの数値を参考に、今のうちから老後に向け資産設計を始めておきましょう。

参考資料

・総務省統計局「家計調査/家計収支編 総世帯 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 (高齢者のいる世帯)世帯主の就業状態別 2025年」

・総務省統計局「家計調査/貯蓄・負債編 二人以上の世帯 <貯蓄・負債>貯蓄及び負債の年平均1世帯当たり現在高 (高齢者のいる世帯)世帯主の就業状態別 2024年」

・総務省統計局「家計調査 用語の解説」

・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」

・厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」

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