年金生活者支援給付金とは? ふつうの年金と同日、別振込でもらえる国の給付金《金額・支給要件・申請方法》制度のイロハをまるっと整理!

2026年4月分からの月額→「老齢・遺族:5450円、障害:1級6813円 2級5450円」に引き上げへ

国民年金の平均月額は5万円台、老後の生活設計で知っておきたい年金の実情, 年金生活者支援給付金とは?年金に上乗せで支給される人の条件, 【2025年度】年金生活者支援給付金の種類と支給月額, 【種類別】年金生活者支援給付金の支給要件を解説《老齢・障害・遺族》, 老齢年金生活者支援給付金の支給対象となる条件, 年金生活者支援給付金の対象者は申請手続きが必要, すでに年金を受給している方へ:毎年9月頃に届く「緑の封筒」とは, 給付金の申請手続きは毎年必要か?, 2025年に成立した年金制度改正の主なポイント, 年金制度の主な改正内容

年金生活者支援給付金とは?ふつうの年金と同日、別振込でもらえる国の給付金《金額・支給要件・申請方法》制度のイロハをまるっと整理!

エネルギー価格や物価の高騰が続き、日々の生活費に悩む方も多いのではないでしょうか。特に年金で生活している方にとって、家計のやりくりは大きな課題です。

このような状況のなか、公的年金を受給している方で所得などの要件を満たす場合、年金に上乗せして「年金生活者支援給付金」が支給される制度があります。

次回の年金支給日は2026年4月15日(水)です。この支給日を前に、ご自身が給付金の対象になるのか、いくら受け取れるのかを把握しておくことは、今後の生活設計において重要です。

この記事では、家計管理の一助となる「年金生活者支援給付金」の仕組みや対象者、手続きのポイントについて詳しく解説します。

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国民年金の平均月額は5万円台、老後の生活設計で知っておきたい年金の実情

厚生労働省が公表した『令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によれば、公的年金の平均的な月額は、国民年金(老齢基礎年金)が約5万円、厚生年金(国民年金部分を含む)が約15万円となっています。

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国民年金の平均月額(男女全体・男女計)

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厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)

ただし、これらのグラフが示すように、厚生年金を月に30万円以上受け取る方がいる一方で、国民年金・厚生年金ともに月額3万円に満たない方もおり、受給額には大きな個人差があるのが実情です。

年金とその他の所得を合わせても、所得が一定の基準を下回る場合には、「年金生活者支援給付金」の支給対象となる可能性があります。

年金生活者支援給付金とは?年金に上乗せで支給される人の条件

年金生活者支援給付金は、年金の収入やその他の所得が一定の基準を下回る方を支える目的で2019年から始まった制度です。この給付金は、2カ月に1回、通常の公的年金に加えて支給されます。

受給している年金の種類に応じて、以下の3つの年金生活者支援給付金が設けられており、それぞれに支給要件や支給額の基準が定められています。

・老齢年金生活者支援給付金

・障害年金生活者支援給付金

・遺族年金生活者支援給付金

【2025年度】年金生活者支援給付金の種類と支給月額

2025年度における年金生活者支援給付金の額は、物価の変動などを反映し、前年度と比較して2.7%の引き上げが実施されました。

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出所:日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」

【2025年度の月額】

・老齢年金生活者支援給付基準額:5450円

・障害年金生活者支援給付金:1級6813円・2級5450円

・遺族年金生活者支援給付金:5450円

老齢年金生活者支援給付金の場合、この基準額を基に、保険料を納付した期間などに応じて実際の支給額が計算されます。

上記はいずれも月額表示ですが、支給時には2カ月分がまとめて年金に上乗せされます。もし基準額通りに受け取れる場合、1回の支給で約1万円、年間では約6万円の支援が受けられる計算です。

なお、厚生労働省の『令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』を参照すると、2024年3月時点での平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金が4014円、障害年金生活者支援給付金が5555円、遺族年金生活者支援給付金は5057円という実績でした。

※2024年3月において認定されている平均給付金額です。

【種類別】年金生活者支援給付金の支給要件を解説《老齢・障害・遺族》

ここでは、年金生活者支援給付金を受け取るための具体的な要件について確認していきましょう。

「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」の対象となるのは、それぞれの基礎年金(障害基礎年金または遺族基礎年金)を受給しており、前年の所得が479万4000円以下の方です。

この所得判定には、障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。また、扶養している親族の人数に応じて所得の基準額は引き上げられます。

一方で、「老齢年金生活者支援給付金」については、本人の所得以外にもいくつかの要件が加わります。

老齢年金生活者支援給付金の支給対象となる条件

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出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」

老齢年金生活者支援給付金は、以下の要件をすべて満たす方が支給対象です。

65歳以上で老齢基礎年金を受給している

・同じ世帯の全員が市町村民税非課税である

・前年の公的年金などの収入金額と、給与所得や利子所得といったその他の所得の合計額が、昭和31年4月2日以降に生まれた方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれた方は80万6700円以下である

老齢年金生活者支援給付金の所得判定においても、障害年金や遺族年金などの非課税収入は計算に含まれません。

また、所得が基準額をわずかに超えてしまい給付対象外となる方との公平性を保つため、「補足的老齢年金生活者支援給付金」という仕組みが設けられています。

補足的老齢年金生活者支援給付金について

この制度は、前年の所得合計額が基準額を上回るものの一定の範囲内にある方が対象です。具体的には、昭和31年4月2日以降生まれの方で80万9000円超90万9000円以下、昭和31年4月1日以前生まれの方で80万6700円超90万6700円以下の場合に「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

この給付金の額は、所得が増えるにつれて段階的に減少する仕組みになっています。

年金生活者支援給付金の対象者は申請手続きが必要

年金生活者支援給付金は、自動的に支給が開始されるわけではなく、受け取るためには請求手続きが必要です。

すでに年金を受給している方で、所得の減少などにより新たに給付金の対象となった場合、毎年9月1日以降に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次送られてきます。

すでに年金を受給している方へ:毎年9月頃に届く「緑の封筒」とは

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出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」

※すでに年金を受け取っている方のうち、繰上げ受給をしている場合は書類の様式が異なります。

また、これから65歳になる方には、誕生日の約3カ月前に、老齢基礎年金の請求書とあわせて給付金の請求書が届きます。同封の請求書に必要事項を記入し、年金の請求書と一緒に提出してください。

給付金の申請手続きは毎年必要か?

年金生活者支援給付金は、一度請求手続きを完了すれば、支給要件を満たし続ける限り、2年目以降は手続きなしで継続して受け取ることが可能です。

継続して支給されるかどうかの判定は、前年の所得に基づいて毎年行われ、その結果は10月分(12月支給分)から1年間適用されます。もし支給対象から外れた場合は、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が郵送されます。

なお、毎年度(4月分から)の具体的な支給金額は、毎年6月上旬頃に送付される「年金生活者支援給付金 支給金額(改定)通知書」および「年金生活者支援給付金 振込通知書」で確認できます。

2025年に成立した年金制度改正の主なポイント

2025年6月13日、「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案」が参議院本会議で可決・成立しました。

この改正は、働き方やライフスタイルの多様化に対応できる年金制度を構築することを目的としています。さらに、私的年金制度の拡充や所得の再分配機能を強化することで、シニア世代の生活を安定させることも重要な狙いです。

今回の改正における主な内容を見ていきましょう。

年金制度の主な改正内容

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2025年に成立した「年金制度改正」のポイント

社会保険の適用拡大

・中小企業で働く短時間労働者などが厚生年金や健康保険に加入しやすくなり、将来の年金額が増えるなどのメリットが期待できます。

在職老齢年金制度の見直し

・年金を受け取りながら働くシニアの年金が減額されにくくなることで、就労意欲の向上につながる環境が整備されます。

遺族年金制度の見直し

・遺族厚生年金における男女間の差をなくし、子どもが遺族基礎年金を受け取りやすくなるよう制度が見直されます。

保険料・年金額計算に用いる標準報酬月額の上限引き上げ

・高所得者が自身の賃金に見合った保険料を負担し、それに応じた年金を受け取れる仕組みが強化されます。

その他の見直し

・子の加算や脱退一時金の見直し、iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入できる年齢の上限引き上げなど、私的年金制度も拡充されます。

これらの改正内容から、公的年金が単に老後の給付というだけでなく、現役世代の働き方やキャリアプランにも深く関わっていることがわかります。

まとめ

年金生活者支援給付金は、一度申請すれば要件を満たす限り継続して受け取れますが、世帯の状況や所得に変化があった場合には注意が必要です。

公的年金に加えて私的年金を活用しやすくなることで、物価上昇が続く現代において、家計の選択肢はさらに広がっていくと考えられます。

今後の社会保障制度は、多様化するライフスタイルに合わせて見直しが進められていくため、主体的に最新の情報を収集する姿勢が大切です。

新しい年を安心して過ごすためにも、まずはご自身の受給状況を確認し、国の支援と自己準備のバランスを考えた資金計画を立ててみてはいかがでしょうか。

参考資料

・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」

・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」

・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」

・厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」

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