【2026年6月支給分から増額】年金生活者支援給付金は月額5620円に|申請しないと未支給の注意点も解説
前年度より170円アップ|老齢・障害・遺族年金受給者は対象条件と申請方法を要チェック

【2026年6月支給分から増額】年金生活者支援給付金は月額5620円に|申請しないと未支給の注意点も解説
新年度を迎える3月は、年金や給付制度の変更点を確認しておきたい時期です。
2026年度は、低年金世帯を支える「年金生活者支援給付金」が月額5620円へと引き上げられ、前年度から170円の増額となります。
支給は6月15日振込分から反映予定です。ただし、この制度は申請しないと受け取れないため、対象者でも未支給となるケースがあります。
本記事では、給付額の改定内容、支給要件、申請の流れ、9月に届く「緑の封筒」の対応まで、実務的にわかりやすく整理します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【年金は人それぞれ】受給額に個人差がある
厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で15万円台です。

国民年金の平均月額(男女全体・男女計)

厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)
ただしグラフのように、厚生年金を月額30万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額3万円未満となる人まで、幅広い受給額ゾーンにちらばっています。
年金とその他の所得を含めても一定基準以下の所得となる場合、「年金生活者支援給付金」の支給対象となる可能性があります。
【いくら増える?】年金生活者支援給付金の給付額を確認
年金生活者支援給付金は、年金収入やその他の所得額が一定基準以下の年金生活者を支援するために、2019年にスタートした制度です。給付金は2カ月に一度、公的年金に上乗せして支給されます。
受給中の年金によって、以下3種類の年金生活者支援給付金があり、それぞれに、支給要件と支給額(基準額)が設定されています。
・老齢年金生活者支援給付金
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金
【2025年→2026年】年金生活者支援給付金の支給金額
2026年度の年金生活者支援給付金の給付金額は、前年度から3.2%引き上げとなりました。

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
【2026年度】
・老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5620円
・障害年金生活者支援給付金(月額):1級7025円・2級5620円
・遺族年金生活者支援給付金(月額):5620円
老齢年金生活者支援給付金については、この基準額に基づき保険料納付済期間等に応じて実際の給付額が計算されます。
上記はいずれも「月額」の金額です。支給日には2カ月分まとめて、年金に上乗せされます。上記の金額通り受給できる場合、1回の支給で約1万1000円、年額にすると約6万7000円受け取れます。
なお、「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2025年3月における平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金4146円、障害年金生活者支援給付金5727円、遺族年金生活者支援給付金5228円です。
※2025年3月において認定されている平均給付金額です。
【対象条件】年金生活者支援給付金の支給要件
年金生活者支援給付金の支給要件について見ていきましょう。
「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」は、それぞれの年金(障害基礎年金もしくは遺族基礎年金)を受給中で、前年の所得が479万4000円以下の人です。
給付金の判定に用いる所得は、障害年金や遺族年金などの非課税収入は含まれません。また、扶養親族などの数に応じて、所得の基準額は上がります。
「老齢年金生活者支援給付金」については、本人の所得以外の要件がいくつか加わります。
「老齢年金生活者支援給付金」支給対象

出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
老齢年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす人です。
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者
・同一世帯の全員が市町村民税非課税
・前年の公的年金等の収入金額とその他の所得(給与所得や利子所得など)との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は80万6700円以下
老齢年金生活者支援給付金の判定にも、障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
また「基準額ギリギリで給付対象となる人」との間に不公平感が生じないように、「基準額をわずかに超えて給付対象外となる人」には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
補足的老齢年金生活者支援給付金
昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
所得が増えるにつれて、補足的老齢年金生活者支援給付金の給付額は減ります。
【申請しないと未支給】9月に届く「緑の封筒」に注意
年金生活者支援給付金を受け取るためには、請求手続きが必要となります。支給対象になったら自然に年金に上乗せされるわけではありません。
すでに年金を受給中の人で、所得が下がり年金生活者支援給付金の対象となった場合は、毎年9月1日以降、順次「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が送付されます)。
【毎年9月に順次送付】すでに年金受給中の人に「緑の封筒が届いたら」

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」
※すでに年金を受け取っている方の中でも、繰上げ受給をしている場合は書類の様式が異なります。
なお、これから65歳を迎える人には、誕生日の3カ月前に、老齢基礎年金の請求書に同封されて給付金請求書が届きます。同封された給付金請求書に必要事項を記入し、老齢基礎年金の請求書とともに提出しましょう。
手続きは毎年必要?
年金生活者支援給付金は、一度請求書を提出すれば、支給要件を満たす限り2年目以降の手続き不要で継続受給が可能です。
継続支給の判定結果は前年の所得に基づき、毎年10月分(12月支給分)から1年間反映されます。支給対象外となった場合は「年金生活者支援給付金不該当通知書」が郵送されます。
なお、毎年度(4月分から)の支給金額は、毎年6月上旬に送付される「年金生活者支援給付金 支給金額(改定)通知書」および「年金生活者支援給付金 振込通知書」で確認できます。
【提出期限に注意】年金生活者支援給付金請求書のポイント
9月より順次、新たな対象者に「年金生活者支援給付金請求書(ハガキ)」が送付されています。
日本年金機構では「年金生活者支援給付金請求書(ハガキ)」に記載されている提出期限までに届くよう、提出するように注意しています。
ただし、提出期限までに請求書が届くよう提出できなかった場合でも、手続きをすることはできます。

「「年金生活者支援給付金請求書」の提出をお願いします!(令和7年度版)」
一点注意したいのが、令和8年1月5日までに請求書が届かなかった場合、「令和7年10月分から令和8年1月分の年金生活者支援給付金」は受け取れず、「請求した月の翌月分」からの支払いになる点です。
令和8年1月5日までに届くように、早めに手続きをおこないましょう。
まとめ|支給前に必ず確認したい「増額内容」と申請手続き
今回は、年金生活者支援給付金について解説しました。記事冒頭でもお伝えしたように、物価は今後も上昇していく見込です。
物価が上昇することで少ない年金では生活が苦しいと訴える年金生活者は少なくありません。
そのため、このような年金収入の少ない方などを対象にした給付金は非常にありがたい存在です。
しかし、この給付金は請求手続きをおこなわないと受け取ることはできません。
給付金の支給対象者には日本年金機構から請求手続きの案内が届きますので、請求書が届きましたら速やかに請求手続きをおこないましょう。
また、前年に比べて所得が減少した方なども支給対象に該当し、案内が届くかもしれません。
案内が届いたらしっかり目を通して案内に記載されている手順を踏んで手続きをおこないましょう。
また、健康上の理由で請求手続きをおこなうのが難しいご両親をおもちの方も中にはいらっしゃるかもしれません。
その場合は、代理請求で手続きが可能ですので、どのように手続きをすれば良いか日本年金機構に電話するか、もしくは直接窓口に出向き確認すると安心です。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金制度について」
・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金の概要」
・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内(令和7年度版)」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・総務省「個人住民税」
・日本年金機構「「年金生活者支援給付金請求書」の提出をお願いします!(令和7年度版)」
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